碧さんの映画レビュー・感想・評価

碧

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ロストケア(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

なかなか由々しき問題作。
魂の芝居が出来るこの布陣でなければ、ここまでのリアリティと重さは出せなかっただろう。

序盤いきなり登場した綾戸智絵婆さんに面食らった。
アーティストの多彩さに唸らざるを得な
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冬薔薇(2022年製作の映画)

3.5

劇場で観れなかった復帰作をやっと。

阪本監督が伊藤健太郎に当て書きしたという本作。
逃げてしまった男が、まともな人生から逃げ続ける男を演じているリアリティ。

物語として特に盛り上がりはないが、ダメ
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.0

ポン・ジュノ監督は『パラサイト』しか知らないけど、ポン・ジュノ傘下の片山慎三監督作品2作でぶっ飛んだので、倫理観を軽く超えてくる愛情や感情の表現には食い入る以外なかった本作。

冒頭、いきなりな母親の
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X エックス(2022年製作の映画)

2.0

当時劇場で観れなかったので観たけど・・・何だこりゃ?
オープニング凄くそそられたのに、以降思ってたのと違いすぎて真顔必至。

とあるテーマとホラーを結び付けてることに一切興味が湧かず。
過剰なエロにう
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夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)

3.5

原作未読。

相手役も監督もあまり得意ではないけど、山田裕貴見たさで。
歪な関係を繰り広げる男女のストーリーとか好きな役者じゃなきゃ観れない。

夏の終わりの設定を、服装や花火大会よりもエアコンや扇風
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消された女(2016年製作の映画)

3.5

ジャケ写の不穏さに悪い意味で惹かれ観始めたが、始まってものの1分でドン底に引きずり込まれたオープニングは初めてかも。

実話ベースという事実が恐ろしすぎた内容。
メンタルやられ系の韓国ノワール様々、と
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ケープタウン(2013年製作の映画)

3.5

やさぐれオーランド・ブルームが魅せる作品。
冒頭からいきなり彼の鍛え抜かれた肉体にお目にかかれるお得感。

フォレスト・ウィテカー好き。
ドラマも映画も彼が出ると重厚感で締まる。

冒頭からグロとかエ
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犬も食わねどチャーリーは笑う(2022年製作の映画)

3.0

岸井ゆきの、日本アカデミー賞主演女優賞おめでとう記念。
正直最も涙腺やられたのは安藤サクラ夫妻だったけれど、1番嬉しかったのは岸井ゆきの受賞、当然!

『ケイコ〜』をおかわりしたいけれど地元ではもう終
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.5

そろそろ松居監督の「脚本」のファンになりそう。

『ちょっと思い出しただけ』を観ても思ったことだけど、松居監督って監督というより脚本が斜め上というか、時系列の操り方が巧妙で凄い。
『手』では思わなかっ
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セブンデイズ(2007年製作の映画)

4.0

始まり方が上手い、そそられた。
あれは続きが知りたくなるというもの。

シングルマザーの敏腕女性弁護士の娘がありえない状況で誘拐された事件から始まるが、中盤からは別の作品に思えたほど展開が多いし早いし
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

得意じゃない恋愛ものだったけど、この2人だからとリストに入れっぱ。
池松壮亮と伊藤沙莉っていうだけで個人的に満足だったから観るの今頃になったのかも。

過去へ過去へと遡る脚本。
普通なら早いうちに頭の
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

今作のラストでニヤッとする方を「映画好き」って言うんだろうなー

巨匠スティーブン・スピルバーグ。
作品ならいくつも観たことがあるけど、特に贔屓というわけではないし詳しくもない。
でも自伝的作品と聞く
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最後まで行く(2014年製作の映画)

4.0

5月に岡田准一×綾野剛で上映されるリメイクのための予習。

アクション&クライムという基盤の上にコメディとホラーというスパイスが少量散らばっていたような感触。
ずーっと引き込まれていた。

イ・ソンギ
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.0

常々思ってたこと。
開始5分で持って行かれる作品って、だいたいそのまま最後まで面白いと。
まさにその代表のようだった今作。
冒頭、1週間×3のとこでもう興味しかなかった。

まず音楽との融合が神すぎ。
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.5

漫画は全く読まず、自分から進んで観たアニメは『天気の子』のみ。
そんな私なので、いくら山田裕貴・間宮祥太朗・岡山天音という大好きな役者勢が声の出演をすると知ったとて残念ながら心動かず。
何についての漫
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.5

観終わって1番残ったこと。
クロエ、色んな意味で凄すぎ。
頭も思いつきも良いのだけど突拍子がないおかげで、ずっとハラハラさせられっぱなし。

中盤以降は先の読める展開もあったけど、終始観る側を惹きつけ
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.0

『サスペンスロマンス』って何?

もともとロマンス要素のある作品が苦手で(人間愛は別)
でも、とあるテレビ番組で紹介されていた時に何となく引っかかり。

んー、やはり私にはハマらず。
全くもって自分都
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監視者たち(2013年製作の映画)

4.0

こういうの好き〜
頭の良さと腕の良さをこれでもかと互いに見せつける闘いは韓国映画に限らず観ていて実に爽快。
師匠と弟子的な部分も。
冒頭部分の試験の見せ方のセンス良いし、個人的にやっとまともな韓国警察
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エゴイスト(2023年製作の映画)

4.0

原作未読。

制作発表の段でかなり驚き、解禁された予告を観て更に口あんぐりになってしまった作品。
『エゴイスト』

誰がどうエゴイストなのか気になりつつ観ていたが、あぁ…と静かに納得のいく裏切りを受け
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フォールアウト(2021年製作の映画)

3.0

恐怖体験との向き合い方を静かにゆっくりと、そしてリアルに描いた作品。

まさに現代という感じではあるけど、如何せん銃社会に置かれてない日本人には刺さりにくい内容。
なので、もし日本の高校生が今作を観た
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息もできない(2008年製作の映画)

4.0

個人的に初見のヤン・イクチュン監督脚本主演作品。
と思ったら後で『あゝ、荒野』のボクサーだと知りビックリ。

序盤から結構な割合で字幕で繰り返される「クソ野郎」と「アバズレ」
加えて、暴力、唾吐き、暴
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(2022年製作の映画)

3.0

原作未読。
評価も良く気になってた作品をやっと。

というか、これロマンポルノだったのか!と鑑賞後に驚き。
普通にヒューマン系だと思って観ていた。

個人的に、ここ数年大河などで活躍めざましい金子大地
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スリーパーズ(1996年製作の映画)

4.0

(再鑑賞)

すっかり忘れていた、エンドロールの直前に映ったテロップ。

本作で描かれたような少年院は存在しないし事件もなかった、と出しておいて最後の最後に原作者からの
「本作は氏名年代場所を変えた実
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声もなく(2020年製作の映画)

4.0

ホン・ウィジョンという女性監督の初監督作品。
特典映像で監督が、今作の背景にある犯罪を露骨に重く見せすぎないため映像美でギャップを見せたとのこと。
そこはもう色のコントラストまで素晴らしかった。

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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

劇場で観る気だったのに叶わなかった作品をやっと。

冒頭、劇中で映る【Missing】というワードで今作のカラーを察し〝ジュブナイルホラー〟というジャンルの名称を初めて知った。

個人的に、先日再鑑賞
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ippo(2022年製作の映画)

3.0

柄本佑監督、3つの短編から成る作品。
全部iPhoneで撮ったそう。

こんな田舎にも舞台挨拶に来てくれることをもう少し早く知っていれば、人の多い劇場が苦手な私でも頑張って参加していたのかも。
そして
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告発(1995年製作の映画)

4.5

(再鑑賞)

観てから10年以上経ってるはず。
その時の私、これを観て何を思ったのだろう。
内容は覚えてるのに、そこは覚えてない。
きっと当時大好きだったクリスチャン・スレーターに満足しただけだったの
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チェイサー(2008年製作の映画)

4.5

あーこういうのが【韓国ノワール】ってやつなのか!と激しく実感。

容赦の無さと救いようの無さ。
ここまで見せられたら、逆に賛辞すら送りたくなる気持ちに。

遅ればせながら『暗数殺人』で知ったキム・ユン
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.5

地元には来ないだろうと諦めていた作品。
岸井ゆきのかボクシングか、どちらかに興味が無ければ恐らく全く刺さらないだろう。

日本の作品なのにそうではないような、落ち着いた深みと質感のある映像がとても好き
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ゾッキ(2021年製作の映画)

4.0

(再鑑賞)

未読だけれど、原作は漫画家・大橋裕之の短編集『ゾッキ』シリーズ。
ゾッキとは「寄せ集め」という意味。

その原作に惚れ込んだ竹中直人が斎藤工と山田孝之を巻き込み、著者の故郷である愛知県蒲
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架空OL日記(2020年製作の映画)

5.0

やっと観れた作品だったが「永遠に見ていたい」という皆さんのレビューがわかりすぎた。

芸人としての頭の良さを飛び超え最近は専ら制作側の人だと実感この上ない、升野英知という偉人。

1月期ドラマ、バカリ
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非常宣言(2020年製作の映画)

4.0

まずオープニングで映し出される『非常宣言』の意味合い。
観終わった後、あれがこんなに理不尽に響いてくるとは。

『パニックムービー』という一言では、とてもじゃないが表現出来ない141分。
何せ経験した
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アイデンティティー(2003年製作の映画)

4.0

ジャケ写には随分と既視感があったので再鑑賞のつもりで選んだのに記憶になくてビックリ。
恐らく何かの作品で観たレイ・リオッタが怖すぎて本編にまで手が伸びなかったのかも…

いやーこれは面白い!
私が観た
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イチケイのカラス(2023年製作の映画)

3.5

今作は、黒木華演じる坂間千鶴のための映画化といった感じ。

竹野内豊演じる入間みちおはドラマから引き続き、相変わらず入間みちお感が凄いし何ならパワーアップしてた感じ。
あの整ったお顔であそこまでおどけ
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.0

『妥協』について、予定外に深く考えざるを得なかった作品。

中盤『ブルー・バイユー』同等の動揺が押し寄せてしまいレビューが涙で遮られることは避けたかったので食い入った割には大した事は書けそうにない。
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殺人の告白(2012年製作の映画)

3.0

他の作品を選ぼうとしたのにパク・シフと目が合いすぎ、日本版の元の作品だと知らず手に取ってしまった。
ジャケ写が似てることで後に気付くという…
日本版、先が読めてハイやっぱりって感じだったのでレビューも
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