ズさんの映画レビュー・感想・評価

ズ

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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

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確かに主人公はこのおばあちゃんなんだけど、ときどき挟まれる遠景からの描写によって「どこかの誰か」な感じがする。『フラニーとズーイ』に出てくる「太ったおばさん」の話を思い出した。
お前は「太ったおばさん
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

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イカの塩辛工場で働く主人公が「これ意味あるんですかね」と呟くシーンが印象的だった。それに対して、工場長は「残念ながら10年続けた人にしかわからない」。意味を求めず目の前の行為に没頭せよ、というのは禅の>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

劇中劇だと理解するまで15分かかりましたが相変わらずかわい〜〜月にちっちゃい国旗、かわいい。
劇中劇だし、ウェスアンダーソン作品お馴染みのメンツが出てくるとさらにその外側にも意識がいって実質3層構造。
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

観終わった最初の感想は「人間、すごいところまで来た…」だった。宮崎駿はこの世の全てをわかってしまっているのでは…?
かなり抽象的な表現が多かったけれど(それをそのまま映像化できる表現力が凄すぎる)、抽
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エコール(2004年製作の映画)

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KPOP(に関わらず全てのアイドル)オタクの原罪を忘れないために。
この映画とやってること変わらないよね…げんなりしてしまう。いいわけないんだよな。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

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電車の下を通るケイコが蛍光灯でチラチラ照らされるシーン、彼女にとってはその光で電車を認識することになるのか…とハッとした。(監督としてもこだわったシーンみたい)
どこまでも誠実!コロナを無かったことに
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ヨーロッパ(1991年製作の映画)

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ラース・フォン・トリアーはダンサーインザダークに続きこれが2作目の鑑賞。これも体調よくないと観れないやつ…すごくトリッキーな映像なのに没入感が凄すぎる。映画館で観るとかなりくらう…
モノクロとカラーが
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ブラザー・サン シスター・ムーン(1972年製作の映画)

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教材研究のため。花畑の中を駆ける人の美しいこと…
フランチェスコ役の人の眼差しの力がすごい。何も知らないけど全てを知ってる。フランチェスコは回心してから文盲の人が文字を学ぶことを禁じていたらしい。一見
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書かれた顔 4Kレストア版(1995年製作の映画)

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マイケル・ポランニーが提唱している「暗黙知」という言葉を知った。坂東玉三郎さんの仕草はまさに暗黙知だった。
「言いたいことはない。皆さんが受け取ったことが言いたいこと」と坂東さんは語っていた。どんな仕
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また春が来やがって(2021年製作の映画)

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めちゃめちゃ大学生〜
「知らねえよ」ってデカい声でカラッと言うのがいい。20代って何だかんだ楽しいんだな。酒飲んで楽しくなりたい人生だった…

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

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すごすぎる…アホさと笑えなさのバランス…(安易に言えないけど)かっこいい。
3ヶ所?の切り替わりのせいもあり、テンポが良くあっという間。緊迫感のあるシナリオなのに、音楽とみんなにはてな出てる感じで間が
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レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

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エリック・ロメール作品の中で一番好きかも。タイトルクレジットから音楽も含めめちゃくちゃ良い。
『青の時間』で、車が来てレネットが泣いちゃうところとか大好き。普段なら取りこぼされてしまう小さな、でも大切
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話の話(1979年製作の映画)

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タルコフスキーの「サクリファイス」を思い出した。ロシアの作品は闇とか影が印象的な気がする。ロシアの哲学とか宗教観気になるな…

霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

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動きがチャーミング。レイヤーの使い分けで奥行きを感じさせる場面がきれいでした。火や水が急にリアルな質感なのも違和感がなくてかっこいい。音が澄んでるのもまたいい。暗いのにチャーミングなのいいな〜〜

トニー滝谷(2004年製作の映画)

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音楽が坂本龍一さんと聞き鑑賞。
初っ端から音楽が素晴らしい。映画というより、写真集をみているような気分だった。彩度の低い世界が美しい。感情の起伏が少なく無機質。
トニーの部屋がきれいなのと、構図の工夫
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冬の旅(1985年製作の映画)

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ウェスアンダーソンが選んだフランス映画10本の中にあったので、気になって鑑賞。
なんだかずっと血の気がない。ずっと冷たい。文脈のなさと冬の景色の寂しさで、全てから切り離されているような気持ちになる。じ
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

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アクションはあまり好きではないんだけど、大袈裟でないリアルな表現のせいか、なんだか清々しくて良かった。怒涛の展開で息をつく暇もなく、その場しのぎで今しか生きてない。当時のアメリカの空気をそのまま浴びた>>続きを読む

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

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ローテンポでのんびり。展開とかは特にないけど、一つ前のことが(ほとんど画だけで)説明されて連綿と緩やかにつながっていく。
これがフィクションかどうかなんてお構いなし、現実のことを喋りまくるおじいちゃん
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ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

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かわいすぎる。正直内容はあんまない。とにかくギュッ…となる。なんかふくろうずを思い出したなあ。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

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いい温度。ストリート文化を「最高にクールなもの」として美談にもしないし、ただそれぞれの現状があってここに集まってきている。繊細な関係と各々の影。憧れと慈しみ。レイとスティーヴィーの2人のスケートシーン>>続きを読む

忘れられた人々(1950年製作の映画)

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何という地獄映画…誰も救われない。
最後お母さんがすれ違うとこなんかゾッとした。やりすぎでは…
普通に鶏殺すしこれは物議を醸すよな…

ペドロの夢のシーンすごかったな。シュルレアリスムの系譜なのがわか
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見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界(2019年製作の映画)

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カンディンスキーも、その他のヨーロッパの著名な画家たちも、彼女の絵を先に見ていたかもしれないのか…
ヒルマの絵はなんだかゾワゾワする。みてはいけないものをみているみたいな。きっと本当のことが描かれてい
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朝が来る(2020年製作の映画)

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直接会って夫婦がひかりを説き伏せるシーン。圧倒的な正論を真正面からぶつけられて、「仰る通りです…」となってしまったひかりが見ていられなかった。「正しさ」に辿り着けるだけの教育をきちんと受けてきた側とそ>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

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個人的な社会の出来事に、大きな社会からの影響がじわじわと浸食してくる。
昼下がりの家で1人、音楽を聞きながら苛立ちで床を踏み鳴らすシーン。当時のやり場のない閉塞感を思い出した。わたしもこれくらいの歳の
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

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相変わらず淡々としているけれど、会話劇の力はさすが濱口監督…という感じ。夜の車内、斜めからのカットが二人称視点になるところはドキッとした。
手話って相手の体を借りて話すことができるんだな…と感動した。
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ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)

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すごい。すごい…………語彙が追いつかない。開始1分から息を呑んだ。
印象派とキュビスムと構成主義の絵画たちが有機的なカメラワークでつながってる感じ。(全然あらわせん)めっっちゃかっこよい…

夫婦のセ
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