シーズン1ということもあり、1人1人に焦点が当たるオムニバス形式で進んでいく。視聴者に「推し」を作らせる段階に徹底している巧みな製作。ありがちな作品、物語の構成だった。けれど何が際立ってるかというと1人1人の背景、動機、想いを、わかりやすいが簡単なことでまとめ上げないところだと感じる。小さい子から大人までを視聴者に取り込んでいける力。もっと多くの人の目に届け〜〜〜
正直最初はさらさの能天気具合についていけるか、なんなら許せるか不安でしかなかったけど、それが良いギャップとなっていく。彼女の抱えている葛藤や悩みや、垣間見える暗くしっとりとした表情や視線、演技の憑依具合、芯の強さ、生み出す言葉など、これは1.2話を我慢した視聴者へのプレゼントだなと。なるほどこういう物語の作り方もあるのだなとしみじみ。最後には彼女が主役の物語だと言われても何も言えないくらい、彼女の持ち得るものは想像よりずっと美しいもの。
とはいえ、私の推しは薫ちゃんです。ビジュアルは勿論、彼女を作った血という繋がり、本物の恋愛、それに対する彼女の芯のようなもののぶつかり合いが胸を打つ。「紅華は私がなりたいの」と涙を流しながら口にする、弱さと強さが共存する彼女をどうしても応援したくなる。これもまたキャラ設定が素晴らしい。
少し言うならば、愛ちゃんの冒頭からの変身具合がなんかあからさまだなと。無愛想だった彼女がさらさへの友情に目覚め、さらさへの気持ちが大きくなっていく。このギャップがなんかアニメオタクのためのあからさまな持っていき方で少し腑に落ちない。愛ちゃんは愛ちゃんのままでも良かったなとちょっと思ってしまう〜
ですが総じてシーズン2はワクワクと待機しています。続編待っています。彼女達が舞台に立つまでどれだけの月日を共に楽しめるかと思うと、本当に嬉しいことだ〜！
