湯っ子さんの映画レビュー・感想・評価

湯っ子

湯っ子

丑三つの村(1983年製作の映画)

3.8

何度かTLで見かけていた、このエロいジャケット。でもね、なかなかこのジャケは映画をうまいこと表現してる。この主人公の頭の中は、この女たちとのエロいことでほぼほぼいっぱいなんだもの。エロいことで頭いっぱ>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ熱かった!ジャズは全然知らないけど、これはジャズを、音楽を信じている人たちが作った映画だと思う。音楽の力ってすごいし、その力を映像化した表現も素晴らしくて、本当に宇宙の果てまで旅したような>>続きを読む

クラム(1994年製作の映画)

-

漫画家を志す少年のお話「ファニーページ」の「似ている作品」から。ロバート・クラムという名前は知らなかったけど、彼の描くキャラクターにはうっすらと見覚えがあった。
「ゴーストワールド」の監督が撮ったドキ
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映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~(2019年製作の映画)

3.7

ひろしとみさえがラブラブ!ふたりのカラオケ演出も好き!あいみょん苦手だけど(わざわざ言うな)この映画にはハマっていたよ!

シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

3.7

ジャケから、イマドキの承認欲求モンスターをポップに皮肉ったコメディかと思い、ほとんど予備知識を入れずに鑑賞。私の期待とは違い、コメディではなく悲しくおそろしい話だった。フィルマでのジャンルはドラマ/ホ>>続きを読む

ドリーマーズ(2003年製作の映画)

4.0

おとぎ話の世界に住む双子と、異国の地へやって来た青年。映画が結びつけた偶然の出会い。
ひととき、秘密の遊戯に耽るかれらの姿は、いにしえの神々のようだった。
かれらの遊戯の時間は、成長でも死でもなく、時
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

-

前半ガッツリ寝てしまった…、後半は頑張って起きていたけど、法廷でのやりとりはゴシップ誌の記者会見みたいに感じた。ちゃんと観た人に聞きたいのだけど、妻が夫の死を悲しんでいる描写ってありましたか?
サスペ
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.9

町山智浩さんのラジオでこの作品を知り、すぐに思い出したのがビリギャルだった。
ちゃんと読んではいないが、あの本の売り方にかすかな違和感があってちょっと調べたら、題名になっている事柄は嘘ではない。でもや
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ(2004年製作の映画)

3.8

西部劇に詳しい人はいろいろ小ネタを楽しめそう。知識のない私は、西部劇といえば荒涼とした大地、威張り散らかす保安官が男を馬で引き摺り回しているイメージなのだが、見事にそのままの世界観だった。

例によっ
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.0

テレビ版から続けて。テレビ版を切って貼って作ったみたいに感じたけど、作っている人たちも追っかけている人たちも、こうやってリピートすることで、それぞれエヴァの世界を自分の世界にしていっているのではないか>>続きを読む

キャットファイト(2016年製作の映画)

3.9

女同士のガチバトルをメインに、社会風刺とブラックジョークを散りばめて、誰もが聴いたことある(でも曲名は知らない)クラシックBGMにのせてお届け。
2016年作品。「人間の想像することは全て起こりうる」
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トールガール(2019年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

脇役がとてもカラフルで魅力的なのは良い。それなのに、どうしてこんなに主人公に魅力がないのか。
全ての出来事や登場人物が主人公に奉仕し、結果的には主人公が成長するという例のタイプの映画、ど真ん中をみつけ
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ファニー・ページ(2022年製作の映画)

4.0

なんじゃこりゃおもろ!主人公の半径数メートルでしか話が展開しないのに、えっどゆこと?えっ何これ?とお口ポカーンしながら観てました。なんかおちょくってる感じの音楽も耳に残るのよ。
一度見たら忘れられない
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.9

3時間かけて観てて、いちばん印象に残ったのは屋根裏のアイツ。

マザコン製造機を自認している私なので、主人公のボーよりもママの方に焦点が合い、なかなか身につまされる作品ではあった。
私はこの作品に出て
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Here(2023年製作の映画)

4.0

今、ここ。今、この時のこの音を聞いて。

映像で綴られた詩のような映画だった。
過去も未来もない、今この瞬間。でも同時に、今でもあり過去でもあり未来でもあって、現実でも夢でもあるような。

「ゴースト
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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

4.0

夜の街と、夜の街を泳ぐゴーストたち。
電車を乗り過ごした老婦人の一夜限りの小さな冒険。袖触り合うも多生の縁、と言いますが、こういうの好きです。日常の中でのふとした出会いは、人生の喜びのひとつですね。
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クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.7

「非常に残念なオトコ」冒頭部に出てくる劇中映画がこの作品のパロディということで鑑賞。期待しないで観たからか思ったより良くて、ちょっとホロリともしてしまった。
彼のことを思って身を引くヒロインが、ただ自
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非常に残念なオトコ(2023年製作の映画)

3.9

白人女性と付き合ってるアジア人男性を見ると『よくやった!』
アジア人女性と付き合ってる白人男性を見ると『フェチですか?』
正直言って、そう感じる気持ちもわかっちゃうよね〜。でも、こういうデリケートなと
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ふたりの女、ひとつの宿命(1980年製作の映画)

3.9

「前も後も霧。後には罪、前には夢」
繰り返されるイレーンの詩。

画面の真ん中にふたりの女。手前には花嫁のヘッドドレス、奥にはゆりかご。愛し合ったことは罪なのか、生まれ落ちた赤子に夢を託すのか。どちら
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Red(2020年製作の映画)

2.5

確か原作が発表された時、雑誌で作者のインタビュー記事を読んだ記憶がある。内容は覚えていない。失礼極まりないとは思うが、地味な文学少女が頑張って書いた不倫小説という印象が残っていて、手に取る気にはならな>>続きを読む

マリとユリ(1977年製作の映画)

4.3

あのマリとヤノーシュにまた会える!…って誰なんだい?この監督の前作「ナイン・マンス」の主人公カップルだよ!(←というトーンの作品ではない)
マリとユリ、正反対の2人、共通点は女ってこと。私も女として、
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フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.5

フンガーフンガーフランケン、ざますざますのドラキュラ、ウォーでがんすのオオカミ男、俺たち怪物3人組よ〜♪が頭をぐるぐるしつつ鑑賞。とうぜん、フランケンシュタインというのはこの人造人間の名前ではなく、生>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

最高に面白かった!
世界の手に負えなさや残酷さに果敢に立ち向かうベラの大冒険。それは生きる喜び、すなわち権利を勝ち取る闘いでもあった。
これまでいけ好かんとか言っててすまんランティモス。私はやっぱりこ
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

3.8

退屈もするんだけどニヤリとできるところもあって、寝落ちするけど嫌いじゃない。鳩が物語の中心にいるという地味さも滋味深くて、鑑賞後はなんとなく晴れやかな気分にしてくれる。


90年代に華々しい活躍をし
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恋愛の抜けたロマンス(2021年製作の映画)

4.0

たまに観たくなる、ちょうどいいラブコメ。

ほろ酔いで頬を染め、下ろしてた髪をアップにした上、胸の谷間を見せつけつつ、辛辣なセリフを吐くチョン・ジョンソ。
「自分に5段階評価をつけるとしたら?その答え
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ザ・ヒューマンズ(2021年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

密室会話劇、不穏な空気、評価高げ、あとスティーブン・ユァンが出てる…と興味を惹かれ再生。建物の写し方が不気味でスタイリッシュなオープニングにワクワク。だけど、実際家族が集まってみると…、う〜んこれいつ>>続きを読む

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.9

そこにいてそこにいないようなこの男の世界の中で、破壊した冷蔵庫やコーヒーマシンや家だけが、強く「現実」を感じさせた。
顧客係のシングルマザーとその息子との不思議な交流は、もしかしたら夢だったのかもね。
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C.R.A.Z.Y.(2005年製作の映画)

4.3

かっこいい音楽と、ちょっと不思議なエピソードや演出と、そして何より愛にあふれた映画だった。
ゴリゴリマッチョな父親は、よくある欧米のホームドラマみたいに、「愛しているよ」とか「誇りに思っているよ」とか
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悪魔のシスター デジタルリマスター版(1973年製作の映画)

3.0

先日「バッド・ルーテナント」を観た時、その前にこの作品を観て会場から出てきた人が、「面白かった〜」と、心の底から言っていたように感じてすごく観たくなったので。
冒頭のピーピング・トムのところはわくわく
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

台所仕事しながらスマホで観る映画って意外と迷う。腰を落ち着けて観たい作品は選べないから、作業してても内容が理解できて、それなりに楽しめるものがいい。というわけで、評価は高いけど絵柄で敬遠していたこの作>>続きを読む

バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

5.0

もう最初から最後まで、ああ映画だ、これが映画だよと思いながら観てた。
彼の行動は赦しや贖罪と呼ぶこともできるし、虚しい自慰行為と吐き捨てる事もできよう。
哀れで惨めでみっともなくて、どうしようもなく寂
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.8

噂の変な映画、ついに観た〜。ダークなSFって感じかな。
パートナーがいないと動物にならなきゃいけない世界。パートナーは異性でも同性でも良いってことは、生殖が目的ではなさそう。しかも、カップル成立してす
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LORO 欲望のイタリア(2018年製作の映画)

4.0

ソレンティーノの映画に出てくる建築物やインテリアって、なんであんなに素晴らしいんだろう…私の拙い表現では追いつかないラグジュアリーさ、ゴージャスさ。そして次々に登場する女性たち。みんなミス・ユニバース>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

3.6

「ロバから見たらこんなふうなんじゃないか」と人間が想像して撮った映画だった。そんなの観る前からわかっていたのにね。思ったよりもずっと、人間から見た人間と、人間が「こうあってほしい」と願う動物を描いた映>>続きを読む

オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

4.2

「欲望という名の電車」を先に観ておいて良かった。そして、あの戯曲に対する見方が変わった。アルモドバルは、「欲望という名の電車」を女性讃歌としてとらえているようだ。
運命に翻弄され、ボロ雑巾みたいに惨め
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

3.7

序盤、主人公の家族と義父母の食事会の場面がいちばんヒリヒリしたし、深田晃司の映画観てるぅ!って思った。小さな不和と分断を引き延ばして見せてくる。
逆に、あれだけの出来事があったその後の方が、物語の面白
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