湯呑さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)

4.6

タイトルを見て、ピーター・ハイアムズが昔撮ったクリーチャー・ホラーのリメイクかな?と思った方は悪しからず。日系オーストラリア人の女性監督ナタリー・エリカ・ジェームズのデビュー作は、ジャンル分けすればホ>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.6

本シリーズは柚月裕子の長編小説を原作としているが、映画版2作目『孤狼の血 LEVEL2』は映画オリジナルのストーリーとなった。当初は小説版三部作の第2作目『凶犬の眼』をベースに続編が製作されるとの情報>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.8

もともと「DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)」はマーベルの「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」に対抗すべく、DCコミックスのスーパーヒーローたちが集結する『ジャスティス・リーグ>>続きを読む

レミニセンス(2021年製作の映画)

4.7

この映画、予告編や公式サイトでは『インセプション』との類似をほのめかしつつ、クリストファー・ノーランの弟であるジョナサン・ノーラン制作という点を大きくアピールしていて、監督、脚本を務めたリサ・ジョイの>>続きを読む

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.7

賞レースを総ナメし空前の大ヒットを記録したブロードウェイ・ミュージカル『ハミルトン』のクリエイターであるリン=マニュエル・ミランダの初期作『イン・ザ・ハイツ』が『クレイジー・リッチ!』のジョン・M・チ>>続きを読む

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

4.6

その奇抜な設定と緊張感漲る演出が話題を呼び、2週連続全米No.1を獲得するまでのヒットとなった『ドント・ブリーズ』。そのヒットにあやかるべく『ドント・スリープ』や『ドント・スクリーム』など数多くのパチ>>続きを読む

ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

4.5

予告編でも明かされていた通り、シリーズ第9作となる本作ではハンという人気キャラクターがまさかの復活を果たす事となった。このシリーズは時系列がこんがらがってややこしいので簡単に説明しておこう。ハンが初め>>続きを読む

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

4.6

この映画の原作は台湾製のインディーゲーム『返校 -Detention-』で、私もNintendo Switch版をプレイしている。ゲームシステムは横スクロールのマップが何層にも重なったフィールドをキ>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

4.8

大傑作『ミスター・ガラス』で自身のキャリアを総括したM・ナイト・シャマランの新作は原点回帰とも言うべき、ラストに驚愕の真相が待ち受けるサスペンス/スリラーである。原作は、ピエール・オスカー・レヴィが著>>続きを読む

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

4.5

この映画、ガンダムシリーズの劇場公開作品としては『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』以来の大ヒットとなっているそうだ。私は小学生の頃、『機動戦士ガンダムZZ』をリアルタイムで観ていて、その流れで『機動戦>>続きを読む

Arc アーク(2021年製作の映画)

4.4

『愚行録』『蜜蜂と遠雷』で高い評価を得た石川慶監督の新作は、日本では珍しい長編SF映画である。原作は中国系アメリカ人のSF作家、ケン・リュウの短篇小説「円弧」。ケン・リュウは日本でも短篇集が何冊も翻訳>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.6

フリージャーナリストの伊藤詩織がTBSテレビの政治部記者だった山口敬之を準強制性交等罪で告発した事件は、国内外で大きな話題となったので覚えている方も多いだろう。結局、東京地検はこの事件を証拠不十分で不>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

4.0

レジェンダリー・エンターテインメントとワーナー・ブラザース・ピクチャーズの共同製作による「モンスターバースシリーズ」も、ゴジラとキングコングが対決する本作でいよいよ大団円を迎える事となった。好調な興行>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

4.8

17世紀のセイラム魔女裁判をモチーフにした『ウィッチ』で高い評価を得たロバート・エガース監督の2019年の作品『ライトハウス』が、ようやく我が国でも公開された。日本でも信用できるブランドとしてすっかり>>続きを読む

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

4.6

前作については、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の「サイレント図書館」みたいだな、という感想を抱いた。眼が見えない代わりに聴覚が異常発達したエイリアンに地球が侵略されている、というのが作品>>続きを読む

クルエラ(2021年製作の映画)

4.5


『ヴェノム』やら『スーサイド・スクワッド』やら、巷ではアメコミ原作のヴィラン映画が大流行だが、ディズニー・ピクチャーズもこの手のヴィランものには乗り気の様である。ここ最近のディズニー・クラシックの
>>続きを読む

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

4.6

大泉洋の顔が大写しになったこの映画のポスターは、そのまま特殊詐欺被害防止啓発ポスターにも採用されている。確か『紙の月』も詐欺・横領抑止キャンペーンのポスターになっていたから、吉田大八は警察のポスターに>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

4.8

私の母は、死の数か月前から認知症の兆候があらわれ始めていた。既に他界した筈の父が家にやってくる、と私に電話を掛けてくる様になったのはいつ頃からだろうか。当初は、父が既に死んでいる事、母も葬儀に立ち会っ>>続きを読む

僕が跳びはねる理由(2020年製作の映画)

4.8

例えば「自閉症的」といった言葉がからも分かるとおり、自閉症スペクトラムとその患者については他者とのコミュニケーションを拒否し、孤独を好む社会不適応者というイメージが旧来から流布されてきた。言語による意>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.8

西川美和監督作品の魅力ってどこにあるのだろうか。私の場合、やはりお話としての面白さが先に立つと思う。知らない間に父親が莫大な借金をこさえていたり、目の前で兄妹が人を殺める場面を目撃したり、西川作品では>>続きを読む

ドリームランド(2019年製作の映画)

4.4

『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』以降のマーゴット・ロビーの活躍は目を見張るものがある。最近では『スーサイド・スクワッド』『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』でのハー>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

4.3

またこのパターンですか…最近、タイムループの要素を取り入れた作品がやたらと目に付く様になった。『ハッピー・デス・デイ』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』、『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

5.0

新型コロナウイルスの影響により延期となっていた今泉力哉の新作『街の上で』がようやく公開された。本来なら、2020年5月に予定されていた訳だから、およそ1年も遅れた事になる。そして、この1年の断絶がより>>続きを読む

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

4.6

クリストファー・ランドンの前作『ハッピー・デス・デイ』の感想で、私は日本のミステリー小説『七回死んだ男』とのプロット上の類似について述べた。本作『ザ・スイッチ』は、内気で地味な女子高生と狂った殺人鬼の>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.8

2008年のリーマン・ショック以降、家も定職も失いキャンピングカーに寝泊まりしながら、その場限りの仕事を求めて各地を渡り歩く高齢者が増大した。彼らの中には有名企業で働いた経歴や特殊な技術や資格を持つ者>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

4.6

アジア系移民を狙ったヘイトクライムがアメリカで多発している事は、日本のニュースでも取り上げられているからご存じの方も多いだろう。トランプ前大統領が新型コロナウイルスを「武漢ウイルス」と呼んだのをきっか>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.7

言わずもがなの話だが、1995年10月に放映がスタートしたTVアニメシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』は『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』と並び、日本のアニメにとって最も重要な作品のひとつである。>>続きを読む

サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス(1974年製作の映画)

4.6

Sun Raの『Space Is The Place』は大好きなアルバムで普段からよく聴いているのだが、ジャズの熱心なファンでもない私には、Sun Raの膨大な音源を全てフォローできるはずもなく(最近>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.8

山内マリコの小説はこれまで『ここは退屈迎えに来て』と『アズミ・ハルコは行方不明』の2作が映画化されているが、『グッド・ストライプス』の岨手由貴子が監督を務めた本作は、原作者がコメントを寄せているとおり>>続きを読む

クラッシュ 4K無修正版(1996年製作の映画)

4.6

子供の頃にTVで放映された『ザ・フライ』をはじめ、デヴィッド・クローネンバーグの作品は色々と観てきているが、かといってそれほど熱心なファンという訳ではない。『クラッシュ』も公開当時、瀬戸川猛資がケチョ>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

4.5

私はこれまでアイドルにハマった、という事が一度もない。そんな人間でも毎週欠かさず「ASAYAN」を見ていたぐらい、当時のモー娘。は飛ぶ鳥を落とす勢いだった。つんくによるツボを押さえた楽曲もさる事ながら>>続きを読む

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

4.6

監督の渡部亮平はどちらかというと脚本畑の人で、これまで数多くのTVドラマや『3月のライオン』『ビブリア古書堂の事件手帖』といった劇場用映画の脚本を手掛けてきた。映画監督としては2作目となる本作は、TS>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.7

本作のモチーフとなっている異食症は、爪とか髪の毛とか石とか、とにかく栄養価の無いものを無性に食べたくなる症候で実際に存在するそうだ。そういえば私も一時、爪を噛む癖が治らなかったが、あれも異食症の初期段>>続きを読む

ヒッチャー ニューマスター版(1986年製作の映画)

4.6

アメリカの映画ではヒッチハイクのシーンって結構あるじゃん?いつも思うんだけど、何で見知らぬ人間を平気で自分の車に乗せたりできんの?気持ち悪くない?そもそも、初対面の人間と目的地までどんな会話したらいい>>続きを読む

ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画(2019年製作の映画)

4.6

ついこのあいだ、日本の宇宙探査機「はやぶさ2」が小惑星の砂を回収し無事に地球へ戻ってきた。大変にめでたい事ではあるが、何せそういう方面に疎い私は、だから何だよ、という感想しか持てないのである。
しかし
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