ゆきゆきさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ゆきゆき

ゆきゆき

映画(530)
ドラマ(1)
アニメ(0)

私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

3.5

1973年のチェコ、群衆にトラックを突っ込ませ多くの人間を殺害した女性、オルガ・ヘプナロヴァーの伝記映画。

まずオルガについてはもちろん肯定できないし、作品内でも彼女を正当化するように扱ってはいない
>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ3作目、「ロケット」が「ロケット・ラクーン」になる物語。

まず序盤から前2作とは違う雰囲気に驚く。これまでは軽いノリで暴れていたらいつの間にか宇宙の危機に直面・・・という感じだったのが、今作
>>続きを読む

ヘルハウス(1973年製作の映画)

3.7

地獄の家と呼ばれる幽霊屋敷の調査に訪れた物理学者夫妻、霊感少女、霊媒師。20年前に同じようにこの家を調査したチームは、1人を除いて全滅してしまったという前振りが禍々しい。定番のポルターガイストや心霊憑>>続きを読む

踏み切り(2006年製作の映画)

3.5

ビデオスルーのB級ホラー映画だけどなかなか面白かった。

田舎に引っ越した家族の下に帰ってきたヒロイン。その町ではかつてスクールバスと電車の衝突事故で多くの子供たちが亡くなったという痛ましい事故があっ
>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.6

前作以上に話のスケールも展開の過激さも会話のくだらなさも大きくなったシリーズ2作目。クイルを巡る親子の物語でもある。

劇中曲は前作同様70年代のヒットソングが中心だが、よりストーリーに沿った選曲に。
>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年製作の映画)

4.5

冒頭、クイルが『Come and Get Your Love』を聴きながらノリノリで進んでいくシーンで、もう最高ってなりますね。背景も志も違える5人が成り行きでチームとなり惑星を救うために大立ち回りす>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.0

家族と別れ、愛するパートナーを失い、神をも見限った主人公のチャーリーが人生の最期に救いを求める物語。

喪失感を埋める為に過食を繰り返し、極度の肥満症になった彼はそのせいで僅かな命となる。本来ならば生
>>続きを読む

触手(2016年製作の映画)

3.2

ヴェネツィア国際映画祭の銀獅子賞らしいです。ヨーロッパの映画祭は変な映画が賞をとりますね。謎の『触手」に惹かれていく男女の物語。

劇中の『触手』は苦悩から逃れるための一時期の快楽、つまりはドラッグや
>>続きを読む

私はゴースト(2012年製作の映画)

3.6

冒頭10分は少女が延々と同じ日常を繰り返す様子が描かれ、少々退屈に思えてしまいますがそれぞれの描写はちゃんと後半の展開に活きてきます。やがて彼女に語りかける声が聞こえ、少女が実は幽霊で声は彼女を成仏さ>>続きを読む

5つ数えれば君の夢(2014年製作の映画)

3.5

1シーンごとの画面作りや音楽表現などはアート映画的であり、所謂アイドル映画としてイメージするものとは一線を画す出来だと思う。東京女子流の演技の拙さや演劇的な台詞回しが気になる部分ではあるが、女子高とい>>続きを読む

エリック・ザ・バイキング/バルハラへの航海(1989年製作の映画)

3.4

VFXに頼らないアナログな特撮がいいな。毒っけはあまりないし少々退屈な部分もあるっちゃあるんだけど、時にバカバカしく時に悲惨であるが、めでたしめでたしなラストは嫌いではないです。ちょい役で関根勤が出演>>続きを読む

コブラ(1986年製作の映画)

3.4

「違法逮捕では?」「うるせえ、俺が法律だ」な木曜洋画劇場のウソ字幕が頭をよぎる。内容的にはあまり間違っていない。いつもの怒りに燃えるスタローン大暴れな映画ではあるが、工場での死闘や一歩間違えば死ぬんじ>>続きを読む

ダークグラス(2021年製作の映画)

3.8

あのダリオ・アルジェント監督の新作なので強烈なジャッロ映画になるのかと思いきや、見てみたらいい意味で裏切られた一品。監督はトンチキ血しぶき映画を撮っていればいいんだよ、と思っていた以前の自分に猛省を促>>続きを読む

マタンゴ(1963年製作の映画)

4.2

※一部を除きキノコの生食は危険です。

マタンゴ以上に登場人物たちの争う様子がヒリヒリする。真面目な好青年役の印象が強かった佐原健二が、粗暴な船員役を演じていて新鮮。
劇中のキノコは食紅で着色した蒸し
>>続きを読む

THE FOOLS 愚か者たちの歌(2022年製作の映画)

3.6

THE FOOLSを知ったのはじゃがたらからの繋がりだったと思う。『Weed War』の再発が話題になってて気になっていたのですが、実際に聴いたアルバムはそれは素晴らしいものだった。

それ以降のアル
>>続きを読む

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.6

記憶を無くして新しい生活で上書きしようとしても、結局自身の奥底にある部分ってのは捨てきれないものなんですね。それはちょっと悲しいことだと自分は思ったりします。

監督が主演俳優のアリス・セルヴェタリス
>>続きを読む

グリッドマン ユニバース(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

あのグリッドマンが映画化か・・・。リアルタイム世代としては感慨深い。

TV本編の『SSSS.GRIDMAN』は楽しめた半面、ラストはちょっと不満ではあった。グリッドマン自体は元々は無力なエネルギー体
>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

3.6

デヴィッド・ボウイの最新ドキュメンタリー映画。名曲の数々に乗せてライブ映像、インタビュー映像に既存の様々な映画がコラージュされる。正直言えば、オーソドックスなドキュメンタリーを見たかったなというところ>>続きを読む

ときめきに死す(1984年製作の映画)

4.2

北海道の田舎町にやってきた殺し屋の青年とその世話をする医者、そして2人のもとにやってくるコンパニオンの女。3人の奇妙な共同生活とその破滅を描いた映画。

冒頭のシーンのひとつひとつが印象的で物語の中に
>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

相変わらずアクションがいいですね。食らったら一発KOしそうな伊澤彩織の重そうなパンチが毎度凄い。髙石あかりの姉御肌を吹かせつつ、賭け事で全部擦っちゃうポンコツさも可愛らしい。

新キャラの殺し屋兄弟は
>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

意外と手堅い感じできたな、という印象。先行する『シン・ウルトラマン』が個人的には「それやっちゃうんだ」と少々興覚めしてしまう部分が多かったため、「ちゃんとそこやるんだ」な今作は安心して見れた部分もある>>続きを読む

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.5

『ファーゴ』みたいなブラックコメディかと思ったら、意外と素直に笑える作品だった。気の置けない友人たちとバカ話してボウリングに勤しみ、甘ったるいカクテルにドラッグを好む。デュードのキャラクターが人気なの>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.7

最近も様々な地獄絵図を描いた映画があったが、今作はその中でもとりわけ悲惨で笑える地獄。溢れ出すゲロ地獄なので食事前の鑑賞は止めた方がいい。

主要な登場人物に降りかかる不幸は、決して理不尽なものではな
>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.7

家族を愛すること、周囲の人々に優しくすること、一見平凡な人生もそれはそれで戦いの日々であること……という普遍的なテーマをものっっっすごくヘンテコなSFアクションで伝えてくれる作品。『スイス・アーミー・>>続きを読む

バニシング・ポイント 4Kデジタルリマスター版(1971年製作の映画)

4.2

強烈なカーアクション映画と思ったらそう言えるのは前半部のみで、後半はロードムービー的な雰囲気。いい意味で意外。

主人公はあくまで猛スピードで車を走らせてるだけで、自分から他車を煽ったり喧嘩を吹っ掛け
>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.7

原作未読。序盤から展開が駆け足で総集編を見ているような感じ。話は王道で普通に面白いが目新しさはないかも。

ただしライブシーンと劇中音楽がそんな惜しい部分を補って余りある程の素晴らしさ。特にラストライ
>>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.8

相変わらず迫力の映像表現は満足。でも内容は実質SWじゃね?と思ったり。征服者カーンはサノスに比べて圧倒的に小物臭が凄いんだけど、こいつ(ら)がこれからのMCUのメインヴィランなんだよな・・・。

女はコワイです/恋する男(1962年製作の映画)

3.6

『ピエール・エテックス レトロスペクティブ』で鑑賞。

親に結婚をせっつかされた三十路男。ナンパしようにも上手くいかず、あげくに人気歌手に恋をする。ダメだこいつ。
主人公のぼんくらっぷりが半端なさすぎ
>>続きを読む

破局(1961年製作の映画)

4.0

『ピエール・エテックス レトロスペクティブ』で鑑賞。

サヴェージ・ウーマン 美しき制裁(2019年製作の映画)

3.5

パッケージから想起されるようなアクションものではない。シングルマザーの哀しくシリアスな復讐譚。
主人公の行動原理は、家族を守るという一心。ご都合主義な展開もあるが、その部分はブレずに描かれていたので、
>>続きを読む

ビヨンド 4K レストア版(1981年製作の映画)

4.0

ルチオ・フルチ監督の中では一番好きな映画。ゴシックホラー的な雰囲気が好きなのかな。
でもフルチ監督なのでゴアシーンは汚いし、ゾンビも出てくる。この辺が世界観と微妙にミスマッチしてて、気になるっちゃ気に
>>続きを読む

ヨーヨー(1965年製作の映画)

4.0

『ピエール・エテックス レトロスペクティブ』で鑑賞。

単純にコメディ映画として秀逸ですね。効果音や動きで笑わせるバカバカしさ。くだらないけれどしっかり計算されたものであるだろうし、この辺り本当に頭が
>>続きを読む

大恋愛(1969年製作の映画)

3.8

『ピエール・エテックス レトロスペクティブ』で鑑賞。恋多き男の遅すぎた大恋愛。

妄想と回想と現実が地続きになる白昼夢的な演出が面白い。ベッドのまま彼女とドライブって素敵なのか?結局他のベッドの渋滞に
>>続きを読む

幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

3.8

『ピエール・エテックス レトロスペクティブ』で鑑賞。