美少女戦士セーラームーンSuperSの31の情報・感想・評価

エピソード31
第158話
拍手:10回
コメント2件
鈴木パンナコッタ

鈴木パンナコッタ

美少女戦士セーラームーンSuperS 第31話 天馬の秘密! 夢世界を守る美少年 30話から続いて核心に迫る話で、どうしちゃったの?ってくらい映像が良い。冒頭の輪郭近くを白く塗る絵や、夢の世界での輪郭線の色トレスなど、カロリーの高い絵が。 デジタル処理が主流の現代アニメでこういう表現はよく見るけど、セル時代にこれは珍しいような。凄いなこの回。 セーラームーンはたまに光の表現が良い回があるけど、この回は抜きん出ている。 冒頭はちびうさ目線の切ない導入で始まるけど、髪に影の色をつけず、光の当たっている箇所を白くすることで、全体的に淡い印象に。儚げでアンニュイな感じ。うさぎとの言い合いでちびうさの髪に影が付き、いつもの感じに戻る。(このあとOPなのでミスかも?) うさぎが子供に、ちびうさが大人になり、子供服を着るちびうさが非常に色っぽい。もちろんスケベ心も無くはないんだけど、この回の良さはそこでなくて、ちびうさが憧れていた大人の体を「長い手足、ふかふかの胸」と表現。性的な魅力をきちんと意識させている。 「子供だから衛と付き合えない」という冒頭から、大人の体になって内心嬉しい気持ちが出てくる。「気になっている異性は、大人になった自分の体をどう感じるだろう」という興味が湧いてくる。成長に合わせて自然に現れる性的なものへの関心を、魔法で大人の体になるファンタジーで見せる展開。 性的な要素をいやらしいもの、不適切なものとして排除するのではなく、極めて自然な感情であると。が、美しい作画によって、あこがれるような色っぽさ、魅力的なものとして見せる一方で、肉体的・外面的な魅力のみでは真の愛には届かない。そのためちびうさは、ペガサスと会えなくなってしまう。 性的な魅力も美しいものとして見せ、性的な関心自体は否定せず、そのうえで子供が一足飛びに大人になることは不自然であると。 子供に戻ったちびうさが「だぶだぶ」と言うのがいいのよ。大人のパジャマは、今はまだ大きいのだ、と。でもいずれピッタリになる。 そしてちびうさはペガサスとキスをして、エリオスという名前を知る。キスは現実なのか夢なのかぼかされるが、本当の名前を知る=心の内を明かされる。肉体的な接触ではなく、心の交流を交わす。 性教育でおしべめしべの単語を暗記させるより、セーラームーンを見せたほうがいいのでは。美意識は人の自発的な行動を促すし、何より面白い。鬼滅の刃のような教育効果。 あとアニメートについてもう少し。今回はアクション時の動きが非常に気持ち良い。緩急の巧みな動きが見事で、アニメっぽい動き方をする。この走るときのポーズの付け方など、金田アクションっぽいような。 作画と演出で見せる夢の世界のパートが、動きの気持ち良いアクションに挟まれる形。
えり

えり

天馬の秘密! 夢世界を守る美少年