待ちに待っていました。
約25年前に公開された劇場版スプリガンは、私の中で最高におもしろいアクションアニメ映画として、今なお頂点に君臨し続けている名作です。小学生時代、父とよく行っていた(もちろん健全な)レンタルビデオショップで何度借りたことか。
今回のシリーズも、制作が発表されたころからとても楽しみにしていました。PVを観たときも、これは期待大だ! と興奮しました。
そして、公開延期を経ての、2022年6月18日の今日に、第一シーズン(?)となる六話分が公開され、当然のように一気観しました。
原作に近いキャラデザとシナリオ。
鮮血の飛び散る戦闘シーン。
一新された声優陣。
正直に言って、絶賛はできませんでした。
最近では定番となりつつあるCGと作画の融合。激しく動くシーンをCGにし、会話部分などの動きの少ない場面はデジタル画というスタイル。どちらの技術もそこそこの水準ではありますが、正直、弱い。これがテレビ版なら、しょうがないか、と思えますが、ネトフリでこれとなると、やはり、弱い。資金の問題なのか、技術の問題なのかはわかりませんが、残念ながら、期待していたほどのクオリティではありませんでした。
また、戦闘シーンも、いまいち迫力に欠けていたように感じます。CGでの戦闘シーンなのでヌルヌルは動いていますが、あまりかっこいいと思えるシーンはなかったです。原作にある力の入ったシーンは再現できていましたが、それ以外の部分が雑というか、演出不足な感じがしました。
ネトフリのCGアニメといえば「アーケイン」ですが、CG技術は、まだまだ海外にはとうてい及びませんね。
良かった点といえば、御神苗役の小林千晃さんがはまっていたのと、マクドガル役の村瀬歩さんの演技くらいでしょうか。
特に懐古主義というわけでもないのですが、やはり私は、最近のデジタル画より、昔の作画のほうが好みのようです。
劇場版然り、AKIRA然り、千と千尋以前然り。
新しいもの=優れているというわけではない。それを、この、超古代文明というテーマを扱った「スプリガン」という作品から、改めて学ばせてもらいました。