新木さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

X エックス(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

A24製作のうえに、パンフレットデザインが大島依提亜とくればほぼ当たり案件の本作。結果からいうと、物足りなさはそこそこありつつも、3部作展開への楽しみ含め、良かったのではないでしょうか。

ホラー映画
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.3

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MCUのなかでももっとも好きなキャラクターであるソー、しかも今回はジェーン・フォスター(ナタリーポートマン)がヒロインだし、監督はなんといってもタイカワイティティ。これは最高のものが観れるんじゃないか>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.7

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ここ数年の是枝監督が映画に向き合うスタンスはとてもかっこよく。前作でフランスを舞台にしても世界に通用する作品を生み出せる手腕を見せたかと思えば、本作では韓国を舞台に名優ソン・ガンホを起用してのこれまた>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

振り返れば『ファントムスレッド』以来の長編映画、そしてテイスト的にはオールタイムベストに入る『インヒアレント・ヴァイス 』以来の西海岸感。久しくPTA作品に触れていなかったことに驚きもあり、ストーリー>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

3.4

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「悪人」での柄本明の言葉に鳥肌が立ち、「怒り」鑑賞後に胸の鼓動がしばらく止まらなかった者からすると、今年いちレベルで楽しみにしていた李相日監督最新作がこのレベルでいいとはまったく思いませんでした。僕は>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

3.4

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すこし前に観たのでうろ覚えですが、なんかえっちくない?と思っちゃうのは最近そういうセックス描写の多い作品に触れる機会がすくないからでしょうか。こういう群像劇ながらもつながりがある話は好きですが、特に大>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.2

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どういう捉え方をしたらいいかわからないですが、映画としてふつうにそんなに面白くなかったです。エンドロールで名のある人たちの名前を昔の特撮ならではの文字で羅列したかっただけなんでしょうか。なので、詳しく>>続きを読む

わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.1

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途中までは田舎でも居場所のなくなった松本穂香演じる主人公が上京して戸惑いながらも居場所を見つけるみたいな展開だと思ったのに、終わり30分くらいからーー言いたいことは近いといえどーー再開発で銭湯が立ち退>>続きを読む

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

3.5

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IMAX 3Dで観たので3,000円弱払ってこのクオリティ…。前作のスパイダーマンから続くマルチバースの流れに、今回は主役がドクター・ストレンジ。最高の相性だとは思いますが、これはもはや実際の人間で撮>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.6

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「マルチバース」というフェーズに入り、MCUは2〜2.5時間くらいの枠でどのくらい観客を満足させることができるのか。今作のスパイダーマンでは、その最大の切り札といえよう”異世界の自分”を惜しげもなく出>>続きを読む

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

-

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自分でも驚きましたが、人生初めて映画観ながら意識飛びました。トイレで鼻を折るシーンの彼女の笑顔をトリガーに、おそらく2、3分くらい?記憶飛び、目覚めるとあのお父さんがスクリーンからこちらを覗き込んでお>>続きを読む

バブル(2022年製作の映画)

2.3

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小畑健によるキャラデザは世代的にばっちりくるし、東京という街を舞台に半ばSF的な躍動感を持って描かれると、多くの方にハマるのであろう。でもそれだけで、ストーリーもなにもあったもんじゃないなーと思って、>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.6

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劇場作、配信作含めてパッとしない作品ばかり観させられて食傷気味かつ映画に対する期待感も冷めてきたタイミングに2022年日本公開作で待望していたものが観れて感動いたしました!大島依提亜デザインのパンフレ>>続きを読む

牛久(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

こちらも一部で話題のドキュメンタリー作品。地元が柏である自分にとっては「牛久」の文字に近い距離感を感じるが、大仏のイメージしかなかったり実際に見に行ったこともなかったりする。

日本が難民を拒否してい
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カナルタ 螺旋状の夢(2020年製作の映画)

3.3

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アマゾンのある種族の生活を密着したドキュメンタリー作品である本作。ぜんぜん知らなかったのだが、話題作ということで友人に連れられて。
アンコール上映かつ監督のトークイベントありということもあり、ほぼほぼ
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

3.0

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ミュージカル作品に対する得手不得手はよく議論になるところではあり、個人的にも得意なほうでないですが、本作に関していえばその俎上に載る以前の凡作でしょう。歌でセリフより感情をうまく表現できてるならともか>>続きを読む

アポロ10号 1/2: 宇宙時代のアドベンチャー(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

これリンクレイター作品なのかと思わず観てしまったのですが、なんというんでしょう。NASA近くに住む男の子が、当時の月面着陸&歩行に憧れを抱き、自らを重ね合わせる様子を描いた作品でして、ほんとそのままで>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

だいぶ見慣れてきたと言いつつ、同性愛を扱った作品での激しめ貪り合い描写はいまだに苦手な部類ではありまして。それゆえグザヴィエ監督作品に対しての評価も若干難しくなっているような気はしており。ただその一方>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

3.9

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その土地固有の歴史的事件?を背景に、現代におけるトランプやウクライナ侵攻にも通じる「対立」をテーマのひとつに据え、その影響をもろに受けた子ども、そしてその家族を描いた物語として非常に優れた作品でした(>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「冷たい熱帯魚」的なシーンがあったのに驚きましたが、この時代に久々にこういった描写の日本映画が製作されていることに、表現正しいかわからないですが、すこし安堵いたしました。

物語自体も「さがす」とのタ
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

他の作品と比べても舞台設定の規模がでかすぎてついていけないのが正直。万物の創造主的存在であるアリシェムをどうにかしようだなんて、無理ゲーの最たるものでしょう。そこに「諦めなければなんとかなる…」といっ>>続きを読む

シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

MCUとはいったい…と困惑してしまいました。回想シーンはまだしも、進んでいくストーリーがふつうに面白くなくてびっくり。素人同然のケイティが放った弓が物語を好転させるのであれば、それまでの脚本なんてどう>>続きを読む

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

これもだいぶ前の鑑賞ですが、この度のウクライナ侵攻を行った今のロシアと重なるところありで。洗脳から解かれた妹分とヨハンソンがドレイコフを長とするレッドルームの壊滅に向かうのだが、今の気分からすると、武>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞からだいぶ経ってしまいましたが、本作でももちろんウェス節は全開であり、関連性のない各章を短編のフォーマットを取りながらも雑誌という体でまとめる構成はさすがのアイデアと手腕。個人的には作品に対して物>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

大島依提亜デザイン作品に基本的にハズレはないのですが、本作もじつに予算もつかず超大作ももはやつくれない(?)ジリ貧日本映画が力を発揮すべきジャンルにおいての良作でございました。一方この類の作品は30歳>>続きを読む

名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

田中泯さんの場踊りは機会あれば観るようにしている。実際に踊りを観て残るのは「これはなんなんだ」と飲み込めずにいる自分。周りで観ている人の表情を窺うも、(同じく困惑していそうな人もいたのかもしれないが)>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2018年公開というと、2020年ジョージ・フロイドさん以前であり、アメリカ含め世界的にこういった作品がつくられてるものの、それらが社会、人々の実際の生活にどの程度影響を及ぼしているのか考えてしまいま>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

齢91歳になろうとも監督ばかりか主演をも務めるイーストウッド御大が最新作を公開するならば敬意をもって観なくてはならないと思ってしまうわけですが、内容に関しては特筆して言及するところはなく。明らかに怪し>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

グッチというか、こういう歴史を知るならドキュメンタリーでいいわと思いました。主眼はレディーガガとアダムドライバーに置かれ(ぜんぜん名前覚えられなかった)、フラットな視点で描かれていた気はするものの、ア>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.7

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冒頭を完全に見逃してしまったのでわかってない部分ありそうですが、耳の聞こえない家族のなかでひとり聞こえる娘がいるという設定がまず斬新で。しかも家族が営むのが漁業というのがなんだかすごい。そういった家族>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

世界を自分(のビジネス)都合で動かす「お金」と「地位」を持つ者たちを風刺する物語を豪華俳優陣でしかもNetflixで描いた点においてのみ、本作は多少なりとも意義があったかと思う一方、前澤さんあたりの”>>続きを読む

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

JJのなかでもあまり話に上がらない本作ですが、まさにそんな内容でございました。『葉隠』『羅生門』といった外国人が好みそうな日本文化を基底に置きつつも、なぜコーンロウを編み込んだ黒人の殺し屋がそれを好む>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

キングスマンってこんなにもつまらなくなったのかと再認識できる内容でした。エピソード0的な扱いかよく知りませんが、スパイ映画の風情はどこにもなく、ずっと盛り上がりに欠け。黒幕がじつは…ってお前がそんな感>>続きを読む

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

原作はどうだったか忘れましたが、率直に構成が良くない。物語を進めないといけないメインのラインは現在の時間軸でしかなく、冒頭で一度現在を見せてしまっている以上、「こんな思い出あったよなー」的に過去にどん>>続きを読む

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

これが現時点での日本映画の力なんだろうなーと思い落胆。たけしが売れて師匠と浅草で良い酒を久しぶりに交わす。その晩、寝タバコが原因で師匠は亡くなる。このシーンは良かったものの、特筆すべきはここだけであと>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

『ハッピーアワー』は未鑑賞、『寝ても覚めても』は同時期公開の『きみの鳥はうたえる』(三宅唱監督)に完敗、『ドライブ・マイ・カー』は良作だったもののそこまで来ず。世間的に濱口監督の評価が高まる一方で、あ>>続きを読む