ぜろみおんさんの映画レビュー・感想・評価

ぜろみおん

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孤独なふりした世界で(2018年製作の映画)

4.0

人類が死滅した世界で孤独に生きる男と、そこへ現れた女との生活を描いた終末系映画。
終末と言っても、サバイバル的な側面を描くわけでなく、人が消えた街をもの寂しく閑静かつ美しい映像で描いている作品。

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ルシアンの青春(1973年製作の映画)

4.0

ドイツ占領下のフランスでの物語。
青春映画とは言え、戦時下なので爽やかさはない。
穏やかなシーンさえ暗雲立ち込める末路を感じさせる映画。

冒頭から病院の清掃を仕事とする主人公ルシアンが、思春期ゆえに
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バニシング・ポイント(1971年製作の映画)

3.0

アメリカンニューシネマと呼ばれる映像群の中でも、根強いファンが存在すると言われといる1971年に製作された一作。

コロラド州デンバーからサンフランシスコまで約2000kmの道のりを軽いノリで受けた賭
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.0

当初、上映劇場が少なかったわりに話題となったシチュエーションスリラー。
若者3人が盲目の老人の家に強盗に入るのだが、実はその老人はイラク戦で失明した退役軍人であり、超人的な聴力と腕力で奇襲、家を閉鎖す
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ニューヨーク・ミニット(2004年製作の映画)

3.5

フルハウスでお馴染み、オルセン姉妹のニューヨークを舞台としたドタバタコメディ。
姉妹をひたすら可愛く撮る映画なので、お話は単純明快で爽やか。ふたりの奇跡的な可愛さに悶えながら、とにかく頭を空にして楽し
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バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

4.5

アメリカはルート66沿いにぽつんと存在するバグダッド・カフェ。
モーテルとガソリンスタンドが併設されたこの小さなカフェは外見も集まる人々も廃れきっている。

旦那と喧嘩別れしたドイツ人女性ヤスミン(ジ
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わたしに会うまでの1600キロ(2014年製作の映画)

3.5

母親の死から自暴自棄になった主人公が、ドラッグとセックスに溺れ、支えてくれた婚約者までを失う(自分から離婚を切り出したらしいが)失意の中、
なにかを得るためなのか捨て去るためなのか、または乗り越えるた
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黒い牡牛(1956年製作の映画)

4.5

隠れた超絶名作と本に書かれており、
タイミング良くBlu-ray化されたので買って鑑賞してみた。
少年と逞しい牡牛との友情物語なのだが、
序盤ですでに50年代メキシコの長閑な風景と古さを感じる音楽が牧
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.5

たった2館の上映から瞬く間に全国の劇場で公開されるに至った大ヒットインディーズ映画。
地元でも上映される事になったので早速映画館で鑑賞。
予備知識なしで観に行ったのは大正解だった。作品の性質上、内容を
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ハロウィンH20(1998年製作の映画)

2.5

ホラー映画の金字塔「ハロウィン」
1作目の公開から20年を記念して制作された作品。
物語も「ハロウィン2」のラストから20年後となっており、殺人鬼マイケル(実の兄)から執拗に命を狙われた初代主人公ロー
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ハロウィン(2007年製作の映画)

3.5

ホラー映画の金字塔「ハロウィン」
シリーズ1作目をロブ・ゾンビがリメイク
オリジナルとの最大の違いは、殺人鬼マイケル・マイヤーズの幼少期を細かく描いたところ。
幼いマイケルが何故姉を殺害するに至ったの
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戦争のはらわた(1977年製作の映画)

4.0

サム・ペキンパー唯一の戦争映画にして、戦争映画史に残る大傑作。
第二次世界大戦中の最前線を舞台に、敵軍に包囲されたドイツの部隊に視点を当てて描いている。
百戦錬磨にして戦場において生きる神話とされるシ
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墓地裏の家(1981年製作の映画)

3.0

フルチ監督の一風変わったゾンビ映画(ゾンビ映画にカテゴライズしていいのか)
ビヨンドと同じ81年公開。
墓地のすぐ側に建つ、いかにも縁起の悪そうな家へ、亡くなった友人の研究を引き継ぐために越して来た一
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[リミット](2010年製作の映画)

2.5

スペイン発のシチュエーションスリラー。
どっかのテロリストに捕まっちゃった主人公が地中に埋められた木箱の中で両手を縛られたまま閉じ込められ、気が付いたところから物語は始まる。
与えられたアイテムは、充
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エクスタミネーター2(1984年製作の映画)

2.5

ベトナム戦争帰りのジョン(ロバート・ギンティ)が戦友であり、親友をチンピラに全身不随にされ、怒り狂って復讐しているうちに処刑が快楽に変わって大暴走しちゃった前作、エクスタミネーターの続編。
街の悪党た
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台風クラブ(1985年製作の映画)

4.5

相米慎二監督の最高傑作と名高い名作。
とある田舎町の中学三年生、思春期真っ只中の少年少女が内面に抱える鬱屈した感情を「非日常」を感じさせてくれる夜に「非日常」的な行動で吐き出すという内容。

その「非
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グロテスク(2008年製作の映画)

3.0

ワキ臭のキツイ変態お医者さんが、仲睦まじいカップルをハンマー殴打で拉致って、拷問部屋でいろんな痛い拷問をしちゃう映画。そんな内容なので中身はさほどない。
男の子、女の子、交互にとても痛い拷問をするんだ
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カジノ(1995年製作の映画)

3.5

70年代、マフィアが支配するラスベガスのカジノ界にシカゴから流れ着いたギャンブラーが、カジノ運営を任されたことにより栄華を極め、そして崩壊していく物語。
フランク・ローゼンタールという人物をモデルとし
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新生 トイレの花子さん(1998年製作の映画)

2.5

「ケイゾク」や「TRICK」などの人気TVドラマを手がけた堤幸彦監督の怪談映画。
当時まだ人気の続いていた「学校の怪談」系の作品で、その中でもとりわけ有名な「トイレの花子さん」を題材としている。
花子
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探偵はBARにいる3(2017年製作の映画)

3.0

「ススキノ探偵シリーズ」の実写映画3作目。
今作は監督が過去作から変更となったので、雰囲気が大きく変わるのかと思ったが、そうでもなく楽しめた。
現代を舞台としながらも、昭和テイストが感じられる空気は身
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エクスタミネーター(1980年製作の映画)

3.0

ベトナム戦争で捕虜となり、処刑される寸前に戦友に助けられ帰還したジョン(ロバート・ギンティ)が処刑人となって暴走する話。
些細ないざこざから、街のチンピラに自分を助けてくれた戦友であり親友を意識不明の
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

3.0

とてもしつこいサメさんに絡まれて、岸までたった200mしかないのに、浅瀬から戻れなくなっちゃったお話。
満潮になって浅瀬が沈む前にサメさんを振り切ってナンシー(ブレイク・ライヴリー)は生還する事はでき
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.0

供述が二転三転する殺人犯を担当する事になった弁護士を主役とし、被害者遺族を交えて、形式化した司法の世界で真実を求める物語。裁判での勝利のみを合理的に求める弁護士の心変わりを主軸にして、
「裁く」という
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エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

3.5

プロメテウスから続くエイリアン前日譚シリーズ第2段。監督は前作から変わらず初代エイリアン(1979)のリドリー・スコット。
今作はついにフェイスハガーやチェストバスター、そしてゼノモーフが登場。
リド
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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

第二次世界大戦の西部戦線、ドイツ軍に包囲され、湾岸都市ダンケルクに追い詰められた連合軍の大規模な撤退作戦を描いた映画。
陸、海、空それぞれの視点から絶望感溢れる戦場が描かれる。
ノーラン監督が台詞を通
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裸のランチ(1991年製作の映画)

4.0

ウィリアム・バロウズの小説をクローネンバーグが映像化した作品。原作とは別物なのだが、難解な作品であるため、理解を深めるには原作が必読だそうな。
僕は読んでいないため、映像と台詞で直感的に楽しんだのだけ
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ファイナルファンタジー(2001年製作の映画)

1.0

当時、天下のスクウェアを傾けるどころか崩壊寸前まで追い詰めた挙句、興行収入の大赤字がギネスブックに記載される事となった問題作。
全編フルCGという当時はびっくり仰天な映画であるが、167億円という制作
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追悼のざわめき(1988年製作の映画)

4.5

伝説級のカルト映画という位置づけがされているが、カルト映画という単語だけで語られて欲しくない作品。
大阪の釜ヶ崎辺りを舞台とした群像劇なのだが、白黒のフィルムに焼き付けられた映像は意識的か、無意識にな
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

4.0

デヴィッド・クローネンバーグの代表作のひとつ。
スキャナーと呼ばれる、念じることにより相手の人体(主に頭)を破壊することができる超能力者の地下組織と、それに対抗すべく保護されたスキャナーとの戦いを描い
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田園に死す(1974年製作の映画)

5.0

鬼才・寺山修司が監督、脚本を手掛けた映画二作目。
恐山の麓にある小さな田舎町で過ごした少年時代を回想する自伝的作品。
アングラ演劇界の重鎮、寺山修司の色が全編に渡って濃密に塗り重ねられており、
奇抜す
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赤目四十八瀧心中未遂(2003年製作の映画)

4.0

直木賞を受賞した車谷長吉の長編小説を映画化。
家族、友人、仕事を全て捨て去り世捨て人のように流され尼崎に流れ着いた主人公の生島。
無能と自虐し、生きる気力すら感じられない生島は焼鳥屋を営む勢子と出会い
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空飛ぶゆうれい船(1969年製作の映画)

3.5

夏休みになると放送される定番のアニメ映画だったらしく、録画されたVHSを繰り返し観ていたアニメ映画。
主人公の少年、隼人の冒険活劇なのだが小さな子供は怖がるんじゃないかなって演出もあったり、意外と面白
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

5.0

言わずと知れたスティーブン・キングの短編小説「THE BODY(死体)」を原作とした名作中の名作青春映画。
きっと誰もが子供の頃に観るのと、大人になってから観るのではまるっきり違う印象を受け、観終わっ
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ショート・サーキット2/がんばれ!ジョニー5(1988年製作の映画)

3.5

ショート・サーキットの第2作。
今作は前作と違い、主人公のロボットであるジョニー5が大都会で親友と共に玩具工場を手伝い、より人間らしく成長していく物語。
ほのぼのしたお話かと思いきや、悪い大人に騙され
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黒い太陽七三一 II/悪魔の生体実験室(1992年製作の映画)

2.0

かの有名な関東軍石井731部隊が細菌兵器開発のために非道な人体実験を行なっていた話を基にした映画。
凄惨な描写で有名な映画というイメージがあったが、観てみるとグロテスクな描写自体は古い作品なので大した
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ギリシャ・ゾンビ(2005年製作の映画)

3.0

ギリシャ発 そして、ギリシャ初のゾンビ映画。
DVDのジャケットからはチープ感漂う映像のよくあるゾンビ映画かな と思っていたのだが、割としっかり作り込んである好印象のゾンビ映画だった。
濃紺とオレンジ
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