NEMOさんの映画レビュー・感想・評価

NEMO

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The Hand of God(2021年製作の映画)

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マラドーナの登場を表すのに音楽は必要なく、スタジアムの歓声こそが彼のテーマになりうる。というと少しカッコ良すぎか。

作品を象徴するNadia SirotaのEtude3という曲(とても即興的な構造を
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

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やがて訪れる大いなる静寂までは、縦へ横へと音を一生懸命に工夫するのです。彼らのいうところの、静寂の次に美しい音の為に。
日常のいたるところにそれが聴こえるように。
とても丁寧な映画。

40歳の解釈: ラダの場合(2020年製作の映画)

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NYをただ映すことのどれだけ難しい事か。
考え抜かれたフィクションはドキュメンタリーの現実性を勝る。

名もなき生涯(2019年製作の映画)

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我々を、営みを、遥か山の麓から眺めていたと思えば、最も個人的で不可侵な近さまでたどり着く。ショットはブランコのごとく、ブランコのごとく。

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

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マスには論拠を感情にすり替えた2.5段論法が1番響く。あと9回裏からの逆転劇も。

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

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時間は多様な定義を自らの仮面とし、膨張する宇宙のごとく楕円状に回転し続ける。この世に溢れる美しい矛盾の一つ。
時間が一方通行にしか進まないという認識など、なんて啓蒙的で熱っぽい自惚れだろうか。
思い出
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フェデリコという不思議な存在(2013年製作の映画)

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フェリーニ風でありたい人のために、彼のたくみなおふざけの源流がわかる。
こういった類の話にお国柄の違いとか持ち込み始めたらいよいよ厄介だが、”聖俗乱れてない”ところの生まれの僕はおとなしく映画自体を語
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あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

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映画の強度をつくるものに、構造以外の存在を信じさせる。やっかいな例外。
君も時間はお好きかね。

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

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僕たちは多かれ少なかれ公平世界仮説の信徒であり、どんな犠牲でも払い、その世界観を守ってきた。
しかし因果応報とは、僕たちが鎖で繋がれている霧中の共同幻想であり、受け入れ難い不条理への怒りや悲しみ、極め
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海の上のピアニスト(1998年製作の映画)

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Il 6 luglio 2020 è morto, all’età di 91 anni, il compositore e direttore d’orchestra Ennio Morricone>>続きを読む

ナショナル・ギャラリー 英国の至宝(2014年製作の映画)

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Ci sono uguali con il rapporto tra pubblico e classe della società.
cosi tanti scatti di linga, l’ep
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タイタニック(1997年製作の映画)

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いまさら共同幻想と、”場”の時間感覚の延長の関係性の話。

失われた場には、その崩壊の瞬間に人々が祈り焦がれた、あり得たかもしれない可能世界が生成される。
理想郷という概念は厄災の渦中にしか更新されな
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夏をゆく人々(2014年製作の映画)

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Le Meraviglie
感嘆、驚くべきこと

子ども達の泡沫な幻想を思わせる、マジックリアリズム的で不可思議なカットと、現在性のあるドキュメントの距離感を保った脚本。これらの織りなす繊細な筆致を、
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ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)

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選択は過ぎゆく膨大な光線のただ中に突如あらわれ、事ある毎に私達をためらわせる。
曖昧な決断の後にはいつもある疑問が尾を引くだろう。
私は実際何かを得たのか、手放した可能性はどこへ失われたのか。
彼らは
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