もこもも

さんかれあのもこもものレビュー・感想・評価

さんかれあ(2012年製作のアニメ)
3.7
ゾンビが大好きな少年とゾンビになった少女の愛おしくて切ない恋愛アニメ

胸にじーんとした余韻が残る
笑いとシリアスの切り替えが良いから
重たいだけじゃなく楽しくて
でもやっぱり切なさが残る良い作品

「死んで、普通に生まれ変わりたい」

散華家の悍ましい問題や
ゾンビで現実的にどう生きるか
限りある時間の中でどう生きるか
特別ではなく普通ってなにか
結構色んなことについて考えさせられる

OPもEDも良かったなぁ
OPのnano.RIPEは安定やし
EDはめっちゃ胸に沁みる
萌路の次回予告がまじで愛おしすぎ
仕方なくやってる感じやけど、
ちゃんと誇り持ってるのがめちゃかわ
蘭子が次回予告した時に
プロデューサーを詰めるの好き

「わたしはわたし
 あなたはあなただから
 ただわたしは負けないってだけ
 だから礼弥ちゃんは礼弥ちゃんで頑張って」

圧倒的な透明感があって儚くて
美しさと可愛さを兼ね揃えている礼弥も
活発で面倒見のよくて自分の心にも
相手にも真っ直ぐな可愛い蘭子も
白装束が普段着で大人びた古風な口調と
いぐっちゃんの声が可愛い妹の萌路も
みんな個性的で魅力的で好き
個人的には蘭子が好きやった

「あいつの人生に関してあいつ不在で
 決めていいことなんてなにもねぇよ」

自分勝手な礼弥の親は許せへん
お母さんは少しは同情もあったけど、
それでも礼弥のことを思うと許されへん
ほんで親父はまじで自己中心の極みのクズ
終盤でなんか落ち着いたけど全然許せへん
結果的に死なへんかったけど、
一度は礼弥を自殺に追い込んでるし、
なんで自分じゃなく相手の気持ちになって
考えられへんのって怒りが込み上げた

「俺は、あの瞬間俺は
 礼弥と幸福と不幸を分け合った気がしたんだ
 あの瞬間...」

降谷の幸せが礼弥の不幸で、
礼弥の幸せが降谷の不幸ってのが
堪らなく切なくなるし、
作品で最も輝かしい瞬間が
このラストに来るところが大好き
最終回のEDも、その後の一枚絵も
胸がじーんってして切ない余韻が残った

OP : nano.RIPE『絵空事』
ED : Annabel『Above your hand』
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