ymdさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

2.9

ジム・ジャームッシュ映画はほとんど観たことがない。
アート志向の強いインディー映画界の重鎮っていうイメージだったから、そんな彼がゾンビ映画を作るということ自体には強く興味を惹かれてはいたけど、公開時は
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

3.6

奇妙なタイトルの映画だと少し訝しんでいたけど、率直にとても良い映画だった。

本劇場版の前に違うキャストでドラマも放送されていたらしいけどそちらは未見。
でも全く問題なかったし、むしろ初見だからこその
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.8

軽快でポップなダンスミュージカルかなんかだと勝手に思い込んでいたらとんでもないカウンターを食らった気分。

様々な感情を綯い交ぜにさせながらも、一気に駆け抜けるエネルギーに満ちた圧巻の一作だ。

歴史
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

3.0

とりあえずこれほどのボリューム感のある映画が大型シネコンでなくPrime Videoで限定公開されるということが現代的というか。
製作側からすれば巨大なスクリーンと迫力のある音響で観てほしいと思うはず
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花と雨(2019年製作の映画)

3.4

SEEDAが自らプロデュースに関わって制作された、名曲「花と雨」の制作を紐解く半自伝的フィクション。
本作を鑑賞にするにあたって重要なのは「SEEDAの半生を追ったドラマ」ではなく、「花と雨という名曲
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.3

雑多に様々な要素を孕んでおりながらも感覚はポップに突き抜けた怪作。

近年のジェンダーバイアス論争に眼差しを向けているのは間違いないけど、本作が素晴らしいのは単純に男女二元論的に断罪するのではなく、女
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

3.5

ソダーバーグのオーシャンズシリーズはずいぶん前に一応鑑賞済み。

ゲイリー・ロスが脚本と監督を務めているけど、製作にはソダーバーグとジョージ・クルーニーが嚙んでいるらしく、良くも悪くもこれまでのオーシ
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キャビン(2011年製作の映画)

4.9

最高にサイコなエンタメ映画!
今まで観ていなかったことが後悔でしかない、トンデモ大傑作です。

B級映画を装いながらも、この手の映画に欠かせない諧謔性と程よいエログロ要素に加えて、過去のホラー映画をメ
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.7

1作目はアジア産ゾンビ映画として比類ない傑作だったのでその続編となる本作も当然期待していて。

前作から4年後という舞台設定で世界観は一応地続きだけどほぼ別モノとして観る方がしっくりくるくらい関連性は
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

4.2

スペイン発のワンシチュエーションスリラー。
異形で不可解な「穴」を舞台にして繰り広げられる生々しくも瑞々しい人間の生への執着行動の数々に、戦慄しながらも一時も目が離せなかった。

この手の映画は、設定
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ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(2015年製作の映画)

3.5

ホラー映画の定石を逆手にとって笑いに昇華したメタコメディ。
ファイナルガールというコンセプトそれ自体が象徴的なように、メタ的構造でホラー映画に対する愛と皮肉をぶちまける一筋縄にはいかないひねくれた作品
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

4.1

波乱の人生を歩んだジュディ・ガーランドの晩年を綴った自伝的映画。
『ブリジット・ジョーンズの日記』のレネー・ゼルウィガーの絶演が忘れ難い衝撃を残す傑作です。

ジュディのことは不勉強で、役者としては『
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タグ(2018年製作の映画)

3.6

ファーサイドの『ランニン』をバックに大人が本気の鬼ごっこ!

低能感あふれるバカ設定なのに、実話をもとにしているという事実こそが一番笑える。

さすがに脚色しすぎだろうと思っていた描写がネタ明かし的に
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.8

フランス・ベルギー合同によるミステリー映画。

目に見えるような派手さはない分、非常に丁寧に作り上げられた印象を受ける良質なミステリーになっている。
花形の役者が不在なのも狙ってのことなのだろう、それ
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ロボコップ(1987年製作の映画)

4.6

ポール・ヴァーホーヴェンによる鬼畜SF映画。
有名な作品だけど未見だったのでようやくの鑑賞。
ものすごく歪な映画だけど非常に面白かった。

プロット自体は今や目新しいものではないけど、時代を超えた普遍
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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

4.5

遂に公開されたスナイダー・カット。
ジョス・ウェドンのスキャンダルが浮上し波紋を広げている中での真打ち登場ということでぼくも注目していたわけだけど。
まずもって劇場公開を度外視した超尺に驚かされる。2
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.0

『ジョン・ウィック』の脚本家であるデレック・コルスタッドが脚本を務めている時点で察しはつくけど、予想を超えてハードコアな内容で笑う。
と思ったら監督はまさしく『ハードコア』のイルヤ・ナイシュラーという
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デッドプール2(2018年製作の映画)

4.4

監督が87eleven Action Designのデヴィッド・リーチに交代したことで、前作よりアクション面で大幅にパワーアップ。
前作のヒットによって予算が増えたことに伴い、ギャグも血飛沫も大増量し
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.9

長らくタッグを組むことになる黒沢清と役所広司の邂逅は本作から始まった。
いまなお邦画におけるサイコサスペンスの最高峰であり、自分にとっての黒沢清映画の最高傑作。

すでに黒沢清イズムが全開で、他の長編
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DOPE/ドープ!!(2015年製作の映画)

3.4

90年代ヒップホップをサウンドトラックにして駆け上がるモラトリアム。

ギークな3人組が些細な出来事をキッカケにして予想もしない事態に巻き込まれていく、というクライムコメディなんだけど、スラムで生きる
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テラフォーマーズ(2016年製作の映画)

1.0

原作は一応既読でそれなりに好きなマンガなんだけど、あまりの低評価&酷評っぷりに怯んで未鑑賞だった本作。でも観てないのに貶すわけにもいかないよなってことで意を決して鑑賞。噂通りの駄作でむしろ安心した次第>>続きを読む

LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

4.3

クリストファー・ミラーとフィル・ロードといえば名作『くもりときどきミートボール』の監督・脚本を務めたコンビであり、そんな彼らが作った本作も当然名作。

この二人は大傑作『スパイダーマン:スパイダーバー
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チャイルド・プレイ(2019年製作の映画)

2.3

名作『チャイルド・プレイ』(1988年)を現代版にリビルドした本作。
今日的なシステムや社会問題などを取り入れて時代性を担保しているあたりが今作の持ち味なのかもしれないけれど、面白いかどうかと聞かれれ
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

4.5

『ダラス・バイヤーズ・クラブ』のジャン=マスク・ヴァレ監督とジェイク・ギレンホールがタッグを組んだヒューマンドラマ。

邦題やアートワークからは詩的でハートウォーミングな映画かと思ってしまうかもしれな
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GANTZ:O(2016年製作の映画)

4.0

GANTZの中で最も人気と言われている通称「大阪編」をフル3DCGアニメ化した本作。
国産3DCGアニメとしては最高峰とも言えるほどに美麗かつ大胆なグラフィック処理によって、原作本来の持つ迫力を見事に
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スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

3.0

エドガー・ライトといえば『ショーン・オブ・ザ・デッド』とか『ホットファズ』とか『ベイビー・ドライバー』なんかのほうが好きだし、大衆受けという点では明らかにそれらの諸作に軍配が上がるんだけど、彼のギーク>>続きを読む

ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

2.8

孤高にしてSF作品の金字塔である攻殻機動隊のハリウッド実写映画。

攻殻シリーズ諸作の要素を取り入れているけど、およそのプロットは押井版『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』を踏襲してい
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.8

設定からしてシリアスな捜査モノをやるつもりなんて毛頭ないことが明白なコメディ全振りバカ映画。紛れもないバカ映画だけど真剣にバカやってるので無性に愛おしい。バカ連呼しまくってるけど、褒めてます。

監督
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メッセージ(2016年製作の映画)

5.0

ああ、なんて素晴らしい映画なんだろう。
紛れもなくSF映画ではあるけれど、ジャンルの枠には括りきれないほどの深みと重みを感じさせる、自分にとってかけがえのないマスターピースである。
いままでレビューし
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ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

3.5

荒廃して変容した地球を舞台に繰り広げられる青春ロードムービー。
シリアスな舞台だけどロマンスに主眼を置いた潔さが爽快で、程よいコメディ感もあって気軽に観られるポップさが魅力的な佳作。

全年齢向けの安
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攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D(2011年製作の映画)

4.5

「第三の攻殻機動隊」SACシリーズのテレビ長編作品にして完結編。後に3D版が劇場公開されているようだけどネットフリックスで鑑賞しました。

SACのこれまでの連なりを経て観ると感慨深いけれど、本作単体
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シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(2014年製作の映画)

2.9

『マイティソー バトルロイヤル』や『ジョジョラビット』などで本来シリアスな作品にコメディの風を吹き込んだタイカ・ワイティティ監督によるホラー風モニュメンタリー。
あくまでホラー風であり、実態は彼の得意
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ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた(2018年製作の映画)

4.2

思いがけず良作。派手さは無いけれどグッとくる瞬間がたくさん訪れる気持ちの良い映画でした。

ブルックリンの老舗レコード店を舞台にしているだけあって音楽愛に溢れていて、トゥイーディーやミツキなどのライブ
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ホムンクルス(2021年製作の映画)

3.0

Jホラー映画の重鎮、清水崇監督によるサイコサスペンス。

清水崇監督作品は『呪怨』の1作目くらいしか観たことなかったし山本英夫の原作も未読だったのだけど、予告編のスタイリッシュなビジュアルに惹かれて鑑
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イノセンス(2004年製作の映画)

4.8

タイトルこそどこにも示されていないけれど、事実上は完全なる『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の続編。

前作も相当に哲学的で難解な映画だったけど、今作はその哲学的な世界観がさらに肥大
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.9

兄がジョナ・ヒルという最高のプロフィールを持つビーニー・フェルドスタインが主演のコメディ。
女優オリヴィア・ワイルドの初監督作としても話題を集めました。

『グッド・ボーイズ』もそうだけど、たった1日
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