Zhenjiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Zhenji

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正欲(2023年製作の映画)

2.9

物語うんぬんの前に、シーンがわりで毎回真っ黒なカットが挿入されるのマジ勘弁。

プラス、警察の振る舞いとか、初対面でプライベートなこと話すくだりとか、そりゃないだろ的なことが多くて、なんか乗れない。題
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理想郷(2022年製作の映画)

4.5

これだけ地味なメンツでどんだけ満足度の高い作品撮れるんだよ。日本のキャスティングやばいよ。

まず、最初の馬のシーンとアントワーヌの最後のシーンのシンクロに戦慄。あの兄弟のボーダーギリギリを攻めている
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白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

3.4

3年前を起点として始まった物語が3年を経て3年前に戻るような感じで終わる。

その3年という時間を、80年代のヤクザな銀座を背景に、南と博という2つのペルソナが先生への思慕をもつ南博という一人の人物の
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

なんてものを見せてくれるんだ。

人生は夢の中の夢

夫婦の演技がすごい。妻の認知症の深刻度が行きつ戻りつつする感じとか本当に患ってる人みたい。夫の長台詞もいかにも自然。

20年にも及ぶ愛人がいる夫
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ナポレオン(2023年製作の映画)

-

テンポが良く、ホアキン力もあり、150分もの長尺があっという間に過ぎた。

ただ、ナポレオンがなくなるまでの30年の歴史を、彼の最後の言葉とされるフランス、軍隊、ジョセフィーヌに絞って描いた結果、「ナ
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.0

演出、音声など、すべてが過剰なのだが、いい意味で劇画っぽく、戦争の悪夢が増幅して五感に直接訴えかけてくる。

少年が「おろち」みたいな狂言回しに見えてくる不思議。その大きな黒目が力強く、混沌とした戦後
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ティル(2022年製作の映画)

3.0

メイミー役の俳優さんの震え顔の演技スゴ。

ボボ事件はラブクラフトカントリーの流れで初めて知ったけど本作は母親からの視点で描かれている。

あまりに人権を無視した状況に唖然とするしかないのだが、最後の
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シチリア・サマー(2022年製作の映画)

3.0

時代、コミュニティのもつホモソ色の強さを考慮しても、心を寄せる人が何人かいて、しかもその寄せ具合もグラデーションがあるのがとてもよかった。
義理の兄?が🌈のポロシャツをきてるのはわかりやすすぎて笑っち
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私がやりました(2023年製作の映画)

3.0

劇中にでてくる舞台のように地の部分の芝居も台詞回しも大仰。セリフ自体も多い。本来ならつまんない映画と片付けてしまいそうだが、そういうもんだと思って見ればこれもアリかと思えてくる。それが自分にとってのオ>>続きを読む

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

3.4

国も言葉も超えた分断と排斥。これを白黄赤という字幕の使い分けによって端的に見せている。この発明がなければ本作への理解はかなりおぼつかなかっただろうと思える。良作。

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.6

端役まで豪華!
しかも父子で「チョロ」オマージュというオマケまで。

家族再生の物語。

三浦貴大がとてもよかった。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

1.5

びっくりするぐらい凡庸な作品。

冷徹な殺人者(のわりにはいきなりどデカいミスを犯すが)、傷つけられた恋人、「残虐」な殺し方、「スタイリッシュ」な会話と独り言、、、全部どこかで見たことあるような。
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私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?(2022年製作の映画)

3.0

有罪判決を受けてから控訴するに至った大きなきっかけが警察内部からのタレコミっていうのは分かるが、モーリーの心情があまり描かれないので、見せ場が多かった前半に比べて後半は無罪判決を字幕で片付ける味気ない>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.5

オセージ族のコーディネーターの人が「スコセッシは素晴らしい仕事をしたが、本作はオセージ族以外の視点(白人)で、オセージ族以外の人に向けて作られた作品」と言っていたのが妙に腑に落ちた。逆にオセージ側の視>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.5

トミーの地雷がどこにあるのかわからなくて怖すぎたので死んでくれてまじホッとした。

シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

3.4

出てくる人出てくる人、まぁ共感できなくて、その最たる人が主人公カップルで。

シグネは自分が耳目を集めるためなら嘘をつく事はもちろん手荒なこともいとわない。それは彼氏も同じ(盗人アーティストってなんだ
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.7

いつもの今泉監督のふわっ、時々ピリッとした感じより、恐ろしげな細野晴臣の劇版も相まって重めのトーン。

主人公の幼少期の体験がかなり辛いものなので夢の話とか合点がいくところもあるけど、失踪した夫の話が
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.3

ループ表現でミマの精神状態が疑わしいと思わせてからの展開、胸糞悪さではトップクラスのレイプシーン、真犯人の意外性、実写では表現できないアニメならではの斬新な表現、ケレン味のある見せ方。とても25年も前>>続きを読む

PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

2.7

前半、リサがオロオロ、クヨクヨするだけで間延びしすぎ。ストックホルム症候群的な展開もわりとありがちで、ティザー映像を超えるものはなかった。

出色だったのは最後の監禁現場の建物をサラが出ていく場面。戦
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燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

3.6

本作はエンパワメントの役割を果たしているだけじゃなく、インドの社会的地位の低い人々を多角的に見せているのがよかった。

にしても多数派の暴力性というものを描く作品が最近本当に多いなー

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

4.3

熊=不要な、時には害悪なしきたりやルールを強制するもの。熊などいないと言ってやり過ごす人(=体制側につく、見てみないふりする)に対して劇中の先生(=監督ご本人)が疑問を呈する。実際には熊はいて、文字通>>続きを読む

ある用務員(2020年製作の映画)

3.0

ベビわるにつながる前日譚みたいな感じで楽しみました。

BGMがでかすぎて一部セリフが聞き取りづらかったのが残念。

雨月物語(1953年製作の映画)

3.8

京マチ子が登場したときの「この世のものではない感」たるや。

市場に買い物に来る幽霊って冷静に考えると笑えるが、欲にまみれた市井の人々の営みである市場と、あたかもあの世との結界に見える朽木家までの流れ
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.8

生活感のない居住空間、硬直した関係をなんとかしようとするカップル、言葉数は少ないながらもリアルな会話、など前作との類似点多し。

この監督はセリフのない余白の部分に意味を込めることが非常に上手。次回作
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あしたの少女(2022年製作の映画)

2.9

韓国のコールセンターのオペレーターは100%女性なんだね。

前情報ゼロで鑑賞。2部構成の作品。少女が死ぬまでが1部。自殺の背景の捜査が2部。

2部が1部の説明機能となっているが、1部だけでも十分察
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

4.0

警察権力という圧倒的な権力勾配の暴力性をこれでもかと煮詰めた作品。

あたかも自分がケネスであるかのような錯覚に陥りとにかく見ててしんどい。

ここまであからさまではないものの、起きていることは我が国
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.3

朝鮮人、女性、老人、弱者全般から被差別部落まで、こんなに都合よく差別の見本市みたいな作品あるかいな、と思ったら実際の被害者も被差別部落出身とのことだそうで。

警察、マスコミ、一般市民がある種の差別に
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

-

そもそものウェス・アンダーソンワールドに加えて物語が入れ子構造になってるのでわかりづらいこと。

宇宙開発だ、核開発だと字幕は全体的に漢字多めで、しかも例の如くみんな平板・早口で話すので担当した石田さ
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