「すれ違い」ラブコメという割と好みなジャンルでそこそこ面白かった。
好意の矢印は全く複雑じゃないのに、勘違いとタイミングの悪さが重なってどんどんこじれた状況と読み合いに発展する展開がやはり魅力的。
特に主人公とヒロインの残念さはもはやサブキャラみたいで斬新で、ラブコメさせるために根回しして色々画策するリア充というのも面白い。そしてしっかり自分も巻き込まれるのが良い気味である。
ただまぁリアリティのある繊細さみたいなのはほぼ皆無で、情操より状況を楽しむような展開一辺倒だったので少々息切れする。主人公とヒロインくっついて以降は特に、全員の煮え切らなさと自惚れに若干寒々しさを覚える。星ノ守の気持ちがテキトーに収束した感じも否めない。
個人的には唯一ゲーマーでない亜玖璃の存在が良いスパイスだと感じたので、インターミッションで冴え渡ったような一般的な視点からの素朴な切り口で、もっと感情面の展開も観たかったところ。
ただ美術的に背景などは手を抜いていなくて、夕陽バックのぶつかり合いや花びら舞う公園など、良い景色も所々見られる。
あとはOPの作画が良いのと、毎回のエンドカードがえっちいい。
そしてcv金元寿子の「コホンっ」にニッチなフェチズムを感じたり。（シンプルに「咳払い」ってのは一つ新たに着目し得る一コマかもしれない）
