sensatismさんの映画レビュー・感想・評価

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

自分ひいては世界の死を強烈に意識させられる恐ろしい映画だった。
自分が爆音のなか爛れて死ぬイメージがはっきりと浮かんできた。
なにが最も恐ろしいか?
この映画の一部始終が現在進行形で行われてること。ヒ
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.0

前作はキャラの深掘り、今作は物量戦
U2ありきと分かりつつも終りなき旅で心が泣いちゃうな

クイーン:ロック・モントリオール1981(1981年製作の映画)

5.0

良すぎ…🥹
40年以上の時が流れてもLIVE映像が映画館(しかもIMAX!)で流れ、平日夜の席がすべて埋まるこの愛されよう。みんなそれぞれ立ち姿や振る舞いに癖があって好き…。

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

4.5

正直自由と尊厳を求める話ってお腹いっぱいだったりするけれども、それでもジャック・ニコルソンの「ああこういう根明で善悪の概念がない無邪気なゴロツキいるよな」っていう感覚が好きだった。

ビリーと女友達を
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

3.5

苦しみ、虚無、愛憎、愉楽、を傍で見届けるだけで手ごたえがない人生と、自分の行動がすべて応酬する人生、どちらが良いか?

天使には人生という概念さえないかもね

世界から返事がない代わりに苦しみがない人
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NANA(2005年製作の映画)

2.0

矢沢あいの『NANA』を一気読みして無事私のバイブルと化したので、映画も観ておくかと鑑賞。
中島美嘉のGLAMOROUS SKYが真価を放つ映画。作詞矢沢あいで作曲HYDE!この曲で2005年の紅白出
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.5

クライマックスがオモロくてそのための前座(と私はみなしてる)までが超長い映画。
ヒトザルが道具を使役し覇権を握るようになるまでの光景を冒頭30分(母数142分だから約1/5)も費やす商業性とはかけ離れ
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屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

3.0

濁りなき涙が流れる映画。
スタジオポノック作品の中で随一に面白くてほっとしたな。

キーワードが「イマジナリー」だったので、『ネバーエンディング・ストーリー』の二番煎じか?と思っていて、確かに子どもが
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.0

LGBTQの文脈が強く出過ぎていない、飽くまでもエリオとオリヴァーの静かに燃ゆる恋を眺める心地よさがあった。日常的なボーイミーツボーイ。いつか終わってしまうだろうことを理解しているけどそれでも手放した>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

思うに、作品とは作り手が観客にどう見てほしいかというリードや、話の終着点、映画として達成し得る目標が必ずあるものだけれど、この映画にはそれがなく観客は突き放たれた感覚に陥る。

というのもジブリはいつ
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若者のすべて(1960年製作の映画)

3.5

イタリアのイエスがここに在る。
聖者につけこむ人間の弱さを描き出し、赦しを与えるというのは時に残酷な結果をもたらすものなのだとこの映画は教えてくれる。
際限ない優しさがもたらす毒。
この映画、最後チー
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.9

つばめにとっての震災体験は?
震災で大切な人を失ったひとの物語ではなく、それがただの設定になってしまっていた。

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.0

動物ごとに章立てになっているストーリー構成が、呪怨みたいで良かったな

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.5

古き良きアメリカ男性社会を体現した映画。
現代に生きづらさを感じるミソジニー集団が作り出したディストピア世界。

「マトリックスのような支配/被支配の二重構造設定SF愛してる!」と思いつつ見進めていた
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はなればなれに(1964年製作の映画)

4.5

根暗なおちゃらけ映画。
ところどころボケをかましてるのが良い。

冒頭8分で「遅れてきた観客のために映画の要点を説明しよう」とゴダールのナレーションが入る。
「さて 話すこともないなら1分間沈黙しよう
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マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説(2021年製作の映画)

3.2

時代を切り拓いたファッションデザイナーの名を挙げたときに必ずその一員になるであろう人物マリークワント
彼女の最終的な人生の行末や現状のブランドはハッピーエンドとは言えないかもしれないが、後世に与えた影
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呪詛(2022年製作の映画)

3.0

『リング』を彷彿とさせる展開。
インターネット活用してくる呪い、現代に適応しすぎてもう生きてるといっても良いのでは?

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

3.5

この映画の結末に正解はないと思いはするが、子供にとっての最善を一時的にでも考えていなかったのは誰だっけ?と問いたくなる。

ホフマンとメリル・ストリープが演じる父親・母親像は、エゴと倫理と愛の狭間で揺
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.5

「パッション」を持つのが当たり前とみなされるこの世に一石を投じる作品。

歩いたり食べたり呼吸するだけで満たされた気持ちになる、それでいい、生きてるだけで素晴らしいってシンプルなメッセージに泣く。

あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

5.0

大真面目なカップルを囲む馬鹿な大人のたけし節のくだり好きです。
音声として言葉を語れずとも全ての感情が共有できる。悲しくおもしろい映画。

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

3.8

自分のしたいようにすればいいし、自分の好きなように解釈して生きればいいよね!ってほっとする映画。

かくも長き不在(1960年製作の映画)

4.8

語らずに語る映画。
戦争捕虜で死んだと思っていた夫に似た浮浪者を自分の夫だと信じて疑わないカフェの女亭主の話。

魂のまなざし(2020年製作の映画)

3.0

彼女の人物画が好きなので鑑賞。

画家の伝記映画はゴッホの『永遠の門』以来だが、今作もゴッホの伝記と通じて画家の感性を感覚的に映像として確立していた。
筆とナイフが紙を擦る音、草原に立つヘレンと外界の
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.0

本当に今更なのですが鬼滅の刃のアニメを見始めて、こちらの作品に辿り着いた。
公開当初1ミリも興味無くて、『千と千尋の神隠し』の興行収入1位の座を塗り替えた異様な作品程度の認識だったけどすっかり煉獄さん
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.3

61年版が好きなので構えていたけど、こちらも良かった。
プエルトリコ人は黒塗りした白人ではなくきちんと現地の人が演じる、プエルトリコの言葉を用いる、など61年版から価値観アップデートされている点が随所
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8 1/2(1963年製作の映画)

3.0

創造する男が、スランプに陥りながら自分の想像を無計画に具現化する映画。
だいぶ違うが『風立ちぬ』の次郎と少し似てる。

夜と霧(1955年製作の映画)

3.5

人間が人間として生きられないことがどれほど恐ろしいか、また、人間を人間として扱わないことがどれだけ簡単に行われてしまうのかを映像に残している。

夥しいほどの死体。その誰もが裸体で骨が浮き彫りになって
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.5

短期的にバレる嘘を何度も繰り返した主人公に呆れつつ、共感。
親の機嫌によってその後の人生を左右される可哀想な子供たち。

ロープ(1948年製作の映画)

3.5

う〜ん、ヒッチコックの自己満足かしらねえ。

さよなら子供たち(1987年製作の映画)

4.2

てっきり…
貧しくて哀れな子供たちが去ってゆく姿に視聴者含める神の目が「さよなら」を告げる映画だと思っていた
幸運な子供たちが不運な大人にさよならと

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