このレビューはネタバレを含みます
結構展開がちゃんと起きてるし、やっぱりセル画の良さ。
そしてエンタメとテーマをここまで分かりやすく落とし込んで子供でも大人でも楽しめる作品になってるのはほんとすごい。
前半:ラナ奪還
中盤:ハイハーバーの暮らし
終盤:vsレプカ
特に好きだったのはモンスリー。
モンスリーがレプカにもうやめましょう、って言うとき凄かった。人間が変わる瞬間を見た。
その次に好きなのがダイス。
決してコナンの仲間というわけではなく、都合がよければ掌返して敵についたりする。めちゃくちゃ調子のいいキャラなんだけど、やる時はやるし信念もある。この憎めなさのバランスが絶妙。
そして何より永井一郎さんが最高すぎる。
だからこの2人の結婚式はすごい良かった。ダイスが直前までひよってて、モンスリーの花嫁姿見て美しいってキリッと締まるのなんかダイスそのものを表してると思った。
コナンとラナの信頼度は言わずもがな。浸水する部屋でコナンが助けに来ると信じて微動だにしないラナめっちゃ良かった。
話で好きだったのは、ハイハーバーで豚を食べちゃうあたり。
豚も知らないコナンとジムシーが、初めて「人間の営み」に触れる時どうなるか。労働、所有、自治等々いろんな文化に触れる。
どれだけ気に食わないやつが相手でも、人のものをとってしまったらこちらが悪い。暴力を避けるには、ラナの一番大事なものを渡さないといけない。
無知な2人と、原初的な自治の村の噛み合わせでこれだけ分かりやすく、かつ端的に人と人が生きるということはどういうことかを表現できるのがすごかった。
定期的に見返すであろう作品。