どうしようもなく深い溝、ささやかな逢瀬、あっけなく越えられてしまうこと。終始穏やかな展開ですが、明るい部屋で視界の隅をかすめるほの暗さや、とっぷりと暮れる夜の街に寂しく灯る公衆電話の明かりなど、あらゆ>>続きを読む
アテネ・フランセで鑑賞。「大学」を多視点から映し、議論し、訴える4時間。
途中頻繁に差し込まれる建物清掃や工事のカットに、大学の姿を丁寧に縁取るような、または揺すぶるような印象を覚えた。
あらゆる隙間をそれとなしに埋めていくような彼の「仕事」の有り様、ままならぬ都合を(軽快に見せかけているが、実のところ)ぎこちなく潜り抜けている姿は、珍妙にして充足している。何度でも見たい映画。