ryacさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.1

あー、ものすごく見につまさせる……

主人公レディ・バードことクリスティンの言動一つ一つに共感したり、同情したくなったり。客観的に見たらおかしなことしてるのは分かってるんだけど歯止めがきかなくなってる
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.6

カラフルなパステルカラーの色彩豊かな画面でドン底を這いずり回るような物語を綴る、そのギャップが圧倒的!

現実に即した問題に直面した人々を真摯に、美化したりせず描ききる作り手の熱量をひしひしと感じた。
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ファイティン!(2018年製作の映画)

4.5

シネマート新宿での上映が今日で最後と知り学校もサボって滑り込みで鑑賞!
想像以上に爽快で心温まる、いいもの見たなと思える文句なしの良質なスポーツ映画だった!

ヴィジュアルだけで圧倒的なインパクトを持
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バニシング・ポイント(1971年製作の映画)

4.8

生涯ベスト級に好きな映画!

ほんのささいなきっかけからもう一生後戻りはできない逃避行に身を投じることになった男コワルスキーの孤高な生き様もさることながら、一見利己的に行動しているだけの彼の姿がラジオ
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.1

ポン・ジュノおなじみの飛び蹴りに始まり、捜査に行き詰まって大金はたいて霊媒師を雇ったり、警察署のトイレに『拷問禁止』って文言がデカデカと貼られてたりと、一見笑っちゃうようなシーンの続く序盤から、終わり>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

4.6

岩井俊二大好きなのに未見だった!
自分の中の岩井俊二観を打ち砕かれるような、それでいて明確に岩井俊二作品としてのスピリットの篭った、こんなすさまじい映画だったとは……

黒木華演じる七海の纏う、尋常じ
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⼗年 Ten Years Japan(2018年製作の映画)

3.7

5作からなるオムニバス短編集。
10年後の日本というテーマは共通なものの、作品によって雰囲気もリアリティラインもバラバラ。上映中に画面サイズが変わったりするのも印象的だった。
どの作品も現代社会を鋭く
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.7

11/15スニークプレビューにて。
タイトルすら伏せられて、文字通り完全に前情報0な状態での鑑賞。
画期的な企画に参加できたことも含めて、一生忘れられない映画体験を味わえました!最高!!

最近の作品
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.1

余韻がものすごい。こんな空気感の恋愛映画は初めて見た。

一人二役なのにそれぞれちゃんと違う人物にみえる東出昌大の演技の素晴らしさは尋常じゃなく、顔は同じなのに仕草や口調で麦と亮平がまったく別の人間で
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.7

最高!めちゃくちゃ楽しい!!
見てるだけで幸せな気分になってくる和やかな日常パートから、銃もナイフも格闘も超能力も全部盛りのバイオレンスアクションへと変貌していく構成ってだけで面白すぎるし、主人公ジャ
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.6

評判に違わずめちゃくちゃ良かった!
全編PC画面の手法の秀逸さはもちろん、スピーディな展開で物語が進むにつれて謎が明らかになっていく構成も素晴らしかった。
父親役のジョン・チョーも個性的で印象深し。切
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カランコエの花(2016年製作の映画)

4.5

渋谷のハロウィンの喧騒をかき分けアップリンクへ。監督のトークショーもあり、あっという間の上映時間でありながら一生忘れられないような体験を得られたと思う!

その人のために起こした行動が結果的にむしろ追
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

4.2

決して難解な話ではないけど、フルに頭を使うタイプの作品で、見終わったあとは大きな充足感が湧き上がってくる……

ささいな対立がしだいに大事になっていって取り返しがつかなくなる感じに心底ハラハラさせられ
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.6

いやもう何も言えない……
三人の日々をずっと眺めていたかった。大して劇的なことは起こらない、想像以上に静かで淡々とした作品だった。それなのにシーンの1つ1つがエモーショナルで、脳にこびりついて離れない
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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

3.8

だだっ広く田んぼの広がる田舎道、アスファルトにへばりつく真っ赤な血……冒頭の交通事故のシーンから只者じゃない感の漂う映像表現に終始見入った。
田舎特有の独特の閉鎖感、登場人物全員がそれぞれに抱える人格
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

しばらく前から気になってた作品だけど、なんとなくずっと先延ばしにしてた。だけど先日たまたまyoutubeで予告編(『she』が流れるやつ)を目にして、そのあまりのかっこよさに魅了されて視聴を決意。>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.8

一度見ただけじゃ理解できないタイプのやつだった!

カート・コバーンやスーパーマリオブラザーズ、グリフィス天文台などがシンボリックに使われてるのも面白くて、中でもソングライターのシーンは度肝を抜かれる
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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

4.6

熱いー!
主演の門脇麦と井浦新がとにかく良いです。

「カメラを止めるな!」の映画作りへの情熱、「菊とギロチン」の革命を夢見る者達の熱意、それらが合わさったような。

めぐみの生き様があまりにも苦く、
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ローライフ(2017年製作の映画)

4.5

コミカルなポスタービジュアルからは予想もつかないほどハードで重厚なドラマだった。
章立てで同じ時系列の場面を複数の立場から見せていく演出は『パルプ・フィクション』を彷彿とさせ、おどろおどろしい人体破壊
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純平、考え直せ(2018年製作の映画)

3.7

素人目にもわかるくらいに荒削りで、客観的にみたら完成度は決して高いとは言えないと思う。
なんだけど、個人的にはすごく腑に落ちる作品で、見終わったあと明確に好きだと感じたというか、少なくとも自分にはめち
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FRANK ーフランクー(2014年製作の映画)

4.0

ハートウォーミングな映画かと思いきや、心にずっしりと余韻を残すようなダウナーなコメディだった。

音楽映画としてのカタルシス、たとえば仲間との結束やスターダムにのし上がっていくサクセスストーリーのよう
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.9

『タクシードライバー』×『オールド・ボーイ』×『ドライヴ』的なエッセンスを詰め込んだノワール。
フラッシュバックの演出や耳をつんざくようなSE、緊張感のすさまじいビートを感じる音楽など、とにかくオープ
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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.7

思った以上に写実的な作品だった。それでもリドリー・スコット監督なだけあって、目を奪われるような美術や画面構成によってヴィジュアル的にも楽しかった。

作中のゲティの振る舞いには「おのれ金持ち……」みた
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.9

満席状態のシネコンで見たので臨場感が半端なかった!
みんな同じタイミングでビビるから、座席が揺れる……w

思ったより広いスケールの話だった。
同じタイプの『ドント・ブリーズ』とはまた違ったベクトルの
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運命は踊る(2017年製作の映画)

4.2

なんというか、凄くトリッキー。
イスラエルを取り巻く戦争の現状を真摯に切実に描きつつ、ダンスシーンやアニメパート、前哨基地の描写など、目に焼き付くような強烈なヴィジュアルにも魅せられた。

とくに印象
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メビウス(2013年製作の映画)

-

映画という名の地獄。見る地獄。

自分が今までに見た映画の中でもっとも惨たらしくて、残酷で、救いようがなくて、痛々しかった。
台詞を一切排したつくりということだけは知ってて、どんなもんかなと軽い気持ち
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

4.3

なにがなんだかよく分からないんだけどとにかく好き。決してずば抜けた完成度を誇る作品とはいい難いだろうけど、何回も見たくなるような、言うなればこの雰囲気が癖になっちゃうような映画。

シークエンスの一つ
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響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

4.2

想像してたよりもずっといい映画だった!見る前に「まぁアイドル映画でしょ?」とか高を括ってた自分を殴りたくなるくらい。背後からパイプ椅子で。

高校生の青春モノというよりもむしろ『セッション』のような、
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愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

4.4

原作は未読なので、何も知らない状態で鑑賞。
不穏な空気は序盤から感じられたものの、アイリーンが岩男の頭を電子レンジでぶん殴るシーンとかは笑えたし、ツル(岩男の母)とアイリーンが互いに言葉が通じない状態
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.5

やっぱロードムービーっていいなぁ。
映画で『トラヴィス』といえばタクシードライバーのあいつだけど、こっちのトラヴィスも忘れられない。
冒頭の荒野をはじめ、車道を挟んで踊るところとか、運転席と荷台でトラ
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.0

こんなにメンタルを抉られるタイプの映画だとは思わなんだ……怒涛の勢いで真相が明らかになっていく結末の果てには『ミスト』並に落ち込んだ……
何より、『母なる証明』というタイトルの意味が分かった瞬間にゾッ
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1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

4.5

熱量すさまじかったー!『タクシー運転手』同様、実話を題材にここまで劇的に描ききるのって凄い。

国家権力による支配を前にした様々な立場の人々を描く群像劇。ジャーナリストなど、権力と直接対峙する立場だけ
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ダウンレンジ(2017年製作の映画)

4.3

心底怖えー!前情報など一切入れずに見に行ったものの、とっても丁寧に作られた上質なホラーで大満足!

携帯の電波も通じない広大な荒野に取り残された若者たちが突然謎のスナイパーに襲われる。題材こそオーソド
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百円の恋(2014年製作の映画)

4.8

安藤サクラの名演が光る主人公一子を筆頭に、キャラクターの実在感が凄い!
バイト先の嫌な奴とか、登場人物一人一人「あー、こんな奴いるよなぁ」的な感じに思えて、ディテールの細かい生々しさが直に伝わってくる
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7号室(2017年製作の映画)

3.2

短編小説っぽい、コンパクトに纏まった感のあるシチュエーションサスペンス。騙しのプロとかではない普通の人同士の裏のかき合いが描かれ、等身大で切実な感じが笑えると同時に緊迫感も伝わってきて、主演二人どっち>>続きを読む

チョコレート・ファイター(2008年製作の映画)

4.5

とにかく楽しい!このめちゃくちゃ激しいアクションをスタントやCGなしで撮るって凄まじすぎる……(エンドロールで流れるNGシーン集、ガチで死にかけてるよね?)

知的障害のハンディキャップを抱えつつも卓
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