アンチレイシズム、アンチファシズムなんていうのはなんぼでも言っていいですから、とは思いますが、実質的に同じことを何度も繰り返すのでドキュメンタリーとしてはテンポが悪い。音楽も使い方が中途半端で絞るなら>>続きを読む
1974年、イングランド北部の「クソみたいな町」バーンワーズを舞台にした音楽映画。音楽とファッション、つまりカルチャー、そして友情がその小さな世界を変えていくことの美しさと危うさを描いている。
主人>>続きを読む
サッチャー政権下のイギリスがどのようであったのか、ということが気になって見ました。
認知症を患ったサッチャーが幻覚・幻聴にまとわりつかれながら、現在と過去の区別がつかなくなり…というところを入り口に>>続きを読む
リアルタイム(当時小学生)でめちゃくちゃ話題になっていたにも関わらず、映画を身近なものとして幼少期〜少年期を過ごさなかったので初見でした。
iPhone以前のSFが面白いのは、ポケットに入る超高性能>>続きを読む
ただ「面白かった」と言うことが、こんなに難しい映画もそうそうないんじゃないかと思う。
自分の人生においては出会うことなかった場面、事態であったとしても、本当にどこにでもありふれて存在している、地獄の>>続きを読む
MCUの今後を占うという超重要作なはずなのに、観るまでは「こいつ、本当に強いのか?」と全然ノれず…『ブラック・ウィドウ』同様と正直期待もあまりしていなかったのだけど、その想定されたであろう前評判をさら>>続きを読む
貧困あえぐイタリア系のロッキーがアフロアメリカンのチャンピオン・クリードに、アメリカ独立宣言の地・フィラデルフィアで一世一代のファイトを挑む、という設定からしてとてもよくできていると思う。
一方で、>>続きを読む
後半、ただならぬ雰囲気と意味合いが感じられたのだけれど、トムの相手方の女優は後妻(ダジャナ・ロンチシオーネ)だったのですね…
学生運動を主導したエリートたちは一体どこにいってしまったのか、という関心から見た。このころの左派の本質は革新・共産主義というより反体制主義的で、右派とは反米愛国という点では思想を共有していたということ>>続きを読む
試写にて。原作への思い入れが深い人が落胆するようなことはないかと思います(なぜなら自分がそうだったので)。1ミリのノスタルジーも感じない、いまを切実に生きる人たちの(そういう人たちのための)映画だった>>続きを読む
試写にて(とにかく素晴らしかった…)。下記にて記事を書きました。
https://www.cinra.net/interview/202108-ishibashieiko_ymmtscl
ノマドは、現代の開拓者か、はたまたヒッピーか、ホワイトトラッシュの行き着く先か……主人公・ファーンの執着心や責任感が強く他人を頼れない側面がいやに気になった。GAFA帝国における新自由主義の被害者のよ>>続きを読む
出生前の遺伝子操作はすでに実用化されつつあり、たしかに「そう遠くない未来」であるなあということを実感する2021年。生まれ落ちた時点で人生のポテンシャルが決定してしまうのは、合理的なようで、相当残酷な>>続きを読む
冒頭のThe Jimi Hendrix Experience「Voodoo Chile」からして冴えまくっているわけだが、1975〜1977年のカリフォルニアを舞台に、文化の移行(サーフカルチャーから>>続きを読む
ミシェル・シオン『映画にとって音とはなにか』をきっかけに鑑賞したので、スクリーンのなかでどのように音が扱われているのか、どういった機能を果たしているのか、という点に視点を絞って観ることになりました。>>続きを読む
勝手に1970年に作られた映画と思っていたけど、アメリカでの公開は1969年。『ウッドストック・フェスティバル』と同じ年の公開だったと知り、受け取るにあたっての重みがぐっと増したような感覚があった。>>続きを読む
一年以上も公開日が延期になってしまったことから、どんなふうに見ればいいのかわからない作品でもあったなというのが第一印象。バックの感情的な映像含めオープニングの「Smells Like Teen Spi>>続きを読む
モジュラーおよびシンセサイザーの歴史的/文化的な証言をさまざまなミュージシャンや関係者に細かくおこなっており、音楽ドキュメンタリーとしての質が非常に高く、その点だけをとっても見るに値する作品だと思いま>>続きを読む
試写にて。1978年のパリを舞台にした、女性プロデューサーとエレクトロニックミュージックにまつわる映画。物語消費されることを一切念頭に置かない、演出やセリフの細部と歴史的背景に対する理解度で楽しませる>>続きを読む
シスジェンダー男性である自分には、この作品に語る資格なんて一切ないように思う(そんなこと関係ない、とも思うけど)。じゃあ何でいまこれを書いてるのか。何か書いておかないと気が済まなかったのかもしれない。>>続きを読む
ボブ・モーグ(ロバート・A・モーグ)の語りを中心に、キース・エマーソンらシンセサイザーの普及に一役買ったミュージシャンも登場するドキュメンタリー。
モーグシンセサイザーがどのような理念で、どういった>>続きを読む
平成ゴジラを幼少期に見て、社会人になって『シン・ゴジラ』を見た程度だったので、『ゴジラ S.P』の完結を見届けてオリジナルを見ました。(オキシジェン・デストロイヤーがオーソゴナル・ダイアゴラナイザーと>>続きを読む
正直な感想を書くと、まったく理解できなかった。理解しようとして、何かしら意味を手繰り寄せようとすると、指の間から全てがすり抜けていくような感覚のある作品だった。もちろんシークエンスの部分部分や演出の意>>続きを読む
「民族の特殊性というものを通過して、共通の人間性に到達しなければならない」。
かつてそう語ったのは音楽家の伊福部昭だが、この映画はまさにその理念を体現した人々の実像を捉えている。キューバに生きる人々>>続きを読む
7〜8年前に原作は読んでいたけれど、映画は未見でした。記憶が曖昧なのであれだが、原作とは主題の違いが見受けられるように感じた(こんなシンプルな話だったっけ…?)。
起こることのなかった第三次世界大戦>>続きを読む
Talking Headsのことはそれなりに知ってはいるけれど、どんな社会的背景で、どんなことを歌っているのかまでは知らなかったからこそ、字幕付きでひとつのショウを見せるこの作品はすごく響いた。
デ>>続きを読む
1971年といえば、マーヴィン・ゲイが世紀の傑作『What’s Going On』を発表した年だけれど、同じ年にガーナを訪れたアメリカのミュージシャンたちのドキュメンタリー&ライブ映画。
生(生活)>>続きを読む
初見です。この映画がいかにすごいかは、至るところで語り尽くされ尽くされていると思いますが、やっぱりすごい。
なにがすごいかって、シンプルな考え方と演出、ごくごくありふれた物語のシークエンスの積み重ね>>続きを読む
この監督は本当に「視点」を持ってなく、音楽に対する理解もないということがモロに出てしまったケースだなと感じました。
「電気グルーヴとは何者か?」なんて馬鹿げた言葉を使って映画を作るなんて、本当に彼ら>>続きを読む
よく映像が残っていたなというか、そもそもアルバムすら撮ってない人たちもいるのに、なんで映像回してたんだという疑問がすごいが、とにかく東京ロッカーズというある種のムーブメントを記録した貴重なものであるこ>>続きを読む
無駄も隙もない、また35年以上未来の価値観で見ても違和感がほとんどないマスターピース。「未来の価値観で見ても」というよりむしろ、80年代当時のマーティたちを眺める未来の観客と、1985年と1955年を>>続きを読む
2021/03/09
初回鑑賞。こんなふうに落とし前をつける形で終わるものだとは思わなかった。でも正直、不思議と驚きもなかった。もはやこの物語が持つ意味や文脈は、宇宙のように今なお膨張し続けているわけ>>続きを読む
公開時より2回目の鑑賞。今作での劇的な展開はやはり痺れる。どんな登場人物の気持ちも理解できるし、同時に愚かしくも思えるのだけれど、「人は愛おしいですね」という気持ちでいっぱいになる。世界は大変なことに>>続きを読む
『Q』公開時より3回目くらいの鑑賞。ほぼ内容を失念しており、新鮮に楽しめる。同窓会のような気分で見た。自分は『新劇場版』からの後追い世代でではあるものの、「これは自分たちの作品だなあ」と思えることの幸>>続きを読む
サン・ラにとって「音楽とは何か」ということを描く(アピールする、と言ったほうが正しいか…?)、音楽絵巻。壮大なSF的視点と60年代アメリカ的な風景をメタ的に交差させるカルト映画で、当時最先端だったと思>>続きを読む