ひとつの恋愛が終わりを告げることが、決して絶望的な終焉でないという、その最も大切な教訓を、素晴らしい俳優が、美しい音楽が、繊細に描き出す。少年は学び、成長し、生きてゆかんとす。決して死なない。
グザ>>続きを読む
こころのよわい単独者が、それでもなお、やはり、単独者でいなければならない、音楽という理由。良い映画だなあ。
孤独な「喪に服する」者たちだからこそ成し得た、喪の作業。
決して近親者が亡くなったことだけでなく、人生において他者を失/喪ったこと、その覚悟について。
タルコフスキー的な映像と、不気味な様々な音には満足したが、運命論的な話に見える。映画体験としては良いが、ストーリーの構成に失敗していると思う。原作が読みたい。
確かに、王家衛の映画を思い起こさせる、カメラワークや映像の色調。
だが、王家衛の映画のような、長々しく退屈な主人公のモノローグによる内面の吐露は無く、かと言って、同じくLGBTを主題にしたXavier>>続きを読む
観客はどこに連れて行かれるかわからない宙吊り状態のまま、クライマックスを迎え、そのクライマックスによって、ある種の解釈をはじめることができる。
仮に、この何も分からない宙吊り状態のままで物語を終える>>続きを読む