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Ergo Proxyのkensyoのレビュー・感想・評価

Ergo Proxy(2006年製作のアニメ)
2.0
示唆的でワクワクする冒頭から、どんどん退屈になってしまって残念だった。

明らかにディストピアっぽい社会で、

「エルゴ・プラクシー」というタイトル
「コギト・ウィルス」で自我に目覚めるアンドロイド
というのはデカルトの第一原理(cogito, ergo sum=我思う故に我あり)からの引用だろうし、
「チューリングアプリという人格(のように見える)機能」
はチューリングテスト(アラン・チューリングが提案した機械が人間的であるかどうかを判断するテスト)からの引用だろうし

と、冒頭から用語と状況がが揃うので、「機械と人間の、自意識や思考/自我について」のテーマを持った物語として見始めたんだけど、特にそうではなさそうだった(あそこまで条件揃えたのに…?)。

多分このカケ違いを最後まで消化できなくて、どんどん消化不良になってしまったのかもしれないと思う。

迂遠なエピソード配置も「確かによくあるエピソードだけど、この物語の、ここに必要なの?」っていう疑問が多くて、それぞれのエピソードが物語全体をうまく構成してないように思われて、全体としてすごく間延びした印象を受けてしまった。
6-13話くらいにギュっと詰められていたら、もっと楽しめたかもしれない、と思う。
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