ロングショットの構図が特に良かったなと。
モノクロ映像の質とナショナルのデスナー兄弟が手掛けた音楽が絶妙にマッチし、じんわりと暖かい雰囲気を作り出していた。
メッセージ性が特に主張していたと感じ(格差>>続きを読む
個人的にカメラ構図の良さにちょくちょく惹き込まれた。
場面によって心地よく鳴り響く低音の使い方が非常に良い。
カメラの長回しは本当に逸脱。
また崩壊された終末観漂う舞台構成(街や情景)と当時の社会背景の影響された脚本も良い。
コーキーが元々狂っていたのか、人形自身が取り憑いていったのか、曖昧な謎を残してるのが心地良い。
明らかに金使ってないだろうなと思わせるクオリティで、特に無駄に長い殴り合いのシーンはアホ過ぎて笑えてしまうが、至る所に出てくる資本主義、社会情勢に対する批判のメッセージは徹底していて潔い。
一つの街でこんなにおせっかいで、器用にこなす贈与人間になってみたいものだと憧れを抱いてしまう。
監督自身がサントラを作曲してるが結構、時代性に反映した曲を作ってるんだなと感じられた(ピアノのメロディが>>続きを読む
最初にギターによるオープニングのサントラにすごく惹かれ、親子関係がクソ微妙な兄弟とアメリカの片田舎による風景とその街々に縛られている人とそこに人間との関係よるドラマがなんとも印象に残る。
監督自身が制>>続きを読む
監督の恋愛志向と言おうか、人間の信頼における真否の問い、感情の移り変わりによる曖昧さや猜疑的な表現は抽象的であるが、上手く映像表現してるなと。
少しドリーミーでメタっぽく(志向ダダ漏れな感じ)、特に日>>続きを読む
この作品における住んでる街や環境、家族の呪縛感がジワジワと伝わって、いい意味で嫌な気分にさせてくれる。
主人公はFool (バカ)なのだろうが、それによって不幸で運がない人間だったなと感じられた。
至>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
物語裏に中絶反対による批判と女性の存在価値に対しての思索が存在してる部分が面白い。
ガスヴァンサントもそうだが、この90年代の時期にある種のマイノリティ視点での映画を作っていた事に先見の明がこの監督に>>続きを読む
クソ男根ホモソ支配下に逃れるクソフェミ少数派とクソインポ男によるクソ対立抗争のクソ良質な内容。
公開年が2015年とのことで、後のLGBTやMeToo運動が話題になっていく偶然のタイミングがまた面白い>>続きを読む
もし余命宣告されて数ヶ月しか生きられないのなら、
人を殺すか、大金を奪い取るか、多くの女と寝るなどを試みてしまうのかもしれない。
ただ死んだ時に自分はそこで終わり、何も残らなくなることをこの映画で感じ>>続きを読む
普遍的な喪失から再生の物語だったなという印象。
演劇の中での共演者や主催者達のやり取り、特に演劇のセリフ合わせや舞台練習のシーンはある種の箱庭療法的に感じられ、心の喪失からの再生に葛藤してる様は、二重>>続きを読む
最初、前半辺りの内はものすごい月9的でありきたりの恋愛モノを観せられてる気分でなんだかな的な気分(特に震災をネタにした辺りの再会シーンには嫌気と不快)を感じたが、
後半の(昔の恋人との)再会シーン、そ>>続きを読む
全体的な映像の質感は、もう撮る人がいない(またはもう見かけない)50〜60年代、また昭和を感じさせる雰囲気で、人間の感情や演技に味がある。
セリフ、特に夜の床屋でのケンカしてるシーンのやり取りが象徴的>>続きを読む
カメラによる映像の動かし方、構図の見せ方や音楽、音響の入れ方がとても巧み。
随所入る過去を追想する場面は、タルコフスキーの「鏡」、「ノスタルジア」を彷彿とさせる(ちょくちょく寝落ちしてしまったのはその>>続きを読む
当時の原風景的ドラマだと思って観たらSF、サスペンス、過去の記憶etcと詰め込まれた壮大でぶっ飛んだ内容。
雄琴と琵琶湖の風景、トルコ風呂周辺の妙に人間味ある人々に良い雰囲気を感じられたのが印象。
00年代の深夜アニメ的な露骨なパンチラなどのエロ描写やギャグ要素などがこの監督の苦手要因だったりするのだが、後半による物語の展開(キューブリック的構図、作風との類似、カメラワークの使用等がよく観られた>>続きを読む
人間性や行ってきた事に対する因果(人間関係も破綻)によって、富や名声を得ても満たされない様がよく伝わった。
サウンドトラックは映画観る前からずっと好きだった。
恋愛に翻弄する人間の感情がうまく伝わってる。
幸せな状況と反しての別れや悲しい運命の展開の中で、それでも人生の時間を生き続ける描写が素直に映像化していた。
親の呪縛というのか、とにかく逆らえられない運命で生きるしかない状況をうまく物語に描写されていた。
そしてなにより母親役に対しては弟が出ていった展開から徐々に不快感を感じ、ラストはすごくモヤモヤした感情>>続きを読む
主人公はとにかく純粋に強い女の子なんだなということ
そしていかに周りの人間が彼女に対して理解できず、またはついてこれない事がものすごく伝わる。
また男が女性を求めてしまう、どうしようもない恋愛感情がう>>続きを読む
頭はいいけど少しドジな女が浮気してる口達者なヘタレ夫に対する爽快で痛快な復讐劇
大学の頃、授業で見せられた映画。
個人的にキム・ギドクはこの映画の印象が残っている(初めて見た監督作)ため、晩年の女優の暴力、ハラスメント問題はちょっと意外だったが、他の作品のどこか女性嫌悪や崇拝の背>>続きを読む
どことない女性嫌悪の背景が反映されてると思われがちだが、男性が潜在的に潜んでる、または望んでいる欲望をこの映画で素直に描いてしまっているのではないかと。
暴力シーン(殴る、刺される等)のわざとらしい効>>続きを読む
閉館する実在した映画館に対する思いで作られた映画とのこと。
まったく予備知識なく見た感想としては、視聴者に問題提起とかを伝えさせるのではなく、ただアンビエントとして機能できてる映画だなと思いました。
モノクロによる質感がどことなく落ち着きを保ち、一つの絵として自立している。
3時間半以上という尺の長さに圧倒されたが、映像の質と物語の流れにただ儚げに美しく、ぼんやりと静かに映像と音に身入ってしまった>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
最後の海辺で「失うことにもう慣れている(だったかな?)。」という言葉が、この人の人生の重みを感じられた。
ドローン、ストリングスのサントラが心地よかった。
北欧の音楽家の音は質が良い。
見え隠れしてる社会背景、人間関係や世間に対しての批判のメッセージ
冴えない青年役と少女役の二人を置くだけでシリアスな雰囲気になる内容をどこかコミカルに、また物語を印象的に見られる映画になっている。
日本人キャストの著名性が関係なく見れて、当時の日本の時代描写、舞台描写を違う国の製作陣が構築的に作られたことに脱帽
舞台形式の如くカメラを動かして見せる居間の描写、俯瞰の視点によるカットなど当時、このようなカメラ構図で撮影している映画が日本にあったことを今だに驚く。
1983年公開で大友克洋の「童夢」と被るが、当時>>続きを読む
グラムから脱却してダンディズムへと移行していくボウイに対比して、目元が黒く独特な雰囲気へとグラム化してる坂本教授
ギリシャ神話におけるイカロス、ジョン・カーペンターの「ダーク・スター」「遊星からの物体X」と照らし合せて見るのがオススメ
衣装や舞台演出がかなり金かけてるなと当時たまたまテレビでやっていたのを少し視聴して地味に圧倒されていたが、配信のヤツでちゃんと見ると個人的に嫌いな戦国時代における派閥争いや絶対的な忠誠心のヒエラルキー>>続きを読む
複雑なプロダクト、物語の構想の中でわかりやすく万人に受けやすいテーマ、メッセージ性を視聴者に見せる所がノーラン監督らしいし、評価される理由も頷ける。