ソフィア・コッポラとプリシラ・プレスリー。
よく考えたらこの上なく相性の良いこの二人。
普通の少女が異常にして非日常な大人の階段を急速に駆け上がる様を、ソフィア・コッポラにのよるその無二の作家性、すな>>続きを読む
素晴らしい出来栄えの、このうえなく切ない物語。
演技、台詞、そして“間”の取り方が絶妙で、誰もが共感でき得る手触りを持っている。
でもなんだか悔しいのは、このシチュエーションは日本人を主人公にしても作>>続きを読む
これはある意味、問題作。
“アン・ハサウェイ主演のラブコメ”的な日本版宣伝に騙されてはいけない(騙す気満々だけど)。
原題は『She came to me』。彼女がやって来た。
劇中のシチュエーション>>続きを読む
アメリカン・プロレスが好きでその歴史を見ているならば、フリッツ・フォン・エリックの名前は必ず知っているはず。
必殺技“アイアン・クロー”で名を馳せた、ハードコアなレスラーにしてプロモーター。
彼には息>>続きを読む
同窓会と接待とでとりあえずは満足なんだけど、作品としてはちょっと褒められたものではなかったかなと。
ビル・マーレイは取ってつけたように登場するし、展開はモタモタしていて興味が持続できないし、なんだかそ>>続きを読む
写真家ナン・ゴールディンは70年代から現在に至るまで、その劇的で刺激的な作風で“闇に刺す光”を撮り続けている。
キース・ヘリングやドラマ『POSE/ポーズ」などと併せて捉えると、当時僕がただ漠然と憧れ>>続きを読む
「アメリカ映画で原子爆弾を描く」
それがどれほどの意義を持ち、どれほどの影響を与えるかについて、世界は深く考えてきただろうか。
ブロックバスター映画のほとんどは、ちょっとしたマクガフィンとして原爆を>>続きを読む
観終わった瞬間、思わず声が出てしまった。
「おもしろ…!」
沖縄を舞台に繰り広げられる、殺人鬼と三人の中学生による最高にスリリングで先の読めないミステリー。
岡田将生と羽村仁成の対決がヤバすぎるし、>>続きを読む
とんでもない作品が爆誕。
IMAX必須。
『スターウォーズ』も『風の谷のナウシカ』『アバター』も影響を受けたという原作を、今やSF映画の巨匠となったドゥニ・ヴィルーヴ監督が現在駆使し得る最高の技術と>>続きを読む
『ニキータ』×『ジョーカー』×『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』的なアプローチで、ダークな世界にリュック・ベッソン監督が帰ってきた。
“半身不随の人物がたくさんの犬を駆使して悪を切る”
世界観と>>続きを読む
文学作品を書きたい売れない黒人作家が、ドラッグ・暴力・家父長制・ムショ上がりという“世間が求める黒人もの”をヤケクソで書いたら大ヒットしちゃうというコメディ。
これは最高に面白い。
黒人の意見を無視>>続きを読む
期待通りのマシュー・ヴォーン印。
クライマックス、極彩色の銃撃戦とスケートシーンはその白眉。
豪華出演陣の使い方が面白く、ブライス・ダラス・ハワードは映画界の名門ハワード家で監督もこなす才女、サム・>>続きを読む
妻を亡くした男は、その遺言に従い息子家族と共に、イギリス湖水地方にあるウィンダミア湖に向かう。
男の喪失感は当然なのだけれど、どうやらそれ以外にも原因はありそうだ。
若かりし頃の二人の過去がザッピン>>続きを読む
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もう海外メディアもrotten tomatoも信用できない。
『ザ・フラッシュ』も『アクアマン2』も、米国では低評価だけど本当に面白かった。
本作『マダム・ウェブ』も然り、『ファンタスティック・フ>>続きを読む
タイカ・ワイティティ監督は、本当に楽しそうに映画を作る人だ。
時にふざけ過ぎて独りよがりだったり、子供のように稚拙に見えることもあるけれど、でもそれが彼のキャラクターと合わさってあんまり嫌な感じがしな>>続きを読む
本作はパルムドール受賞、オスカー5部門ノミネートとのことだが、“犬すごい賞🐶”があれば間違いなく最有力はこの作品。
山荘に暮らす家族の、夫であり父親が転落死する。
妻と盲目の息子、そして犬のスヌープ>>続きを読む
誰もが一発で飛ばされてく
君は完璧で究極のアイドル
弱点なんて見当たらない
一撃必殺 無双の拳
悪徳刑事×コリアンマフィア×チャイニーズマフィア×殺し屋×日本のヤクザ、全員“極”悪人のアジアン・ア>>続きを読む
元ネタのゲームはほぼ知らなかったけれど、子供のホラー入門にも最適なスケアリー・ムービー。
ブラムハウスはホラー専門でありながらそのジャンルの幅が広くて、色んなターゲットにアプローチできるのが強みだと思>>続きを読む
な…んだこれ…?笑
絶え間なく続く不条理な苦痛と、意味不明な事象。
アリ・アスター監督の最新作ということで、どんな恐怖が表現されるのかと待ち構えて行ったが終始困惑、且つ慣れてきたらずっとニヤニヤし通し>>続きを読む
三宅唱監督の日常への眼差しはフラットだけれど暖かくて、誰しもが共感を覚えるような情景を描きつつ、でも時折その着眼点にはっとさせられる。
職場で聞こえてくる、同僚たちの日常会話が好きだ。
美沙が退職を告>>続きを読む
1900年代初頭のアメリカ社会で、黒人女性が生きて行くということ。
人種差別、家父長制、当時のあらゆる“社会通念”が行手を阻む。
たくさんの出会いが彼女を奮い立たせ、そして力強く歌い上げるその歌声に>>続きを読む
大好きな韓流スターはマブリーことマ・ドンソクとBLACKPINKのroséなんですが、マブリーの腕の太さとroséのウエストの細さがほぼ同じなんじゃないかと思っている今日この頃。
マブリーが大地震後>>続きを読む
奇才にして天才、ヨルゴス・ランティモス監督の最新作は、美しくグロテスクで大胆な美術を背景にした女性による輝かしい人間讃歌、人生の祝福。
エマ・ストーンの類稀な演技力をより一層に高め、神々しいまでのレベ>>続きを読む
原作ファンゆえ厳しい視点で酷評してやろうと思っていたけれど、ちょっと悪いところが見つからないくらい、原作実写化として過去最高峰の出来栄えではないか?
もちろん史実に沿った物語を扱うと、今の時代“当事>>続きを読む
本作はアメリカでの評判は散々なのだけれど、いやいや超!面白い。
とうとう本作でDCEU最後の作品になってしまったが、そんなことあまり感じさせない良い意味での安定のバカっぷり。
モモアちゃんの無邪気な>>続きを読む
ミステリー映画を観る前の、「さぁ、謎解いたる!」という高揚感が好き。
本作も東野圭吾原作とのことでいざ挑んでみたものの……設定に無理があり過ぎて正直しんどい。
ともあれ中条あやみは相変わらず素敵だし>>続きを読む
カラオケが上手くなりたいヤクザと、合唱部部長の中学生によるコメディなんだけど、意外や意外、泣かされてしまった。
物語の背景としての中学合唱部のスクールライフ描写がすこぶる良い。
生徒役全員の素朴さが>>続きを読む
未曾有の大災害で唯一立ち残ったマンション。
極限状態のなか、住民達の理性と秩序が徐々に崩壊していくさまを描く韓国ディザスター・ムービーの新たな傑作。
優しさと疑心暗鬼の葛藤、それが臨界点を越えたとき>>続きを読む
誰がなんと言おうと、エクスペンダブルズが大好きだ。
4作目となると本作は、米国では酷評されているという。
確かに過去の出演陣(シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリス、ヴァン・ダムにメル・ギブソン、ハ>>続きを読む
グロでゴアでスプラッターな加減が一周回って面白おかしいホラー映画。
『スクリーム』とか『ラスト・サマー』みたいな、犯人探しのミステリー要素もある90年代のスケアリー・ムービーを彷彿とさせる。
あの手>>続きを読む
ティーンエイジたちがふざけ半分で行う降霊術(日本で言うコックリさんに近い)
だがルールを破ると……。
ほぼ演技力だけで恐怖を演出している良作ホラー。
主人公がけっこう最低な人格なのであまり感情移入で>>続きを読む
新年最初の鑑賞は、アメリカ西部開拓時代の“最初の牛”。
マッチョで豪胆な男性が幅を利かせていたであろう時代に、物静かで優しい男が一頭しかいない乳牛からミルクを盗み、甘いドーナツで一攫千金を狙う本当に初>>続きを読む
『ウエスト・サイド物語』の作曲家として名高く、米国初の国際的な指揮者レナード・バーンスタインは、米国史上最も偉大な音楽家のひとりであると思う。
個人的に幼少期から『ウエスト・サイド物語』に親しんでいた>>続きを読む
『ハンガー・ゲーム』シリーズももう5作目。
アメリカでは公開されると必ず年間興行成績ランキングに入るぐらい大人気だけれど、日本では身の回りで観ている人がいないくらい寂しい状況。
本作も公開2回目にして>>続きを読む
2021年のランキング第1位にした大傑作、『プロミシング・ヤング・ウーマン』のエメラルド・フェネル監督の新作は、アマプラ配信スルー。
配給会社もっと頑張れとも思いつつ、自宅でゆっくりと鑑賞。
スクー>>続きを読む
今年1番の舐めててすみません案件が年の瀬に。
予告編だけなら絶対観に行かなかったけれど、評判の良さを信じて鑑賞したら……
凄まじい作品だった。
昭和を背景に、一貫して子供の目を通して見た世界。
子供>>続きを読む