世界観が良い。オープニングでデジタル画面越しに映るレインの空虚な表情とか。レインの改造したコードでいっぱいの部屋とか。外に出た時のおかしな様子の影とか。現実か仮想現実か分からないような幻想的な画面とか。
いわゆる「breakcore aesthetic」を感じる
ブレイクコアって音楽のジャンルだけど、最近それがy2kの初期デジタル文化と関連付けて視覚化されて流行してる。デジタルだけどアナログ感、無機質だけど有機質、その境目が曖昧な感じ。現代の技術は進みすぎて趣を感じないっていう感覚は多分いつの時代もそう。一昔前のデバイス、方法には美化された過去のフィルターがかかるからよりよく見える。
ストーリーは深い。自分の肉体の存在意義と記憶、記録の価値。情報の価値。それでも実態として、肉体を持ち在り続けることがどんなに尊いことなのか?それともやっぱり無意味?誰にも分からないけど、そういうことを考えさせられるお話でした。
