小林モンジャ

ONE OUTS -ワンナウツ-の小林モンジャのレビュー・感想・評価

ONE OUTS -ワンナウツ-(2008年製作のアニメ)
4.5
「根性」「友情」「努力」といったスポーツものにありがちなものが排除された異色アニメ。
原作者はLIAR GAMEでお馴染みの甲斐谷忍といえば雰囲気は分かるはず。

主人公の渡久地は変化球を投げられないが、球速と回転数を自在に変えられるストレートと、心理テクニックでプロを翻弄。

強欲なオーナーとの間に交わしたワンナウツ契約※で金をふんだくるお話。

※渡久地が独自に交わした契約。
1アウト=500万 1失点=-5000万。リアルならほとんどのピッチャーは破産します。 

相手も王道のスター軍団や球技経験ゼロの陸上選手、はたまた球場全体でイカサマをしてくるチームなど多種多様。 

「明らかに異常じゃねーか」「あのなぁ〇〇…」など作中セリフがネットミームで今も使われる事からも根強い人気が伺い知れる。

プロ野球でも平良投手や新庄監督が今作のファンと公言しています。

現実ではありえない!という声もありますが、実際はそうでもなかったりする事を野球ファンとしてお伝えしたい。
・遅延行為 
→リアルでも3時間半ルールの際にはあからさまな遅延行為が問題となりました

・ボールに紙ヤスリで傷をつけるエメリーボール

・走者がわざと一塁手の足を蹴って怪我をさせる行為 
→どことは言いませんが度々話題になることがあります

・元陸上選手の代走専門雇用 
→1969年にロッテがオリンピック選手の飯島選手を同じ目的で雇用しました

・イカサマスタジアム 
→2019年にMLBのアストロズなどが似たような手口を使っていた事が発覚

もちろんアニメなので渡久地以外の仲間がアホ揃いだったり、非現実的な部分はありますがそれを言っていたらそもそもアニメは見られません。なので安心して楽しんでください。

余談
好評だったのも関わらず、2期が無かったのは原作で登場するラスボスのモデルが読売グループのドンであるナベツネだったからだと言われている。日テレ系の放送だったのでこれは絶対に無理。
ちなみにアニメ後も面白さは持続してキレイにラストまで迎えたので、興味を持った人はぜひ見てみてほしい。