4さんの映画レビュー・感想・評価 - 29ページ目

泥の河(1981年製作の映画)

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いつの時代も変わらぬ社会という規範。
子供のうつむきほど悲しいものはないな。
フレームの真ん中にただ対象をとらえることが正解になるとは限らないことを痛感させられた。むしろフレームの隅から隅まで何かが映
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エレファント(1989年製作の映画)

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淡々と殺す。
男が歩く。曲がり角のカメラが彼を写す。人が現れる。その人が撃たれる。男はその場から立ち去る。撃たれた人が写される。男が歩く…
たまに男の背中をカメラが追う。撃たれることになる人の背中を追
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空気人形(2009年製作の映画)

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空っぽでみんな繋がる。
純粋無垢な精神が異様に生々しい身体を持ってしまった。この矛盾が引き起こす居心地の悪さはなんだろうか。綺麗と気持ち悪さが共存することで際立ったものは綺麗ではなくて生々しい気持ち悪
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夏物語(1996年製作の映画)

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誰と一緒にいる時の自分が好きか。

2019年7月7日
アンスティチュ・フランセ東京
思い通りになりそうでならない。
仮定の話は嫌いだと言っておきながら、自分が一番「もし」という仮定を捨てきれない男ガ
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アデュー・フィリピーヌ(1962年製作の映画)

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すれ違う若さ。
車の運転手と後部座席との話のすれ違いに象徴されるように、それぞれの思いがすれ違い、たまに向き合いながら展開する。
ラストでは両者が離れる様子が同じ画面内で写されていたのが良かった。
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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

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軍服という権力。
軍服が持つ権力は人を変えてしまう。
過激な映像はどれだけ観客に影響を与えられるのだろうか。

ホットギミック ガールミーツボーイ(2019年製作の映画)

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映像を切り刻み繋ぎ合わせる。
冒頭から駆け抜ける。切り刻まれた映像は、写真を繋いだように編集され、主要登場人物を一気に描き出す。
何か新しいものがあるのかというとそんなことはない。

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

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前田敦子の魅力。
黒沢清という監督の存在を感じる現実離れした不自然さに溢れているが、その不自然さがひとつ残らず映画らしさと結び付くことで、この作品は紛れもなく映画としての立場を確立する。
物語を語ると
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オルエットの方へ(1970年製作の映画)

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11ヶ月の仕事漬けと1ヶ月のバカンス。
溢れるような速さでスクリーンの隅から隅まで楽しさが充満し、その楽しさが最高潮に達したとき、満ちた楽しさは波のように緩やかに引き始め、終盤の「今日なにする?」とい
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ピクニック(1936年製作の映画)

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美しい画面内の動きと、視線が押し広げる画面外の世界。
画面の外へ向かう視線が、画面という枠にとらわれない無限に広がる世界を見せずに表す。
涙と雨と水面の動きにまで感動的な美しさで満たされる。
キスを拒
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十代の夏/新学期(1956年製作の映画)

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子供の動きに溢れる多幸感。
美しい自然と、子供の純粋な動きが画面全体を輝かせる。
男の子が本当にいい笑顔をする。
めくれるべくしてスカートはめくれる。素晴らしい。

メーヌ・オセアン(1985年製作の映画)

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出会い奏で別れる。
まず曲が好き。まるで曲に合わせたような台詞と絶妙な動きによって映画全体で音楽を奏でているかのよう。
音楽的なリズム感を持つ人が少しずつ集まり、集まった人たちが思い思いの音を発するこ
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サムライ(1967年製作の映画)

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アラン・ドロンが超かっこいい。
警察に追われる孤独な殺し屋。アリバイによって見事に警察から逃れるも、警察もそう簡単に諦めない。彼を追うために地下鉄に大量の人を配置し、彼の場所は地図上に光となって特定さ
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ビリディアナ(1960年製作の映画)

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罪の意識。
悲しい方向に進むしかない罪への意識。
途中の乱痴気騒ぎはあちらこちらで何かの音がなっているという空間設計の完成度が高い。赤ちゃんの声うるさくていい。
罪の意識や贖罪というテーマが強く表れて
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皆殺しの天使(1962年製作の映画)

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部屋というミクロコスモス。
閉じ込められた部屋は、その中で小さな世界を形成していく。
歴史の円環という壮大なテーマも感じられる。この部屋の物語が地球規模で展開しても同じ道を歩むのかもしれない。誰かが歴
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哀しみのトリスターナ(1970年製作の映画)

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変化するトリスターナ。
時間が経ち、様々な経験による自分の立場の変化がトリスターナの言動に表れる。物語の構成とカトリーヌ・ドヌーヴの演技によって「変化」を視覚的に感じ取らせる。
松葉杖をついて廊下を歩
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昼顔(1967年製作の映画)

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美しきカトリーヌ・ドヌーヴ。
セヴリーヌが「昼顔」として抑圧されていた自分を解放するとともに、彼女の世界は現実と夢の境目を失っていく。
様々な欲望が入り乱れ、登場人物たちが面白い。
美しいカトリーヌ・
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話の話(1979年製作の映画)

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細部に宿るアニメーション映画。
雪の美しさ、汽車と雨の勢い、火と火の明かりによる光の揺れ。どのシーンも動きの魅力に溢れる。
細部には特異性、偶有性、予測不可能性といった人間がアニメーションで作り出した
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7月の物語(2017年製作の映画)

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欲望。
一部。色彩豊かなレジャー施設。緑が綺麗。女の子の笑顔がいい。
二部。フランスの男はあんなに欲望のままに行動するのですか?映画的に欲望が表れる瞬間はとても好きだけどね。
どちらも欲望によって物語
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勇者たちの休息(2016年製作の映画)

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自転車で坂を登る。
ギヨーム・ブラックは自転車が好きなのね。いいよね自転車。
話をするおじさんの後ろでパラソルと格闘するお爺さん好き。

やさしい人(2013年製作の映画)

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やさしい犬。
途中までは女っ気あるヴァンサン・マケーニュかと思っていたら、物語が進むにつれてやっぱりちょっと違うよマケーニュ!
『女っ気なし』と同様にダンスシーンでヴァンサン・マケーニュのキャラクター
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天才作家の妻 -40年目の真実-(2017年製作の映画)

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短時間の間に全てが崩れる。
男の権力と女の権力。男から権力を奪ったほうが、男女の関係は上手くいくのかもしれない。

彼が愛したケーキ職人(2017年製作の映画)

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秘密を持って繋がれた関係。
そんなに強くビンタしないでよ…

セインツ -約束の果て-(2013年製作の映画)

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ロウリーは今作と『ピートと秘密の友達』が好き。

2019年6月27日
早稲田松竹
映画館って暗いんだな。スクリーンって白いんだな。
光をあてることで見える世界、光をあてないことで見える世界。光と闇で
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リアル 完全なる首長竜の日(2013年製作の映画)

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映画のリアル。
物語全体の主題とは異質な恐怖演出にも、ドアノブの位置が異様な高さにあるという物語とは関係ない箇所にも違和感が付きまとうこの映画は、そうした違和感を解消することなく最後まで押し通してしま
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山猫(1963年製作の映画)

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豪華絢爛な世界の中で移り変わる時代と人々。
細部まで美しさで溢れている。この美しさを映像に残してくれてありがとう。
サリーナ公爵の最後が悲しい。

町田くんの世界(2019年製作の映画)

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どストレート町田くん。
典型的なキャラクターが自分のキャラクターを貫き通すことで、物語は止まることなく進み続ける。その先にあるのが風船で空を飛ぶという展開だった。終盤の展開はもう笑うしかない。
石井
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アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

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アベンジャーズ完結。
この映画のためにずっと積み上げられてきたかのような展開に感動。
過去との繋がりによって成立する今作の魅力はひとつの映画では到達できない領域に達している。圧倒的な情報量と規模によっ
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

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サノスとの戦い。
サノスの過去も描かれ、物語が膨らむ。
衝撃的な展開はエンドゲームに続く。

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

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ソーとハルク。
この組み合わせで戦い続ける。
気軽に見れる。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

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音楽映画。
映画の最初からノリノリで気持ちがいい。
「俺はメリーポピンズだ」っていう台詞は笑った。

4:45 2nd chance(2014年製作の映画)

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楽しい映画制作現場。
ただただ楽しそう。演技している人を撮る。いや、演技しているのか?ただふざけている人を撮っているだけにも見える。観察のティムがツボにはまり、彼が何をしても笑ってしまった。穐山さんが
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ナナちゃん、Oh mein Gottしよ♡(2017年製作の映画)

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笑うしかない。
欲望もストレートに進みすぎると狂気だな。
世間一般ではくだらないとされることに、全力で行動されると笑っちゃう。くだらないことにテンプレ展開を当てはめると面白い。
うんこ食うなよ。