ポンコツ娘萌え萌え同盟

えびてん 公立海老栖川高校天悶部のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

2.9
分析哲学も無ければ詩も衒学も無いけど、パロディが多すぎて別の意味で混乱するアニメ。
一昨日某作品調査の息抜きにスピンオフの「えびてん綺譚奇譚」読んで、すかぢ作品からしか得られない栄養素を補給できた。なのでこの土日に漫画とアニメも触れたけど結局「綺譚奇譚」が一番面白いと稀有な結論にたどり着くよく分からないえびてんシリーズ。まあ「綺譚奇譚」が従来のすかぢの作風向けの方面が強いのもあるが。
漫画は原作脚本すかぢ×作画いぬきら先生コンビでグダグダなギャグ色強めの作品だけど、別にそこまでパロディ自体は多くない(お色気は多い)。
アニメ版はそれが顕著に目につくくらいパロディが多い。

序盤は原作の内容体感8割近く無視して、パロディ要素でボケ倒している。
5話から原作の要素の一部(若干オリジナル設定もあるが)をよやく拾い始めたと思い始めたらやはりパロディが混入。
挙げ句終盤は要素とパロディがごちゃごちゃになった展開を見るとイマイチ"えびてん"という作品をアニメ化したかった、というよりパロディ過多アニメが作りたかったとしか思えない。
よく言えば自由気ままな怪作、悪く言えば何でアニメ化したのか意味が分からない。
とはいえ、いぬきら先生の描いた美少女が映像で動くことを見るのが本作の価値だろうか。

本策をクソ真面目に観る必要はないけど、あえて本アニメにメスを入れるなら、主人公が漫画と異なる、という点が最大の違いだろう。
漫画版では一応野矢が主人公ではあるが、アニメだと戸田山響子が主人公だろう。響子が主人公だからこそ泉子との姉妹間の葛藤が見てくる。パロディ要素が強すぎて忘れそうになるけど。パロディ以外の小ネタとしては最終話に一存のキャラとそらのおとしもののキャラがワンシーンの背景に出てるくらい。