滅茶苦茶に最高でした。個人的に本作は青春アニメの殻を纏ったアンチ青春アニメだと思っていて、思春期特有の他人の顔色を伺うような人間関係やしがらみをを蹴っ飛ばしてくれると同時に、本当に必要なのはふわっとした友達ではなく目標や情熱を共にしてくれる仲間であり、そこに大人や子供は関係ないのだというメッセージを言外に感じ取ってしまった。
本作が凄いのは怒りや悔しさといった負の感情を物語として肯定的に描いた点にあって、「ふざけんな!」や「ざまあみろ!」という台詞のカタルシスには軽く死ねますね。別に許さなくていい、というあり方はそれはそれで一つの赦しのあり方なんだと思う。ざまあみろ!ざまあみろ!!ざまあみろ!!!
あと、こうした10代を主役にしながらもメインキャラに高校を中退した人物がいるのが個人的に刺さった。彼女に限らず、友達という関係性に難を抱えてた4人が大人たちと一緒に南極を目指していく姿は1話1話ごとにきちんとドラマがあって、その脚本と展開の上手さはニューヨーク・タイムズで取り上げられたというのも納得の出来。ラスト3話とかほんとどれも最高だよね…。
あとOPもいいよね。最初の一回転するカットの秀逸さもさることながら、ミトさんの楽曲が個人的に好き過ぎる。花咲くいろはみたいにクラムボンでもライブで演奏してほしかったなぁ。