観る人を不快にさせることを目的としているのなら、この映画は大成功している。原作者が自身を“カイブツ”という自惚れ感も凄いが、そもそも劇中、徹頭徹尾“笑い”がない...というか、ネタ投稿なんかも画面に表>>続きを読む
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東宝作品『ゴジラ-1.0』を松竹系・新宿ピカデリーで観賞してきました。
正直なところ、最新の技術を用いて「仏作って魂入れず」な印象。つまり作品の要である反戦・反核のメッセージが希薄なうえ、むしろ(敗>>続きを読む
グラインドハウスもの(B級という言い方には、若干抵抗を感じる。予算は少ないかもしれないが、創造の自由を得た作品なのだから!)の逸品。上映時間91分、最近だと『シャドウ・イン・クラウド』(2020)のよ>>続きを読む
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本作は『母べえ』『母と暮らせば』に続く"母"3部作というより、リアルなアウトローを描いた『おとうと』に続く山田洋次監督による『男はつらいよ』へのセルフアンサー、言い換えれば"管理職はつらいよ"といった>>続きを読む
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』、公開翌日のファーストデイに観賞。そもそもこの作品は“冒険活劇”としてのインディを観たい人と、(架空のキャラクターの)インディ・ジョーンズの生きざまを観たい人で>>続きを読む
『君たちはどう生きるか』、初日に観賞。都内でも3番目に大きいというTOHOシネマズ六本木のスクリーン7の3列目で観たので、オレ的にはIMAX気分で...いやアイマックスで観たと言っていいでしょう?目の>>続きを読む
久間田琳加がスクリーンを制していた。本筋の恋愛よりも、楓と荻窪マネージャーとの関係に興味が行ったのは、もうおじさんだからなのか...?
終らない大人の夏休みを描いているような作品でした(主要な大人の登場人物が仕事らしい仕事をしている描写が皆無)。そして映画の語り口は"落語"なのかな、とも。
"レッド・ロケット"...意味を調べてみた>>続きを読む
渋谷の映画館で観賞...にもかかわらず若者は皆無、劇場はリアル・エクスペンダブルズと化していました。
思えば『ロッキー4/炎の友情』も渋谷パンテオンで1度だけ観賞。それ以上に東急文化会館内にある予告編>>続きを読む
『ミッドサマー』のA24が製作したホラー作品。監督はタイ・ウェスト。この監督の名は本作をもって、頭に刻み込まれることになるだろう。
舞台は1979年のテキサス。ポルノ映画撮影隊が、人里離れた農場で巻>>続きを読む
阿部サダヲの個性を最大限に活かした作品だった。感情を排した目、瞳のインパクト、虚無感は凄い。
ただ、連続殺人鬼と冤罪調査依頼を頼まれた大学生との物語なのだけど...サスペンスとしての訴求力が弱い。大>>続きを読む
83分という尺の短さからも、まさに“グラインドハウス”もの(B級という言い方には、若干抵抗を感じる。予算は少ないかもしれないが、創造の自由を得た作品なのだから!)として観ると、最高に面白い作品。リアル>>続きを読む
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聾唖者家族の中で唯一の健常者である少女ルビーが、音楽学校への夢と現実の狭間で悩む…というフランス映画『エール!』のリメイク作品。本作の魅力はなにより登場人物が活き活きと描かれ、作品の創り手がこの物語を>>続きを読む
本作の感想については、いろいろとネタバレ注意報のある作品。ということで、詳細は書けないけれど...登場人物の動機が、タイミングや計画性のなさという点において説得力を欠いており、個人的には非常に腑に落ち>>続きを読む
園子温監督がハリウッドデビュー前に撮った意欲作、とは言うものの...
"原点回帰"と謳われていて粗削りで実験的なものを感じるものの、残念ながら"自己模倣"の域を出ていない。監督自身は『愛のむきだし』『>>続きを読む
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TBSラジオ「アフター6ジャンクション」内「ムービーウォッチメン」で取り上げてもらったので、記念に残しておきます。一部ネタバレとのこと、伏せられて読まれたので「ネタバレ」チェック。
『MONOS 猿>>続きを読む
本作における恐怖の対象はブギーマンであり、街の群衆・暴徒にまで向けられている。当初は2020年10月公開予定、その後に米議会乱入事件が2021年1月6日起こったので、とても予知的な示唆を感じた。ジョン>>続きを読む
まだ記憶に新しいカリスマを映像化するには、時間が早すぎたのでは?別にソックリでなければいけない、というわけではないけれど、オーラくらいは。
若くして前衛的な考えを持っていた人物であり、周囲に理解されな>>続きを読む
ニッポン放送「上柳昌彦 あさぼらけ」で、取りあげてもらったので、記念に。
昨日、アンテナを高くしている映画ファンなら情報をキャッチしているであろう話題の映画『由宇子の天秤』を観てきました。監督は本作>>続きを読む
ニッポン放送「上柳昌彦 あさぼらけ」で、一部取りあげてもらったので、記念に。
以前、上柳さんがチラリと紹介していた『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』を、夏の終わりの>>続きを読む
原恵一監督の映画史に残る傑作を横に置いとけば...充分に楽しい作品でした。
ただ幼稚園児がすでに“青春”を理解している設定には疑問。
しんのすけ一同が上の世代に接することにより“青春”をなんとなく楽>>続きを読む
原題は“Let Him Go”、“彼を手放す”。とても緻密に練られた作品でした。ただその緻密さが面白さを醸し、テーマを融合させられたかというと、必ずしもうまくいっているとは言えないのが惜しい!
2大>>続きを読む
"神様"がキーとなる本作で、主人公の理不尽を受入れる姿に、そして"「ホームセンター(※)」内の花屋"で働く姿に(大工である)イエスの面影を感じ、風俗で働く姿にマグダラのマリアを感じました。そう観ると、>>続きを読む
アルフレート・デーブリーンの「ベルリン・アレクサンダー広場」(1929)の映画化。舞台を現代にして服役後の労働者から、不法移民に変更している。「善人になりたい」とあがくも、ネオンに吞まれていくように悪>>続きを読む
”Rogue”、群れを離れてさまよい性質が荒くれたもの。
『サイレントヒル リベレーション3D』のM・J・バセット監督が脚本に加え、製作にまで携わった怪作。個人的に、(出来・不出来に関わらず)創り手が>>続きを読む
2019年作品、マーゴット・ロビーが製作にもタッチして創り上げた。
『俺たちに明日はない』に『ゲッタウェイ』、そして年上女性に惹かれていく童貞くんが絡んだスリラー映画で、ニコール・キッドマンの『ペーパ>>続きを読む
▼アトロクに送ったけど、なんかもったいないので記念に。
魔球などはない、ナックルボールで韓国プロ野球の壁に挑む女性を描いた映画『野球少女』。とても素晴らしかったです。
本作は“スポーツ根性”ものとい>>続きを読む
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」内「ムービーウォッチメン」で取り上げてもらったんで、記念に(?)番組に送った感想をアップしときます。
こんばんは。楽しく拝聴しています。映画『あの頃。』を観ま>>続きを読む
1990年を舞台に、ソ連からイスラエルに移民してきた声優夫婦の第2の人生を描いたイスラエル産の悲喜劇。英題は“黄金の声”。1989年からヨーロッパは冷戦が終わると同時に「世界地図が塗り替わった時代」と>>続きを読む
マーシーミーが2001年に発表した楽曲「アイ・キャン・オンリー・イマジン」の誕生を描いた2018年の作品。父と子の関係を軸に物語が描かれているが、宗教色がかなり強く、キリスト教を信仰する人にはスッと入>>続きを読む
チャップリンの『街の灯』をモチーフにした韓国映画『ただ君だけ』のリメイク作(トルコ版『オンリー・ユー 光を求めて』もあり)。オリジナルの型を忠実に日本に移したせいか、展開に歪み・無理が生じているように>>続きを読む
新興宗教に傾倒してく両親と社会の目の間で揺れる心の動きを、中三の次女の目を通し描く。そこには善や悪、ましてや結論もない。 ただ何かが変わっていき、流れ星のすれ違いに家族の“これから”を想う。
この題材>>続きを読む
イ・ヨンエ14年ぶり復帰作。キム・スンウ監督は本作が長編デビュー作。失踪した子供を巡る、村社会の“常識”に振り回される母親を描くサスペンス。舞台となる漁村の前に広がる干潟が底なしの闇を物語る。容赦ない>>続きを読む
窮鼠(キュウソ)とは...“追い詰められて逃げ場を失った鼠。”とのこと。
本作は女性向けコミック誌に掲載された漫画が原作という。ボーイズラブものと括ることもできるが、人が人を愛することを描いた"ラブ>>続きを読む
ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダの弟子筋にあたる、アニエスカ・ホランド監督作品。原題は、主人公・実在のイギリス人ジャーナリストのガレス・ジョーンズから“Mr. Jones”。
1930年代、スター>>続きを読む
フランス・ノルウェー合作(最近日本で、非英語圏の作品にカタカナ英語のタイトルをつける風潮があるが、いかがなものか。タイトルだけで観るような人にとっては騙されたと感じるんじゃないかな?)。フランス語によ>>続きを読む