ゆりな

ヴィンランド・サガ シーズン2のゆりなのレビュー・感想・評価

4.5
「これから覚えていけばええ。一つ一つ。カラッポならなんでも入るじゃろ。生まれ変わるつもりがあるなら、むしろカラッポのほうがええ。 」

正義とは何か、暴力とは何か、平和とは何か。

漫画が農場編になった当時、大学4年生でバイト先の本屋の後輩(歴史学科)が「歴史から言うと、もうすぐ終わると思います」って言ってたのに、あれから10年経ってもまだ連載続いてるとな?

シーズン2はMAPPAの制作で、明らかに色が綺麗、画面が綺麗。
シーズン1はNHKだったので話数が多いのは嬉しかったのだけど、見せ場のアシェラッドの回が微妙でがっかり。

あんなに戦闘シーンでワクワクしたアシェラッド編(戦争編)と違って、アクションシーンはないのに、農場編もしっかりワクワクできるってすごいよねぇ。

緊張するシーンと、その中にも細やかな日常のシーンも相まって、緩急がある。農場編はヒューマンものとして優れてる。
全体的に丁寧に描かれていて、製作陣、原作をすごい読み込んだんだろうな〜という印象。

終盤の農場戦争のパート、漫画で読むよりも蛇の凄みと戦争の緊張感があって凄いしエグかった。
フィクションなのに胸が痛くなったし、蛇みたいに強いやつの主人公みも良かった。
シーズン1もMAPPAが作ってくれてたらよかったのにな。

漫画とやや展開が違うのだけど、ほぼ同じようなニュアンスでまとまっていた。この後のヴィンランド建設編もMAPPAでぜひお願い。

以下ネタバレ


・漫画の最新刊ら辺が、開拓先の名前を「アイネルズ村」にして、石像を立てるシーンが出てくる。「美しい人だね」と子供に言われたエイナルとトルフィンが「あぁ、友達の名前だよ」「やっとここまで来たな」と言って泣くシーンがあって、、泣

・シーズン1で「誰かのために何かを」だけじゃなく「自分のために生きる」ことすらできていなかったトルフィンがアシェラッドの死によって、「人のために何かをする」を学び体現されているところにグッと来る

・ウルフとトールギルの戦闘シーンは確かない。ないからこそ緊張した。原作読んでると、良くも悪くも大体の展開と誰が死んじゃうとか知ってるので
ゆりな

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