ysasamurさんの映画レビュー・感想・評価

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異人たち(2023年製作の映画)

4.3

異人たち。ゲイのオシャレラブストーリーかな〜?くらいで見にいったら嗚咽号泣。ゲイとして、中年として、男として、女として、親として…時代を超えた個別でありながらも普遍的な孤独の形がとにかくリアルでツラい>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

オッペンハイマー。まず博士の伝記として歴史背景なども勉強になることが多く非常に面白かった。最も真顔になるべき国民としての原爆投下周りのシーンは騒ぐほどでもなくこれが不快とか言うなら映画なんてみるなよと>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.2

パストライブス。仮定法過去の亡霊のように20年片想いを続ける男側と、自分の妻が初恋の男に再会することで自信を失いまくる夫側とダブルで感情移入させられ続けるキツい展開がラストのNTRバーでMAXになり気>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

DUNE2。美術や衣装、音響含めた映像体験としてとんでもないものだったし映画の未来を背負うような作品なんだろうと思う。ただ、キャストが豪華なのにキャラクターが誰も生きていないし誰にも感情移入できない。>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.3

アーガイル。スパイものセオリーをキャスティングやストーリーのひねりで壊そうとしている感じはわかったし最後のバトルも笑ったんだけど全体的に物足りない。デュア・リパとジョン・シナが出てる冒頭のわちゃわちゃ>>続きを読む

スペースマン(2024年製作の映画)

4.2

スペースマン。宇宙任務の途中で蜘蛛の姿の生命体に出会うことで妻と自分を見直すというシンプルなストーリー。アダム・サンドラーと共に2時間のセラピーを受けているような心地よい不思議な時間が流れる中、一歩間>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

アメリカンフィクション。売れない黒人作家がザ・黒人的な小説をふざけて書いたらバカ売れする。企業のオナニー多様性でメシを食うストーリーはしがない広告を作る中年の自分にも人ごとではなかった。色々な社会問題>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

落下の解剖学。ミステリーかと思って観ていたら夫婦関係の難しさや人間の業の深い所に連れてかれる脚本が素晴らしい。人は主観的にしか生きられないのだと仏のお気持ち裁判を見ながら、合コンで殺される日本もたいし>>続きを読む

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.8

マダムウェブ。MCUなら見に行かないと!と損切りできない投資家みたいなゾンビ状態で見に行ったけどなかなか面白かった。ちょっと未来が見えるという能力でのバトルも新鮮だったし良い意味で10年前の映画見てる>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

2.5

Beau Is Afraid。ギリシャ神話やキリスト教、ユダヤ人の規律をまとった母親の恐ろしさによって狂ったボーさんのひとっつも思い通りにいかない展開の地獄の3時間。モキュメンタリー的な仕掛けはわかっ>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

POOR THINGS。大人の体を持ってしまった子供ベラが成長していく過程で男と女の美しさと醜さ、あらゆる社会規範について考えさせられるバービーの双子みたいな作品。こっちのが説教くさくないし衣装や美術>>続きを読む

ブルービートル(2023年製作の映画)

3.8

Blue Beetle良かった。DC版のミズ・マーベルって感じで主人公と家族の絆の描写がよくバトルも痛快!良い意味で古き良きヒーロー映画という感じなんだけど、意外とヘンテコな脚本になってるところも良い>>続きを読む

ため息に乾杯(2024年製作の映画)

4.0

名作シッツ・クリークのダニエル・レヴィ初の長編Good Grief。ゲイのイケオジ夫(鬼ヤリチン)の死を友人達と乗り越えていくという湿度高めな話しをこれでもかと繊細に丁寧に描いた大人のラヴストーリー。>>続きを読む

もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.5

FOE。SFらしからぬ美しい映像とシアーシャ・ローナンとポール・メスカルの存在感が素晴らしい。ストーリーの仕掛けはなるほど!となったしAIの存在によって人間とはなんなのか?愛とはなんなのかを哲学的に考>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

4.3

ソルトバーン。4:3の画角で写るひたすら美しい構図、光と色の使い方にまずやられた。これどんなクソストーリーでもずっと見られるヤツですよ。
そしてストーリーは(無論クソではない)主人公の愛情が憎しみに変
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.3

終わらない週末。アメリカの終わりを2つの家族が茹でガエルのようにじっくり受け入れていく様子を素晴らしい映像と音響で残酷に描く。国家転覆のやり方はオバマ夫妻プロデュースと聞くとリアルすぎて震えた。そして>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.5

ウォンカとチョコレート工場の始まり。ほぼディズニーみたいな夢のような時間を過ごせるとにかく明るいダンサーインザダークみたいなミュージカル映画でした。伏線回収含めて一部の隙もない感じはさすが。ウンパルン>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.5

ナポレオン。マリー・アントワネットのギロチンから始まり子供を産めない女に価値はない19世紀の女は地獄だなと歴史に思いを馳せながら、ジョセフィーヌとの愛の物語にしては長すぎるし時代劇としては短すぎると感>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

ゴジラ-0.1。あの銀座のシーンで生まれて初めて感動でも悲しみでもなく「絶望」で涙が出た。そこに至るまでの戦後復興描写のリアルさも丁寧で良い。ただ後半の単調なストーリーと謎の合意形成の仕方はちと冷めた>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.5

首。戦国時代の殺しあいと策略のイカつさ、グロ男色の世界を見ながらマジで現代に生まれて良かったなと思った。そして脚色はあれど我々はこの歴史の上に生きているんだなと再確認。もっと歴史勉強しなきゃな。
北野
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クイズ・レディー(2023年製作の映画)

3.2

クイズ・レディー。サンドラ・オーとオークワフィナに期待しすぎたのがなんだか2人を活かしきれてない感じで正直イマイチだった。ラストに向けて良い感じはあったけどとにかく笑いのツボが合わない。ブラックジョー>>続きを読む

ボトムス ~最底で最強?な私たち~(2023年製作の映画)

3.8

ボトムズ最高に笑った。これこそ真のフェミニズム映画でしょ?クイアの学園ものって滑ったらヤバそうな題材だけどレイチェル・セノットとアヨ・エデビリの輝きが凄いし面白くまとまっていた。特にアヨちゃんのコメデ>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.8

ザ・キラー。この映画で泣くのは頭おかしいんだろうけど泣けた。不確実な愛を守るために鬼畜なまでに確実な仕事を目指す孤独な殺し屋の独白に感情移入しまくり。映像も音楽もヤバすぎた。正直これ、オレの仕事哲学じ>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.8

マーベルズ良かった。ヴィランを派手にやっつける王道そのものなんだけどとにもかくにもカマラ・カーン(とその家族)によって新鮮に楽しめた。むしろいなかったらクソつまんなかっただろうな。
クリフハンガーはあ
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.2

ザ・クリエイター無茶苦茶泣いた。顔がかわいい子供ならば頭半分ぶっ飛んで透明でも感情移入しまくってしまうのはニューハーフでも可愛ければヤレるのと同じ原理だな。愛情(という仕組みを人間が必要とする理由)も>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.8

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン。「インディアンの死は犬の命よりも軽い」というクソ人種差別にお金大好きクソ強欲という最悪な掛け合わせにデカ・プリ夫の自主性の無さのイライラをふりかけにした3時間半。昨>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.0

バービー説教くせえフェミ映画かと思ったら遥かその先をいく傑作だった。(当たり前)本当の意味での多様性の話でありつつ空想や映画が持つパワーについての話でもある。ファンタジーの世界からビリー・アイリッシュ>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

君たちはどう生きるか。パヤオ汁100%のジブリ総集編って感じでここはラピュタぽいなとか千と千尋ぽいなとかあって楽しめた。創作すること、バトンを渡すことに対する純粋で切実な思いとその難しさをまっすぐに描>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.2

アクロス・ザ・スパイダーバース。アニメーションだからこそできるマルチバース表現とアクションのジェットコースターで1億個くらいありそうなイースターエッグを回収する暇もない面白さ。この作品みちゃうと他のム>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.8

ザ・フラッシュ。DCガチ勢じゃない自分がみても十分面白かった。マルチバース設定で過去の俳優使うのとかスパイダーマンより歴史があるしガチ勢のおっさんたまらんだろうなぁ。エズラ・ミラーがいろいろやらかして>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.0

怪物。人間や社会が持つ複雑性と多面性のすれ違いによって立ち上がる"怪物"に美しいものがぶっ壊されてしまうというお話。個人的にはアングルというか今更当たり前の物理法則を提示されただけな気がして、で?どう>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.5

アフターサン。大人になろうとする娘と大人になれない父親がトルコの美しい夏に最後のバカンスにやってくる。映像は曖昧なのにストレートで、脚本は監督の自伝的でもあり普遍的で、撮影はシンプルだけど複雑なテクニ>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.5

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3。なんの捻りもないし展開もわかっちゃいるのに5回くらい涙腺崩壊した。このシリーズはやり切った感じだと思うけどジェームス・ガンはSUPERとかピースメイカーのリアルな>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.8

TAR/ター。ベルリンからフィリピンのシーンまでリディアが芸術に身を捧げる真摯な姿に胸を打たれる映画だった。芸術家が何かを成し遂げる為ならあらゆる社会規範も法律ですらも犯していいと思っているのでリディ>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

3.8

AIR / エアーをアマプラで。こんなにもストレートにど真ん中の"アメリカ映画"をやっててクソカッコいいな。そしてシンプルにみんなでやる仕事ってやっぱ楽しいよなぁって思えました。弱小ながら経営者として>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.5

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー。マリオの世界観をCGで完璧に表現しながら地雷を避けつつしっかりと今時の映画になっていてビックリ。世代なんで大体の設定やイースターエッグは楽しめた。GWだからか海>>続きを読む

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