sleepyさんの映画レビュー・感想・評価

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雨の午後の降霊祭(1964年製作の映画)

4.2

弱き人は優しい人 *****


雨のロンドン郊外、小雨のそぼふる中、昼間から窓をしめきって一軒の家で降霊会が行われる。このセッションの主催者は霊媒師マイラ(スタンレー)。夫はビリー(アッテンボロー)
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ブラッド・ワーク(2002年製作の映画)

4.2

イーストウッドを動かすものは「女性」****


原題:Blood Work, 2002年、米、110分。
イーストウッドは不思議な監督だと思う。傑作「許されざる者」あたりからイーストウッドを支持する
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レモ/第1の挑戦(1985年製作の映画)

4.4

なんか終わって欲しくない映画。続編そろそろ頼む  ****


原題:Remo Williams: The Adventure Begins、85年作品。
ある夜、大統領直属の粛清(?)部隊、といって
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ミラーズ・クロッシング(1990年製作の映画)

4.5

帽子は頭を求める  ****


原題:Mirrors Crossing、90年、115分。恐らく1920年~30年代の米地方都市、禁酒法下。乱暴に言うと2つの勢力の間をたゆたう男トム(G・バーン)を
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版(1984年製作の映画)

4.6

20世紀アメリカの亡霊 ****


「ワンス・アポン~」には大まかに4つの版がある。139分(米初公開版)、229分(日本で勝手に完全盤と呼んでいるもの。欧州初公開はこれだった。84年のカンヌでプレ
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ポランスキーの 欲望の館(1972年製作の映画)

3.9

ポランスキーのリハビリ ****

ポランスキーの艶笑劇・・と思いきや、なんだか少し怖かった、というのが率直な感想。あちこちで失敗作の烙印を押されたように書かれているけれど、なんとなく目が離せない映画
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.6

こうであって欲しかったという「願い」 ****


すでにディカプリオ、ピットが会見などで述べているので気恥ずかしいけれど、全編に1960年代後半、「69年」のハリウッドへの、LAへの、映画・テレビド
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狩人の夜(1955年製作の映画)

4.8

主の御手に頼る日は ****


ダークな大型絵本をバラリ、バラリとめくるような語り口と構成、絵面。田舎を回り、未亡人をあやめる真っ黒ないでたちの偽伝道師と、彼がつけ狙う2人の子供、子を守る老婆の攻防
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

三者三様の・・・ 

失意。実は〇〇・・・、妻と子が・・誰が誰でこんなことが原因で・・そういったことを楽しむ映画ではないことがわかっていると、一段、本作を堪能できる。この映画がいつものスコセッシの
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理由なき反抗(1955年製作の映画)

4.0

プラネタリウムと十代 ****


原題:Rebel without a cause(米)55年、111分。
登場人物十代の心持はすべてプラネタリウムのシーンに表されている。内容(テーマ)にしろ、きわ
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ポストマン(1997年製作の映画)

4.0

コスナーの描く国づくりの神話であり、南北戦争 ****


原題:The Post Man、97年、177分。コスナー監督兼任。都市文明が崩壊した2013年、アメリカも例外ではなく、時計を200年ぐら
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ネバダ・スミス(1966年製作の映画)

3.9

大西部を舞台にした青春ドラマ***

原題:Nevada Smith(米)66年、131分。両親を残忍に殺された青年マックス(マックイーン)の復讐譚。131分の長尺を飽きさせることなくみせる。本作は実
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サムライ(1967年製作の映画)

4.6

水底のようなパリ、小鳥を飼う暗殺者 ****  

原題:Le samouraï、(仏)67年、105分。
第一に、まるでピカソの「青の時代」のようなブルーに沈んだ撮影アンリ・ドカエのカメラは賞賛して
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.8

永遠と一瞬 ****  

原題La Jetée(1962年)。時間とは何か。記憶とは、夢とは、郷愁とは。この映画は大上段にこれらを論じたり、突き詰めたりはしない。これらの本質を鷲掴みにするような映画
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未知への飛行(1964年製作の映画)

4.6

闘牛士は誰か、牛は誰か。****

原題:Fail Safe、64年、112分。Fail Safeは多義的だがここでは核装備の爆撃機が何かの誤りで攻撃目標を爆撃することを防ぐ制御組織あるいは「後戻りで
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悪魔のいけにえ2(1986年製作の映画)

3.9

ホッパーのよくわからないキレ具合が最高****  

70年代に燦然と輝き、後の映画に大きな影響を与えた奇跡のような傑作「悪魔のいけにえ」の続編。同じテイストを狙っては、前作を越えられないと感じたのだ
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ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

4.4

南部の歴史は恐怖の歴史****  

こんなセリフがある。インディアン(字幕通り)の恐怖、奴隷の恐怖、北軍の恐怖・・。米南部には脅威・恐怖の来歴があり、映画でもさまざまな恐怖が描かれてきた地域。本作は
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ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)

4.4

また雨か もう止みそうもない**** 

狂王と呼ばれたバイエルン王ルードヴィヒ2世の即位から死まで。すべてのショット、すべてのシークエンスが映画全体の感慨にちゃんと作用している。筋が伝わり、ひとつの
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恐怖の雪男(1957年製作の映画)

4.1

カッシングがいつもどおり最高な、ハマープロの意欲作****

これは面白い。ヒマラヤの山々とチベット仏教寺院を舞台にしたエキゾチックな探検行。今風の(というか昔としても)活劇らしい活劇はなく、雪男の異
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ジョン・カーペンターの 要塞警察(1976年製作の映画)

4.4

夜がこんなに暗かったとは。****
    
いろいろな過去の作品が頭をよぎる映画。筋はもう改めて述べないが、カーペンターのモノの本によると、相当に西部劇への思い入れがあるとのこと。すでにあちこちで書
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みじかくも美しく燃え(1967年製作の映画)

4.5

てふてふ****

19世紀末、スウェーデン軍のスパーレ中尉(伯爵、妻子持ち)は、旅回りの綱渡りの女性エルヴィラ(英題でもある)と出会い、スウェーデン軍を脱走する。そんな二人の悲劇的なしかしどこか牧歌
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座頭市血笑旅(1964年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

読み書き算盤のできる一人前の人間に・・ ***

64年、87分、勝新太郎、高千穂ひづる、金子信雄、加藤嘉出演。三隅研次監督。「座頭市」第8作目
ある事情から赤子をあるところまで届けることになった市、
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トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

4.2

まともな人はホッパーだけ****
1993年、121分、トニー・スコット監督、タランティーノ脚本。
映画の要素はこれまでよく見られたもの。しかし映画はそれだけではなくいかに料理するかが作り手の腕の見せ
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女王蜂(1978年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

「もう私 なんにも知りたくなくなりました」***
「女王蜂」、78年、139分、石坂浩二、仲代達也、高峰三枝子、岸恵子、司葉子、萩尾みどり、伴淳三郎、沖雅也、加藤武他主演。市川崑監督。石坂金田一第4弾
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

「ミステリーな状況が出来あがるまで」の映画 ***
南北戦争後の開拓期のアメリカ。賞金稼ぎ2人と逃亡者のアバズレと保安官を乗せた馬車が、気の遠くなるような美しき雪原を行く。そして吹雪を避けてたどり着い
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モンテ・ウォルシュ(1970年製作の映画)

5.0

「残照はいつも美しい」***
米西部大開拓時代の末期。牧畜に代わり鉄道に代表される資本家連中が力を握り始めた時代。壮年期を過ぎた2人のカウボーイ、モンテ(L・マーヴィン)とチェット(J・パランス)の物
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オーメン2/ダミアン(1978年製作の映画)

4.0

経済・軍事・政治

原題:Damien: OmenⅡ ,78年、117分、ウィリアム・ホールデン、リー・グラント、J・スコット・テイラー主演。ドン・テイラー(一部マイク・ホッジス)監督。

時系列に沿
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悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

4.8

二十年の愛憎と若山富三郎
77年、144分、石坂浩二、若山富三郎、岸恵子、加藤武他主演。市川崑監督。
横溝=市川=石坂金田一映画第2弾。やはり他の横溝作品、そして同コンビの前作のように、血縁・血族、忌
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ゾンビーノ(2006年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

案外深いゾンビ・コメディ。笑えました。

ゾンビという存在を1950年代の米の新興タウンを舞台にして、パラレルワールド的に描いたコメディ。ブラックで強烈な諷刺がまぶされている。ロメロの「ナイト・オブ・
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マシンガン・パニック(1973年製作の映画)

4.0

疲れた男達と猥雑なサンフランシスコ

冬でもないのに冷え冷えとした空気が全編に流れる。対外的にも対内的にも荒廃して疲れていた70年代半ばの大都市、サンフランシスコの風俗・空気・街並みの捉え方に唸る1本
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さらばベルリンの灯(1966年製作の映画)

4.2

水曜日の子供
原題:The Quiller Memorandum, 「さらばベルリンの灯」(さらばべるりんのあかり)1966年、米、カラー、104分、マイケル・アンダーソン監督、ジョージ・シーガル、セ
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デリンジャー(1973年製作の映画)

4.5

マジックアワー

1930年代に米で名を轟かせた実在の銀行強盗、デリンジャー。本作は実話か否かを離れ、「伝説」として強烈に面白い。銃弾と硝煙とマッチョイズムともいうべきものがむんむんと全編に溢れる。本
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第5惑星(1985年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

対立は無知から生まれる

近未来、地球は恒星間飛行に成功し、資源を求めてドラコン星人と交戦状態にある。ダビッジ(クエイド)は敵の戦闘機とともにある惑星に不時着。誰も居ないその辺境の惑星でドラコン人のジ
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