たも

ウマ娘 プリティーダービー Season 2のたものレビュー・感想・評価

5.0
 個人的にウマ娘は最後まで鑑賞したアニメ100作品目の記録になった🎉

 もはやOP見てるだけでも泣ける。というより号泣。何気なく走ってる姿だけでも泣ける。しかも涙を誘う話がかなり多かった。

 題材の元ネタがそもそも良い話っていうのもあるけど、その題材に肉付けをしてここまでの完成度に仕上げてるのも素晴らしい。もちろん何もかもが完璧と言えるわけじゃないけど、競馬ってコンテンツの良さを知るには充分すぎるくらいの出来栄えだと感じた。

 この作品はジャンルで言えばギャグスポ根で括れると思うけど、ギャグスポ根ってフレーズだけでは考えられないほど感情移入がしやすいし想いの描写が上手くて話の繋ぎも完璧だった。退屈する事が一切ない。こりゃ流行るのも納得。

 1期の主人公というかダブルヒロインはスペスズだったけど、2期はテイオーマックイーンのコンビ。
 個人的にトウカイテイオーという馬がどんな馬かどんな戦績でどんな引退を飾ったのかを調べた上で視聴していたんだけど、ネタバレを知っているようなものだった。本来ネタバレって忌み嫌われるけど、あらゆるカルチャー作品の中で初めてネタバレしてて良かったと思った。最後どうなるかがおおよそ分かっているからこそ、キャラの言動に共感が共感を呼んで、作者や競馬ファンの気持ちや声が代弁されていて、とにかく熱い作品だった。モブの言葉一つ取っても共感できてしまう。

 トウカイテイオーの父シンボリルドルフは圧倒的な実力から皇帝の異名を持っていて『競馬には絶対がない、だがシンボリルドルフには絶対がある』と調教師に言わしめるほど強い怪物級の馬だったらしい。その馬の意思を継いだトウカイテイオーの「絶対はボクだ」なんてセリフを聞いたら競馬ファンじゃなくても震える。

 キャラのルックスや流行りに乗るのはどうかと躊躇っている人(過去のオレ)が、もしもいたらそれはもったいない。
 
 基本的にこの作品はボケたらボケっぱなしでシュールな笑いになるようなこともあるけど、たまに入るツッコミで吹き出してしまうくらい笑えることがあって好きだ。
 視聴しているうちに気になることも増える。例えばキタサンブラックって馬は北島三郎が馬主っていうのは有名で以前から知っていたけど、トウカイテイオーと繋がりがあるような描き方だった。まだ調べてないけど血を継いでいるのか……?ルドルフの孫?とこんな具合に知りたいことが増えていくのもこの作品の魅力の1つだと思う。
 ちなみに調べてみたら全く血縁関係ないけどキタサンブラックが3期の主人公らしい…!通りで登場シーンが多い。もしかしてレーススタイルが……となかなか興味が尽きない。

 不思議と馬の名前もどんどん覚えてゆく。ひとつだけ物語というか世界観的に気になった点はウマ娘たちの選手としての寿命や、登場してるキャラたちが重賞などの同じレースで被らないのはどんな制度が働いてるのか謎な点。セイウンスカイけっこう好きなキャラだったけど2期では空だけに空気。

 今後ネタが尽きたり名前を貸してくれる馬がいなくなったらオリジナルストーリーに発展していくのだろうか?個人的にはゴルシが見たい…!
たも

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