dieBananaSuki

灰羽連盟のdieBananaSukiのネタバレレビュー・内容・結末

灰羽連盟(2002年製作のアニメ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

私は本作が大好きだ。半分くらいしか理解できていないが、最終話の美しさに感動し、大好きになった。罪悪感に悩まされ続け、救いを求め続けた礫が救われるに至った行動が、絡果に「助けて」と言うことだったという単純にして、しかし人によっては最大の困難となる行為であること、そして礫が巣立ったあとのモノローグのカタルシスがすさまじく、この展開すべてが美しく、そして希望に満ち溢れていてすごく良い。ほんとうに良い。なぜだか私まで救われた気分になってしまった。礫の、人に裏切られることが怖くて、助けを乞えば拒否されて、ひとりになってしまうのではないかという悩みがよーくわかるため、礫の救済、浄化を通じて私自身の願望の実現もできた気になってしまい、気持ちが重なって感動した。人は社会的な動物だから、他者との交流は避けることができないし、うまく避けたとおもってもこころのどこかで交流を欲してしまう。ゆえに人とのかかわりの問題は常に抱えることになる。だれかとうまくいかないとか、そういう他者とのかかわりの問題を抱えていなくても例えばこころを開いて話すことができないだとかの自分自身に関する悩みは尽きない。本作はそういう人が直面しがちな問題に、優しく寄り添い、背中を押すような作品だ。