八咫烏

コップクラフトの八咫烏のネタバレレビュー・内容・結末

コップクラフト(2019年製作のアニメ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

いわゆる萌えキャラが苦手だが、津田健次郎の演技が聴きたくて視聴。
おじさん刑事とエルフの少女のバディ物。
op は既視感ある曲だが、作画と相まってノリがいい。

仕事はデキても出世とは無縁そうな主人公。倉庫の2階に住んでいて、くたびれたおじさんなのにカッコいい。乗ってる車といい、デキる女って感じの元カノといい、アメリカの刑事ドラマっぽい。ハンバーガーばっかり食べてるし。

バディの少女は気位が高く向こうっ気が強いが、世俗にまみれていないゆえの素直さがある。ちょくちょくウザいし変身コスも好みじゃない。そもそも変身の必要性を感じない。総じて好きになれないが許容範囲。

脇役勢が魅力的。オネエキャラが安直な作りになっていないのは好印象。単なるお笑い要員だと冷める。特に前時代的な黒人上司がお気に入り。情が深いパワハラ男。

異世界と通じ、混沌とした街が舞台。魔術が使える異世界では必要無くとも、力を持たない人類は文明を発達させた。
人とエルフ、それぞれが相手を補い合って事件に立ち向かう構図はいい。

かつては戦争相手だった、異人種との共存が根底のテーマ。民族文化、思想や政治、差別と無理解。
ファンタジーを落とし込む事でソフトな印象の問題提起。猫のエピソードはあざといが、その他の事件はなかなか見応えあり。

最終回に向けシリアスさが増してくる。少女の剣でラスボスを倒したケイにカタルシス。
少女は成長し、ケイはやっぱりいい男だった。恋愛展開にならなかったのも◎
他所では作画の崩れを指摘されていたが、気になる程ではない、問題無し。
八咫烏

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