ねっしー

EDENS ZEROのねっしーのレビュー・感想・評価

EDENS ZERO(2021年製作のアニメ)
2.8
なんというか、特徴のない作品でした。
すごく面白い訳でもなく、特別酷い出来でもなく……
なんだか王道なのに色々と荒い気がします。


旅をする目的を冒頭で明らかにするのが「王道バトル漫画」の「王道」ですが、「友達を作るためにマザーに会いに行く」という目的は微妙です。

そもそも主人公は行く先々で友達を作っています。友達認定の基準もかなり低いです。
わざわざマザー(ドラゴンボールや聖杯のようなもの)に会いに行くまでもないはずです。

よく例に挙げられる「海賊王になる」、「火影になる」というゴールの共有は、実際は「○○になることで他者から認められたい」という内容なんですよね。

その背景にある認められなかった少年時代のエピソードがあるから、「大統領になる!」くらいの荒唐無稽な目標でも視聴者は共感できます。

この辺り、王道なら王道らしく王道を進めばいいのになと思います……

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また、機械との友情の話も微妙な設定です。

機械の感情の実在は確証こそなくとも事実として大衆に受け入れられています。そういった描写も明確です。

その中で時々出てくる「機械に魂なんてないだろ」という敵キャラの嘲笑がよく分かりません。

味方の何人かが機械のキャラであることを強調して、視聴者に何を伝えたいのでしょうか。

機械と人間の交流(違う者同士の融和)が大切なら、もっとその点を深掘りすべきだと思います。

逆に、そういうメッセージがないのなら、もともと機械も友達の世界として揺ぎ無い世界像を作ればいいと思います。

半端に描かれたせいで、私は現実と重ねて考えてしまい、却って作者がヘイトクライム等の人種問題を軽々しく扱っているように感じてしまいました。

もちろん、そんなことはないのでしょうが、ファンタジーの文脈を用いて現実社会を描くのも一つの「王道」です。

そして、「機械と人類の交流」と「人種間差別、移民差別の問題」を重ねる表現もまた「王道」の手法です。

こういった設定の扱い方が荒いので、より一層残念に感じてしまいました。












Bキューバ―のウザキャラは何だったのか……
メインヒロインにミザリーした一方で、主人公のハーレム要員……彼女に関しては訳の分からなさが観ていて気持ち悪い。
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