ずどこんちょさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.4

前作の直後から始まる続編。前作見ていないと分からないタイプの続きものです。
相変わらず音を立ててはいけない世界。ひとたび音を立てたものなら、怪物がとんできて襲いかかってくるのです。

怪物の目的もその
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.9

なぜでしょう。敗者の背中がカッコ良いのです。
負けてボロボロに傷付いているのに、去り行く瓜田があげる拳には試合で貫いた信念を感じるのです。
まさに本作は敗者の哲学を感じるドラマでした。

ボクシングの
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.6

「やつは「一番近く」にいる」ってそういことでしたか!

まず本作のポスターがすごく恐怖感を煽っていると思いました。
目を見開く主人公のマディソン、その目に刺さりそうになるぐらい刃物のように伸びてきてい
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.7

どこまでも戦争の残酷な現実を描いた反戦映画です。
一方で異状だらけの前線の様子を「異状なし」と謳う皮肉なタイトル。最後まで見終わると、この皮肉なタイトルの意味が分かって怒りが湧き起こります。

冒頭、
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.4

アメリカの名著「若草物語」を原作にした作品です。原作はもちろん知っていますが、実はまだ読んだことがありません。
一度は読んでみたいと思いつつもちょっと長いなぁと感じてしまって。
本作はその一部だそうで
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空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

3.6

「井の中の蛙大海を知らず されど空の青さを知る」

両親を交通事故で失った姉妹は、高校卒業間近の姉・あかねと、まだ幼い妹・あおいの二人だけで生きていました。13年が経ち、あの頃のあかねと同じぐらいの年
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.7

なんとなくポスターのビジュアルから切ない感動系かと思っていたのですが、思いの外、ずっしりと重たい展開でした。

特に前半。
予告でもあったように、25年前、5歳だったサルー少年はインドで兄とはぐれてし
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思い、思われ、ふり、ふられ(2020年製作の映画)

3.0

これはさすがに親がデリカシーなさすぎだと思ってしまいました。

同じマンションに住む4人の高校生。
典型的な四角関係です。しかもそのうちの二人は、親の再婚という大人の事情に巻き込まれ、本当は恋心を寄せ
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

2.8

最初から酷評だったので、思ったよりは…といった感じでした。

ある日突然現れた大怪獣に国防軍も太刀打ちできず、崩壊の危機に陥っていた日本。そんな中、どこからともなく現れた光球によって大怪獣は倒され、事
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

4.0

とても良かったです。明るい前向きな気持ちになれる映画でした。

ミュージカルじゃないんですけど、ミュージカルのようにブルース・スプリングスティーンの曲がたくさん流れて、主人公はいつでもそれを口ずさみま
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ワールド・ウォーZ(2013年製作の映画)

3.5

王道ゾンビ映画でした。
導入部分、ニュース映像の集約で世界に異変が起き始めていることを知らせて、それから主人公がゾンビと遭遇するまでを長々とドラマパートにしなかったの好感の持てるスタートでした。

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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

これはすごい!スパイダーマンの歴史を変えました!これまでスパイダーマンを見てきた人たちには、これ興奮が止まりません。
いやホント、ノーベル賞級のアイデアだと思います。大人の複雑な事情によってスパイダー
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.4

なんと18年ぶりに蘇った、大人気シリーズの続編です。
前3部作はもうそれで十分に完結していたので、本作はある意味ファンサービス的な復活といった立ち位置でしょう。ネオやトリニティーといった主要キャストは
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.6

『サマーウォーズ』の仮想空間"OZ"の世界観が好きでしたが、今回、久々に細田守監督が描くインターネット仮想空間が舞台です。それだけでワクワクします。

母親の事故死から心を閉ざし、母との記憶が蘇る歌う
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

3.5

公開から70年以上が経過して未だ色褪せないセンスの高さと、心がウキウキする楽曲の数々。ミュージカル映画界のトップに君臨する名作です。
愉快なストーリーもあって音楽もあってダンスもあって、楽しいじゃない
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カイジ ファイナルゲーム(2020年製作の映画)

2.5

原作にはないエピソード、オリジナルゲームで展開する映画3作目です。
「バベルの塔」、「最後の審判」、「ドリームジャンプ」、「ゴールドジャンケン」。ワクワクする賭けゲームに溢れています。巨大な天秤のセッ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.9

東日本大震災と真正面から向き合いながらも、新海誠監督の世界観もあってなかなか素晴らしかったです。『君の名は。』『天気の子』に続き、今回も二人の若い男女が大きな災いに立ち向かいます。
でも……なぜ「ナマ
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望み(2020年製作の映画)

3.5

行方をくらまし、帰ってこない息子。そして地元で息子の友人らしき少年の遺体が発見されます。彼は加害者なのか、それともネットで噂されているように既に少年事件に巻き込まれたもう一人の被害者となっているのか。>>続きを読む

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ブラックパンサーという偉大なる存在の「喪失」、そして「継承」が大きなテーマです。

冒頭からしっかり泣かせてきます。
幕が開くとすぐ、ティ・チャラ国王が病で生死を彷徨っている危険な状態であることが分か
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.6

平日昼間の劇場を一人で独占してしまいました。たった一人のためにもちゃんと上映してくれる映画館に感謝です。

この豪華キャストであまり評価が高くないのが残念なところですが、個人的にはやはりこれだけの豪華
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RENT/レント(2005年製作の映画)

3.7

ブロードウェイ・ミュージカルの名作を『ハリー・ポッター』シリーズでノリに乗っていた最中のクリス・コロンバスが映画化。そしてそれもヒットして名作となりました。
楽曲の数々が素晴らしいです。貧困や薬物、エ
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.3

アカデミー作品賞として選ばれた本作。
純粋に「愛」を描いたドラマだとして見ても、あまりにも淡々としていたように感じました。

劇的にドラマチックである必要もないのですが、個人的には映画は深く印象に残る
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2分の1の魔法(2020年製作の映画)

3.6

魔法の力が失われた世界で、亡くなった父と再会するために奮闘する兄弟の物語です。
物語は超ストレートで冒険物語でした。目指すは父さんの復活に必要な不死鳥の石。インディ・ジョーンズのように次々訪れるピンチ
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.5

第93回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞を受賞。
定住地を持たずに車に乗って移動しながら生活する人たち。"放浪者"すなわち、現代の"ノマド"を描いたドラマです。原作本がノンフィクション本なので
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.6

実際、こういうオープンワールドで犯罪をしてポイントを稼ぐゲームがあることは知っています。やった事はありませんが。
もしもそのゲームの「やられ役」でもあるモブキャラが意思を持って仮想空間の中で自由自在に
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ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

3.8

ディズニーアニメと言えば、やっぱりこういう歌と華やかな音楽だなぁと感じました。そして、家族の物語に涙します。

今回の舞台はコロンビア。
最近は昔と比べてヨーロッパ圏の物語に留まらず世界各地を舞台にし
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.8

MCUフェーズ4で登場した新しいマーベル映画のヒーローは、史上初のアジア系ヒーローです。

両腕に10個の輪っか。この武器が斬新です。今までのヒーローであまり見たことがありません。輪っかで強力な攻撃を
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.0

最高の入りです。いつものディズニーのロゴに流れる「星に願いを」の音楽。めちゃくちゃ音がずれた子供たちのジャズのセッションで幕開けです。良いですねぇ。

ディズニー版新解釈、魂の世界。
ピクサーは『イン
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.2

ウェス・アンダーソン監督最新作は、架空の雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の複数の記事を映像化するという意外過ぎる構成です。
服役中の天才画家と看守の秘密の関係の話、学生運動の若者たちに取材した記者の話、
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.6

勝者だけが正義だ、とする考え方があるとするなら、まさにこの時代の決闘裁判のことでしょう。
原告と被告が互いの名誉をかけて決闘をします。真実を述べている者は神のご加護があるから必ず勝利する。
そんな不確
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

3.2

ドクター・ストレンジを主演に据えたシリーズ2作目。前作同様、映像はすごい。迫力もすごい。
でも、さすがにこの手法はちょっと……

アベンジャーズでも活躍したスカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフ
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バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

3.3

アンディ少年が愛したバズ・ライトイヤーの映画。『トイ・ストーリー』の人気キャラ、バズの原点です。
私たちが知っているバズ・ライトイヤーはオモチャですが、そういう設定のスピンオフ映画であるため本作は人間
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ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)

4.0

石になった民。雨を駆ける龍。

最近公開されたディズニーアニメの中でも最も気になっていた作品。最高に面白かったです。結構、感動します。
特に近年はディズニーも西洋から外に出て、様々な地域を舞台として異
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.6

孤高の女スパイ、ナターシャ・ロマノフ。これまで「アベンジャーズ」でも活躍していた超カッコいい女ヒーローの、初めての単独主演映画です。満を持して!
これまでミステリアスな秘密に満ちていたナターシャの知ら
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.5

照明は暗めで青白く、ずっと何かが起こりそうな陰鬱な雰囲気。ダークファンタジーな作品を多く生み出してきたデル・トロ監督の最新作は、人間の奥深い心理を描いた静かなサスペンスでした。

とある事情を抱えてさ
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ムーラン(2020年製作の映画)

3.4

コロナ禍で映画界が緊急対応を取っていた煽りを受け、日本では劇場公開から配信限定となった『ムーラン』の実写作品です。

あれ?ムーランに欠かせないキャラクターのムーシューは?誰このヴィランズ。誰この魔女
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