えいがドゥロヴァウさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

えいがドゥロヴァウ

えいがドゥロヴァウ

映画(1039)
ドラマ(0)
アニメ(0)

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.9

往年のミュージカル映画に対する憧憬を示しつつも
所謂ミュージカル映画という枠組みでは括りきれないような
夢と現実の狭間を揺蕩うような態度を確信的に表現しているところに
本作の面白みがあるように感じられ
>>続きを読む

At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

4.1

福岡では上映されないかなと思っていたので劇場で観られて嬉しく思いまする

山内ケンジ監督とのちょっとしたご縁(面識はありませんが)は前作『友だちのパパが好き』のレビューにて触れているのですが
今までの
>>続きを読む

ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

3.7

70年代ロサンゼルスの探偵ものということでどうしても『インヒアレント・ヴァイス』と比較してしまいました…
若い女性を探すというプロットも共通していたので致し方もないのか…
比較してしまうと様々な面で物
>>続きを読む

ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

3.7

多元空間からの二次元的な侵略(笑)

スタン・リーがハクスリーの「知覚の扉」を読んでいるのがなるほどなと
本作は違う次元の世界を三次元の映像で再現しようと試みています
そういった意味で否応無くクリスト
>>続きを読む

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

4.3

背景も俳優も塗り尽くす有色のライティングに暗闇の劇場内が染まる
それだけで安心・安定のレフン印

究極の美
個人の嗜好によって変動する概念を超越した
有り得べからざる絶対的な存在
そんな非現実的なアイ
>>続きを読む

過去のない男(2002年製作の映画)

4.1

アキ・カウリスマキの作品には
社会的なヒエラルキーから照らし合わせると
下層の人物を主人公に据える傾向が伺える
過去のない男とは即ち何か
過去とは何か
栄光?
挫折?
自負やプライドか
はたまた覆い隠
>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.0

とっても久しぶりに鑑賞
11年前に観たときはよく練られた脚本に唸ったものです

主人公エヴァンは幼少時に時折記憶が抜け落ちてしまう奇病を抱えていたが
大学生のときに何気なく当時の日記を読んでみると
>>続きを読む

コングレス未来学会議(2013年製作の映画)

3.6

モーションキャプチャーの「動き」
エモーションキャプチャーの「感情」
次は何をキャプチャーする?
それは「役者」そのもの
本作の前半部分で描かれる役者のフルCG化という仮想は
来たるべき未来のひとつと
>>続きを読む

ズーランダー NO.2(2016年製作の映画)

3.5

悟空と悟飯の親子かめはめ波みたいな

ローマが舞台となっていて現地のスタッフとの仕事の効果か撮り方もカッチリとしているので
おそらく格式高い枠組みの中で悪ふざけすることのギャップを狙っているのは読み取
>>続きを読む

アノマリサ(2015年製作の映画)

3.7

『脳内ニューヨーク』のレビューを書いて
本作を観たいなーソフト化されてないかなーと思って何気なくAmazonで検索したら
プライムビデオで配信されていたので
すかさず鑑賞
そしてレビューはしばらく寝か
>>続きを読む

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.1

劇場公開以来2度目か3度目の鑑賞

「虚構に浸る」ということは映画鑑賞における最上の悦びであります
長編9作目にあたる本作においてウェス・アンダーソンの映像表現は気品と洗練を極め
より一層徹底されたシ
>>続きを読む

シークレット・オブ・モンスター(2015年製作の映画)

3.8

サルトルの「一指導者の幼年時代」という短編小説から着想を得たとのこと
なるほど確かに実存主義的映画でございました

本作はある少年の人格形成の過程を追っています
彼を取り巻く世界は彼が住む屋敷が象徴す
>>続きを読む

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.2

いやぁ、よかったですね〜
スター・ウォーズはとても大切にされているコンテンツですね
あらゆるメディアで旧来のブランドがそのネームバリューを消費され食いつぶされているようななかで
元祖の制作者の手を離れ
>>続きを読む

脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)

4.8

ホロ酔いに任せて脳内の記憶で徒然と綴りやす

惨めでしょうもなくて哀しみばかり
だからこそ愛おしくて尊い
奇想の脚本家チャーリー・カウフマンによる初監督作品
彼が全身全霊をかけたことがひしひしと感じら
>>続きを読む

リベリオン(2002年製作の映画)

3.4

かなり久しぶりに鑑賞

昔観た記憶としては「ガン=カタかっこええ」くらいのものだったのですが
今回は「ガン=カタまぁまぁかっこええ」でフィニッシュです

最初の暗闇の中でのアクションはとってもかっこよ
>>続きを読む

逆噴射家族(1984年製作の映画)

3.6

愛と破壊

狂人が狂人になるのはいつか?
それは病院に行ったとき
念願のマイホームを建てたサラリーマンの小林勝国(小林克也)は
決して病院の手は借りません
家族が心の病に侵されていると感じていますが
>>続きを読む

普通の人々(1980年製作の映画)

4.2

物語はごく一般的なアメリカの中流家族を描いていますが
この家​族は長男をボート事故で亡くし
次男は自殺未遂をしてカウンセリングに通っています
それでも家族は苦難を乗り越え「普通」の日​々を送っていまし
>>続きを読む

世界の果てまでヒャッハー!(2015年製作の映画)

3.5

自分とカップル1組しかいないという環境が
よろしくなかった…
月曜レイトショーのシネコンでマイナーな映画を観るとこういうことになる
普段なら「貸し切り状態だぜヒャッハー!」ですがコメディーの場合はただ
>>続きを読む

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.1

「牛乳です!」という謎の報告
「鮎子ここにあり」
グッとくるエピソードがたくさん散りばめられていて感動する作品なのですが
所々で尖ったところが散見
と思いながらのラストの衝撃
家族の心が繋がりひとつに
>>続きを読む

ソーセージ・パーティー(2016年製作の映画)

3.6

神話に基づく信仰および道徳的規範の崩壊
快楽という名の幸福を勝ち取る食品たち
現実を知らずにまやかしの希望を抱いて生きるか
知ったうえでそれを乗り越えるか
幸福とは何か
オゲレツのなかに包み込まれたテ
>>続きを読む

アスファルト(2015年製作の映画)

4.0

10日前から3週間の出張&上司および同僚との共同生活中につき
まったく映画を観られておりませんが
お休みだったので映画館へすかさずGOです

団地、と聞いてどんなイメージが浮かぶでしょうか
閉鎖的なコ
>>続きを読む

ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

3.8

ビートルズを初めて「ちゃんと」聴いたのは
中学生の頃に発売されたベストアルバム「1」を買ったとき
アルバムを自分のお金(お小遣いだけれど…)で買ったのも初めてだったような
ちゃんと聴こうとしたのは初め
>>続きを読む

神は死んだのか(2014年製作の映画)

2.5

敬虔なクリスチャンの学生vs無神論者の哲学科教授
このような議論を題材として扱う場合
観客として個人的に求めてしまうのは制作サイドの中立性なのですが
この映画は青汁のCMみたいなもので
中立を保つかと
>>続きを読む

ロボコップ(1987年製作の映画)

3.7

キザな台詞や演出が愛嬌に思えるポール・ヴァーホーヴェン
ダサカッコイイんですよね
もしくはカッコダサイイ?

実はこの超有名作品、今まで未見でありました
監督がヴァーホーヴェンだとも知らずに
鑑賞前ま
>>続きを読む

刺さった男(2011年製作の映画)

3.7

スペインの監督アレックス・デ・ラ・イグレシアの作品は『気狂いピエロの決闘』『スガラムルディの魔女』に次いで3作目の鑑賞
浮世離れしていた上記2作に比べ
制作順的に間に挟まれた本作は頭に鉄の棒が刺さった
>>続きを読む

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.0

ボヘミアンラプソディーとシンクロした予告は非常に魅力的でありました
最近のDCにはスーパーマンでガッカリさせられているので
結論から言えばネガティヴな先入観はどうしても拭えなかったかなという所感

>>続きを読む

ONE PIECE FILM GOLD(2016年製作の映画)

3.4

映画の内容以前にプロモーションのえげつなさ
本編前のCMで髭剃りのタイアップでゾロやサンジやローが剃り味に満足みたいなのが流れて
世界観ぶち壊されたうえでの本編上映
どないじゃ

2ヶ月前に観たのをそ
>>続きを読む

ミート・ザ・ペアレンツ(2000年製作の映画)

3.6

いいコメディでした
ドミノ倒しで都合が良すぎるほどの波乱はご愛嬌

フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

3.4

コンセプトデザインがメビウス
空飛ぶ自動車や警察のユニフォーム、未来都市のデザイン
なるほど、確かに
メビウスが好きな人は彼の世界観が実写映像化されているという点だけでも観る価値がありそうです
メビウ
>>続きを読む

プリデスティネーション(2014年製作の映画)

3.7

タイムパラドクスを破綻させずに整合性を保つためには
限定条件をしっかりと設定することだ、と示している秀作
それが上手くいかず駄作に成り下がっているのが『LOOPER/ルーパー』
(あちらはSFではなく
>>続きを読む

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

3.7

暗号と解読、諜報活動(スパイ)、秘密
情報を以って戦況を制する
洗練されていて垢抜けたイメージが強く魅力的なテーマ
暗号の魅力はそのメッセージ自体は誰の目にも触れられるのに
その本当の意味は誰にも分か
>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.2

この映画とのファーストコンタクトは
中学生の頃に修学旅行か何かでバスに乗っていた際
担任の先生がこの映画をビデオで流したときでした
ヘレナ・ボナム=カーターの激しすぎる喘ぎ声を聞きながら
「ウチの先生
>>続きを読む