ユカリーヌさんの映画レビュー・感想・評価

ユカリーヌ

ユカリーヌ

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国宝(2025年製作の映画)

5.0

大河ドラマを凝縮したような
濃密な時間。

歌舞伎役者という生きざまを
見せつけられ、役者自身の
ストイックさも浮き彫りになる。
そして、伝統芸能の世界の
光と闇と過酷さが晒される。

吉沢亮ありきの
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父と僕の終わらない歌(2025年製作の映画)

3.9

松坂桃李目当て。

父親がアルツハイマー型認知症というので、重く湿っぽい話しかと思っていたが、横須賀を舞台にアメ車を乗り回し、洋楽を歌うオヤジで、ポップだった。

元はイギリスの実話だが、
日本に置き
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金子差入店(2025年製作の映画)

4.0

留置所や刑務所に収容された人に差し入れを届ける仕事をする金子。

時には面会を代行し、
預かった手紙を代読読もする。

様々な事件の加害者、加害者家族や刑務官、弁護士らと関わることもある。

金子を演
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教皇選挙(2024年製作の映画)

3.6

ローマ教皇の死去により、
次期教皇を選出する“コンクラーベ”。

システィーナ礼拝堂で秘密裏に
行われる投票に世界各国から
100人もの候補者が集う。

極上のミステリーと評する人が
いたので観てみた
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かくかくしかじか(2025年製作の映画)

3.7

公開初日に。

最初の方の演出が仰々しく、
漫画だといいけど、実写だと
オーバー過ぎるが、
大泉洋だから、段々と魅力的な 
先生に見えてくる。

絵画版「セッション」!
師弟関係モノが好きな私としては
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今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は(2025年製作の映画)

3.9

大学生の二人。
“武装”していないとキャンパスを歩けない二人が、ふとしたことで、似ている部分を感じあい、急接近していく。

これが若者よ、これぞ青春よ。
変に長いシーンだったり、
急速に展開したりの緩
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花まんま(2025年製作の映画)

4.0

兄と妹の物語であり、家族の物語。
身内を亡くした者たちがそれを
どう受け入れ、再生していくのか。

兄やん(鈴木亮平)が素晴らしいのはもちろんだが、
妹のフミ子(有村架純)の抱えた秘密が解るシーンから
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#真相をお話しします(2025年製作の映画)

4.1

原作を読んでいたので、
この短編集をどう1本の映画にするのか、とても楽しみにしていたが
おもしろかった!

原作はそのままで、
1つの世界につなげているのに驚いた。
この手があったか!

原作のミステ
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35年目のラブレター(2025年製作の映画)

3.9

実話を基にした話で、
家庭の事情で学校に通えず、
読み書きが出来ない保(鶴瓶)とそれを支える妻(原田知世)のヒューマンドラマ。

こんなの泣くに決まってるやん
という要素を沢山詰め込んであるけれど、役
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悪い夏(2025年製作の映画)

4.1

「クズとワルしか出てこない」のキャッチコピー通り。
だけど、ギラギラしたワルじゃない。

生活保護という社会的テーマを
扱いながらも人々の欲望や
正義感が、入り乱れておもしろい。

ポスターの北村匠海
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片思い世界(2025年製作の映画)

3.8

映画は監督のものと言われるがこんなにも脚本家が話題になる
映画もないだろう。

坂元裕二脚本。

前作の「ファーストキス」も
新たな試みで、今回も新たな試み。
坂元裕二だからこそ、許される
のだろうな
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アンダーニンジャ(2025年製作の映画)

3.1

福田雄一監督作品なので
あらかじめ覚悟が必要。
でもここまで、ギャグを貫けるのは色んな意味でスゴイ!

でも、芸達者な俳優さんが揃ってるのに、役者のムダ使い過ぎてもったいない。

ギャグとアクションの
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いきもののきろく(2014年製作の映画)

4.0

47分のモノクロで、台詞はなく、無声映画のような字幕が
少し入るだけ。
2013年撮影の作品がようやく公開。

永瀬正敏がプロットで、
中川運河ロケで、震災後の話。

廃材を拾い、イカダを作る男。
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目の見えない白鳥さん、アートを見にいく(2022年製作の映画)

4.0

全盲の白鳥さんが、美術館に行き、絵画を鑑賞する。
白鳥さん以外にも生まれつきの全盲の方、途中で視力を失くされた方も登場する。

目の見えない方に見ている絵画を言葉で伝える。
それはその人特有のもので、
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アーサーズ・ウイスキー(2024年製作の映画)

3.9

発明家の夫が遺したウィスキーを飲むと若返ってしまう。
70代の仲良し3人の女性が
20代になって、やりたいことを
やっちゃおう!というコメディ。

若くなった見た目は、魅力的だけどありのままの自分を受
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ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから(2019年製作の映画)

3.8

「知らないカノジョ」を観たのでオリジナルが観たくなって。

風景とか町並みは美しいし、
冒頭の物語のシーンとかも
丁寧に撮っていて、良かった。

ラストの切なさはこちらが好き。

知らないカノジョ(2025年製作の映画)

3.9

思いの外、良かった。

特にミナミ役のmiletのキュートさと歌声に魅了された。

二人が出逢ってからの10年を
回想シーンのように流して
見せるのに驚いたけど、
そこからをじっくり見せていく。

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十一人の賊軍(2024年製作の映画)

3.5

笠原和夫が残したプロットということで、心して観たが、
脚本、監督が白石和彌となると
やはり監督の色が強かった。

残虐シーンが多いのは仕方ないのかな。

山田孝之の存在感がありすぎて、他のキャラがかす
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ドライブ・イン・マンハッタン(2023年製作の映画)

3.8

夜のニューヨーク。
空港からタクシーに乗った女と
タクシードライバーの男との会話劇。

画的に単調になりがちなシチュエーションだが、二人の表情やちょっとした
しぐさやテンポのよい会話と演技合戦で、引き
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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022年製作の映画)

4.2

2003年のカナダが舞台。
映画ヲタクの高校生ローレンスは映画を勉強する大学に行くため、レンタルビデオやさんでバイト。

ローレンスは映画愛に溢れ、
親友と映画制作をしているけど、人を見下したり、
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劇場版 トリリオンゲーム(2025年製作の映画)

4.3

原作漫画もドラマもおもしろかったが、映画はより、エンタメ度が増していて、映画らしい映画。

ツッコミどころは満載だけど、
スケールが大きく、その虚構世界に入り込めれば、楽しめた。

めめはハルくんで、
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ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

4.0

公開初日の「1ST KISS」観る。

坂元裕二の脚本を
塚原あゆ子が監督。
ヒットメーカーコンビで手堅い。

大好物のタイムスリップものを
坂元裕二がどう描くのか、
興味津々だった。

「バタフライ
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サンセット・サンライズ(2025年製作の映画)

3.8

東北の津波、コロナ、過疎、移住等、社会的背景を真っ向から捉えているためか、クドカン脚本でありながら、意外にオーソドックスであったが
良かった。

飯テロ映画と称されるように
地元の料理の美味しそうなこ
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君の忘れ方(2024年製作の映画)

3.8

婚約者が突然の事故で亡くなる。
遺された彼がそれをどう受け止めるかを丁寧に描く。

グリーフケアの人々と
関わっていく主人公の昴。
まるで、ドキュメンタリーのように淡々と静かに流れていく感じ。

でも
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どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

4.5

映画制作仲間が「凄い!」と
言うので、やっと観る。

統合失調症を発症した姉。
それを認めようとしない両親。
両親は医師で研究者、
1955年生まれの姉も医学部。

1960年代に海外に家族で
研究留
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.1

ルヌガンガ映画部の映画好き
さんが、こぞって「観た方がいい!」と大絶賛の「ロボット・ドリームズ」ようやく観る。

1980年代のニューヨークが舞台の アニメーション。

擬人化されたドッグが主人公。
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室町無頼(2024年製作の映画)

4.6

おもしろかった!

民が困窮する時代に突如現れた
ヒーローの痛快時代劇。
大泉洋のひょうひょうとした中に骨太の魂をもつ兵衛が魅力的。

対する堤真一演じる骨川の
キャラもよく、二人の戦いも
見事で、最
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グランメゾン・パリ(2024年製作の映画)

3.7

ドラマはおもしろかったし、 
年末のスペシャルも良かったけど映画は意外に薄口。

爆破や乱闘描写を取ってつけた
ように入れて派手に見せてるけど、芯のストーリーがちょっともの足りなかったかな。

パリの
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366日(2025年製作の映画)

3.6

キュンキュンする映画って
あまり観ないけど、赤楚衛二
みたさに観てみる。

愛しあった二人なのに、
突然の別れ。
そしてその意味が後に
なって解るようにしてるのは
かなりあざとい。

愛してるから言わ
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はたらく細胞(2024年製作の映画)

4.0

評判通り、良かったし、
振り切れた感じがおもしろい。

でも最初は、なかなかその世界観に入れなく、お金かけているなあとか、エキストラが多いなあとか本筋と関係ない部分が気になる。

芦田愛菜演じる医大を
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私にふさわしいホテル(2024年製作の映画)

3.8

劇場での2025初映画。

新人賞を受賞したけど、
大御所作家の酷評で
本が出せずに鳴かず飛ばずの
新人作家が大御所に復讐し文壇に切り込むお話。

といってもコメディなので、
笑って、楽しめる話。
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陪審員2番(2024年製作の映画)

4.8

94歳のクリント・イーストウッド監督の最新作である法廷サスペンス。

陪審員の中に真犯人がいるという驚きの設定は、正義とは何かを突き付けてくる。

無駄なシーンがなく、
2時間未満の中に人間ドラマを
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.5

映画制作中間が嗚咽するほど泣いたというので、遅ればせながら配信で。

漫画を描く少女二人。
学習机に向かい漫画を描く藤野の背中、
座卓に座って背景を描く京本の横顔。
向き合う二人ではない構図が
印象的
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六人の嘘つきな大学生(2024年製作の映画)

3.6

就活で、最終まで残った大学生
6人が、企業の一室で、
グループディスカッションをする。

密室劇でミステリー要素がある
前半部分と後半は真実が解き明かされ、ヒューマンぽくなる。

若手のキャラが立って
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最後の乗客(2023年製作の映画)

3.7

冒頭に、「あれから10年」と
テロップが表示され、
震災後の東北である
ことが示される。

深夜のタクシーで、乗客を
乗せたら、消えていたという
よくあるパターンを逆手にとった
「世にも奇妙な物語」の
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ドリーム・シナリオ(2023年製作の映画)

3.8

ニコラス・ケイジ演じる大学教授のポール。
ある日、色々な人の夢の中に
ポールが現れ、SNSでバズり、
一躍人気者になる。

本を出版することか夢である
ポールは出版社からも声が
かかり、喜ぶが、夢の中
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