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攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2のnamieのレビュー・感想・評価

攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2(2022年製作のアニメ)
4.5
公安9課とポストヒューマンとの対立とのアクションは引き続き迫力があり、正体不明であった2人の目的が物語が進むにつれ少しずつ解明されていく。
しかし、最終話付近で急激に話が進み、個人的にはもう1話かあと15分程度の補足が欲しかった。。
政治的立場や米帝とのパワーバランスみたいな話の方向性も、最近同じベクトルの傑作映画を観たせいか若干の既視感。日本の政治家への皮肉も若干食傷気味になってきた気がします。
最終盤のダブルシンクの概念と、シマムラのコードの行方を委ねた「インセプション」を彷彿とさせるような演出はシーズン2で1番印象的。
現実と虚構が混じり合い、善と悪は個人に委ねられ、攻殻世界で唯一の灯火であったゴーストすらも、AIが発達していく時代ではその絶対的な威光は失われつつある事を予期させる。
「次に会う時にはお互いを認識出来ないかもね」という少佐のセリフは、バトーとの新しい物語を想起させつつも、全く新しい攻殻機動隊の地平を切り拓くものかも知れない。
ルパン3世的な9課が躍動するサイバーSFも観たいが、次のシリーズはガラッと様相を変えて、新しいメンバー+それを指導する、もしくは対立する側に居るバトー、敵が味方か分からない預言者的立場の少佐みたいなプロットでの攻殻世界線を見てみたい、という私利的な願望。。
次回作出るまでコールドスリープに入りたい。。。
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