えいがドゥロヴァウさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

えいがドゥロヴァウ

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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.6

タランティーノ作品は何故かあまり観たことがなかったのですが
先日「午前十時の映画祭」で『パルプ・フィクション』を観たことを皮切りに
『レザボア・ドッグス』『ジャッキー・ブラウン』『イングロリアス・バス
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.3

ワンスアポンアタイムストーリーかと思いきや
アメリカにおいて現在進行形で行われているあまりにも明白な差別とヘイトリッド
僕はなによりもスパイク・リーが今尚も
こうやって正面を切って差別を描いてくれるこ
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.4

リアルタイムのワンシチュエーションもの
ここ数年ではトム・ハーディ主演の『オン・ザ・ハイウェイ』
遡ればライアン・レイノルズの『リミット』
コリン・ファースの『フォーン・ブース』
はたまた原点と呼べる
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.3

視覚的な快楽ってのがあって
それは例えばとあるコアな映画ファンからしたら
ホドロフスキーの魔術的な映像美だったり
タルコフスキーの静的で叙情的な映像美だったりするのだろうけれど
(フスキー被りは単なる
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快楽の漸進的横滑り(1974年製作の映画)

4.5

アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブにて鑑賞

アラン・ロブ=グリエは小説も読んだことがないし
映画も脚本を担当したアラン・レネ監督の『去年マリエンバードで』で盛大に寝落ちをしたまま鑑賞しきらない
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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

3.7

結果論として言えば
オリジナルスクリプトで挑んだ気概は勿論尊重されるべきであろうけれども
アメコミの世界観を前提としたうえでありながら
ひたすらに辛気臭いこのヒーロー誕生物語が
世間的に当時はウケるは
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マンディ 地獄のロード・ウォリアー(2018年製作の映画)

3.3

カルト教団に妻を惨殺された男ニコラス・ケイジのブルータルな復讐劇
復讐に伴う爽快感にも虚無感にもフォーカスを当てずに
復讐という行為そのものを動的に描いています

もう、復讐の契機となった奥さん自体の
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.4

素晴らしかったです
A24が製作・配給する映画は面白いですね

シーツを被って「お化けだぞ〜」なんて
子供の頃に誰もがやったであろうことだけれど
本作はカップルのお話かと思ったらそれだけに留まらず
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

4.0

文明社会においては"野蛮"、ひいては謂わば"獣性"というのは卑しいものと見なされています
なぜなら人間には理性が備わっており
(それが人を人たらしめているとされるからこそ)
その理性に基づいて行動する
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

僕がThe Beatlesにハマっていた中3の時期に友達がハマりにハマっていたQueen
取り憑かれたようにベースで"Another One Bites the Dust"のリフを弾いていたこんちゃん
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.3

低予算でアイデア勝負な映画の魅力を思い出させてくれた
高校生の頃はそんなのばっかり観ていた

この映画は映画やその現場に対する愛に溢れていて創造的
みんな必死だから笑えて仕方がない
最初の30分はナニ
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.6

2016年は『神様メール』
2017年は『スイス・アーミー・マン』(filmarksにレビューを投稿していないという致命的な落ち度)
そして2018年は本作
突飛なシチュエーションを用いる人間ドラマと
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.0

若さとは無知であって
無知だからこそできる無謀がある
「大人になること」の定義は色々あるだろうけど
憧れや幻想が打ち砕かれることを経て
本当の(若しくはよりそれに近い)理解を得るということが
そんなな
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マザー!(2017年製作の映画)

3.9

ダーレン・アロノフスキーの新作ということで待ち望んでいたところ
日本公開中止を経てのソフト化

旧約聖書の天地創造がもとになっていて
多分にキャラクターや出来事がメタファーとして提示されるのですが
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.2

ウェス・アンダーソンが好きでI Love Dogsな自分なので贔屓バリバリにはなりますが

監督の日本に対する愛とリスペクトは些か誇張された形で表象し
またそれが監督の独自的な世界観を創り出しています
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ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

2.9

ゴジラの中でもカルト的な要素が強いと聞いて
前々から気になってはいました

キャッチーな歌に乗せて公害の問題提起を明確に打ち出し
そこからはメインに据えられた子供の感性や直感を狂言回しにしながら展開し
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

5.0

衝!撃!的!!
ハリウッド映画に対して普段は偏見バリバリでへそ曲がりな自分だけれど
うるせぇ満点評価だ
持ってけこの野郎!

映画を観ながらこんなにも感情を振り回されたことがあっただろうか!
MCUの
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.3

原作は未読です

日本とアメリカのオタクの気質の違いを改めて感じましたね
日本のオタクは作品そのものの世界に没入するんですが
アメリカのオタクは作品自体も勿論だけれど
その制作者に対しても強い関心や偏
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アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

4.0

『エクス・マキナ』のアレックス・ガーランド監督2作品目で
ナタリー・ポートマン主演
この映像世界は是非映画館で観たかったですね

本作を観たときに真っ先に想起されたのは
アレックス・ガーランドが脚本を
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.9

ゲイリー・オールドマンは先日亡くなられた大杉漣のような存在で
名脇役として名を馳せてきました
その数少ない主演作『裏切りのサーカス』を前日観直しての鑑賞と相成りました

役者は衣装を着ると役に入り込む
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.3

Men always feel like they have to fix things for women, whether they're not doing anything.
But some
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.3

ギレルモ・デル・トロがジャンル映画で切実な愛を語ると
ジャン=ピエール・ジュネmeets初期のティム・バートン的ステキな大人のファンタジーに仕上がりました

身体障害者、セクシャルマイノリティー、スパ
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ラスベガスをやっつけろ(1998年製作の映画)

3.6

テリー・ギリアム好きのくせに未鑑賞だった作品
やっと鑑賞

ドラッグ×ラスベガス
ラスベガス自体の浮世離れした空間性と
ドラッグを何重にもキメこんでラリラリになったジョニー・デップやベニチオ・デル・ト
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

4.1

公開初日、本年1作目の映画鑑賞はこの作品に決めておりました

1作目の黒人版ビル・ゲイツ的なサミュエルLジャクソン然り
本作のジュリアン・ムーア
及び米国大統領
キングスマンの敵役には
理想を追求しす
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.5

レビューを書くのが遅くなってしまいましたが
2017年最後に鑑賞した映画は本作でした
というか、この作品を最後にしたら最高やなと思って
他の作品を観るのを止めました

ほっこり人情
カウリスマキの新作
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.8

アンドロイドが人間に対する憧れを持っている、という前提が覆される時代は
一体いつになったら到来するのか?

本作のレプリカントは前作におけるレプリカントの最大の制約だったソニータイマー的(?笑)寿命か
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ザ・サークル(2017年製作の映画)

3.2

予測範囲内でしかありませんでした

原作を読んだうえで言えるのは
この映画はSNS時代のど真ん中に生きている人間が作った作品では確実にないということ
個人の"透明化"ープライバシーの解放というのを
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.7

とても丁寧に、分かりやすく作られたホラーサスペンス
冒頭の黒人が謎の覆面野郎に誘拐される長回し
主人公とその白人彼女が彼女の実家に向かう道中で鹿を跳ね殺す場面
そしてその実家に仕える黒人の使用人たちの
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