ダメダメだったカーク・ダグラスが危篤のエドGの代わりに監督するシーンのいきいきしたようすで何だか泣けてきたんだけど、そこからまた振り落としがあって急にファスビンダーみたいに頽唐した秘密クラブのシーンと>>続きを読む
2025.7.12
や〜もう大好き。久々に観た。アーネスト・ボーグナイン顔芸史上最高作だしこのとき50代後半で列車の屋根の上走ってスタント無しアクションしてるのすごくないですか?(勿論スタントのカット>>続きを読む
ずっとぞっとしっぱなしだった。いまのご時世これ大丈夫なのか?というのもずっと気になってた。勿論過激なものではなく、インティマシーコーディネーターも入れているものの、やはり子どもは子どもであり、演ずるに>>続きを読む
震災と津波、復興のための市街地整備による嵩上げと、陸前高田市に住んできた人々が二度失うときに立ち合う(二度どころではないかもしれない)。復興のため、災害防止のための嵩上げとは頭では理解しており異議を唱>>続きを読む
2025.6.23 @シネマヴェーラ ケリー・ライカート特集
初見のときは終始うとうとしていて、それでもこのプロットはめちゃくちゃ面白いやつだ…と思いながらうとうとしていた。日常のふとしたときにああこ>>続きを読む
1時間超えの切り紙アニメーションて制作に一体どれだけ時間かかってるんだろう…と思ったらなんと当初は6時間あったらしい。再編集して1時間強になったらしい。十数年くらい本作をなんやかやいじっていたよう。黒>>続きを読む
序盤の並んだガラス瓶のショットや軍列に手を振る子どもたちを仰角で窓と壁面の稜線を際立たせて捉えるショットなど、とくに構図の取り方が、なんとなく一世代前のダダ・シュルレアリスムの流れを汲む実験映画などを>>続きを読む
長年なかなか観られる手段が無かったのでデジタルリマスター版の公開を楽しみにしていた。二十数年前に初めて観て、映画の観方そのものを教えられたし、何よりゲイやレズビアンの人々がヘイズコード下でもそれ以外の>>続きを読む
存在自体が呪われた映画という風情に満ちている。船上仮面舞踏会がやはり強烈。強烈というかこのシーンだけ不穏な美術作品(美術作家による映像作品)のようだった。
船上の仮面舞踏会でカーニバルの張り子のような>>続きを読む
標本の虫を使ったストップモーションアニメを以前観たことがあるような…雪が降ってるシーンがあったような記憶。脚取れないんだろうか?針金なんかを継いであるのかな。その時点でなかなかにエグいが物語もエグい。>>続きを読む
「結婚した女性が何らかの異常状態にあり(または伝説のとおり呪われた一族の末裔であるため)、健康で理性ある社会を彼女自ら退場させる」ことで不倫関係の表現がヘイズコード下でも正当化できたのだろうと、現代の>>続きを読む
ラスト泣いた…たしかにアメリカンニューシネマの萌芽を感じさせる。そして鐘だよ鐘…帽子もだけど、反復して登場するモンタージュとなる。
いくつもの要素がなおざりにならずドラマとして成立しており、馬上アクシ>>続きを読む
冒頭のナレーションのためだけに用意された贅沢な馬群アクションや銃撃シーンは見ものだったが、この興味深いプロットがやや説明的な会話シーンで処理され、そのあたりのショットで目を惹きわくわくさせるものがさほ>>続きを読む
これは好きな映画だ。映画はショットの連なりによってできるんだなということを強く感じさせる前半だった。スラム街の汚れた壁や家の中、ごみだらけでびしゃびしゃした狭い路地、そのショットひとつひとつが写真作品>>続きを読む
『骨』に続けて『血』を観たらファーストシーンから『骨』と全く違ってて驚いた。コントラストの強い黒白画面にばきっと照明の効いたショットの連なりにBGMと低い遠雷が響いてて、鮮烈でドラマチックで闇と光を殊>>続きを読む
遅ればせながらミーハー心で観た。近所のシネコンで先週末には日に1本となっていた本作、コンクラーベ効果を狙ってか今週からまた1日3本に増えてた。なかなか面白かった。途中動きの少ない会話ばかりが続いて寝落>>続きを読む
禁煙ゆえに屋内と屋外での出会いにずれが生じる。やたらと鉢植えの葉っぱに煙草の煙をかけるので枯れるのではと心配になる。
寺島しのぶ似の人による階段のシーン面白かったけど、全体としてはホン・サンスの中では>>続きを読む
自然光の下でのピクシレーション撮影は太陽の移動にかなり左右され下手するとタイムラプスのようになってしまう。またカットは割れるけど別日の再撮影も同様の条件でやりづらい。本作は時間経過の違和感が無い。どう>>続きを読む
しかしノーマン・マクラレンの作品は品があってお洒落だよな。セサミ・ストリートの幕間アニメーションやピタゴラスイッチの始祖だというのがよくわかる作品だし、いまの子どもにも見せたい。音が初期ファミコンを彷>>続きを読む
過去に資料として何度か目にしているけど、たまたま流れてきて今迷っていることへのヒントになりそうだなと思うところがあった。物事の出会いはそういう、いつどこで何がひっかかるかわからない、求めているときにひ>>続きを読む
息子たちが詩人の父親となかなか会えなかったり見失ったりを何度もしていて、本当に会って話したり飲み食いしたりできてたのかも実はわからない。さらにキム・ミニとソン・ソンミがベッドで泣いてるのは二人が同じ夢>>続きを読む
どうせわからないのだろうからただ身を任せればよいとぼんやり観ていたらあっという間に終わった。東側の崩壊、なら西側、西洋とは?そういう総括の時代だったなと。地となる物語(レミー・コーションが「西洋」をも>>続きを読む
初ラウラ・シタレラ。part1のみ観た。前半寝落ちで敗北。目覚めてもずっと車に乗って移動している画だった。前半にあったらしいキーとなる要素がほぼわからず、勝手にマジックリアリズム的な幻想的な何かを期待>>続きを読む
確信犯的にゴダール的な手法をなぞりながら破綻は無い。各つなぎはつながりをもって理屈が通る。そしてカラックス本人の過去作品を汚し解体することもしない。また40分ちょっとという尺にも負担は無い。
「映画>>続きを読む
デュラスみたいに不在の男女の声が家の中を経巡る。マノエル・ド・オリヴェイラ本人が現れ「シネマトグラフの監督だ」と自己紹介する。リュミエール兄弟がシネマトグラフを発表した1895年の13年後に生まれたオ>>続きを読む
エスノセントリズムとフェミニズム
地味眼鏡キャラから変身したロン毛に豹柄ビスチェのクローデット・コルベールがときどきユーミンに見えた。
オリヴェイラ特集の上映スケジュールがいまいち組みづらく時間が空>>続きを読む
タイトルが出オチ。この壮麗で長々しい前半が一体どのようにカニバルとなっていくのかと思ったらドラマ的なつながりや理屈など全無視!何にも昇華しない!パンク過ぎる。
フェリーニのほうが余程スジが通ってるし古>>続きを読む
三十余年前の日本初公開時にシャンテの席を序盤で立ち去って未見だった『アブラハム渓谷』をようやく観た。ディレクターズカットなので当時のとは違うのかもしれないが、いずれにしても初オリヴェイラで「なんだこの>>続きを読む
両親は寛容で良識があって経済的にも問題の無い恵まれた環境に育ったのに、まるで荒んだ生育歴がトラウマになっているかのようなデヴィッド・リンチの表現は、彼の両親にとっては(のちの世界的成功はあれど)お気の>>続きを読む
映し出される彼の地の風習文化一つひとつに驚く。まずガリレア(日本語カタカナでガリラヤと呼ばれる地域か)やパレスチナ人キリスト教徒のことを知らず(というか現在のパレスチナとイスラエルの関係からイスラム教>>続きを読む
性欲や性愛をパーソナルなものとして留めず、主人公の住む街の広場で起こったテロと同じ線上に置く。変な切り取られ方されたらアラブ系の人やイスラム教徒を侮辱する表現ともとられかねないと思うのだが大丈夫だった>>続きを読む
初アラン・ギロディ。秘匿するものと秘匿しないものの価値観の転倒があり、(文化風習に縛られた)いわゆる「道徳」的な観点で疑問を投げかけたり批判したりする人間が誰も登場しない世界の物語で面白かった。
そこはかとない不気味さといびつな哀れさに満ちた作品だった。モノクロームでシネマスコープのサーク。オープニングクレジット、海辺の移動遊園地のシーンでロック・ハドソンらが登場しクレジットされるところからす>>続きを読む
被写界深度の深い超ロングと前景、手のクローズアップ、フルショットという序盤のつなぎの連続、馬群はそのつなぎを縫う運針のよう。惚れぼれする。若馬の群れを捉える超ロングと前景崖上の人物を収めるショットなど>>続きを読む
素晴らしい!撮影編集がタイトでだれるところが一つもなく大変面白い。闇夜に逃げるチャールズ・ブロンソンなどもノワールとしての醍醐味たっぷりだが、何より昼光下や警察署内のしらじらとした部屋内がほとんど記録>>続きを読む
サムネイルのインパクトがすごくて一体どういう映画なんだと長年気になっていた『裸のキッス』をやっと観た。サムネに負けない強烈すぎるオープニングは60年代になったな〜というのを強く感じさせた。本作の前に見>>続きを読む