彦次郎

フルーツバスケット 1st seasonの彦次郎のレビュー・感想・評価

フルーツバスケット 1st season(2019年製作のアニメ)
4.0
常に敬語で誰にも優しい女子高生本田透が異性に抱きつかれると変身してしまう草摩一族3人と同居することになる恋愛ドラマ。”原作者である高屋奈月が総監修として関わり、新たなアニメ化というオファーに対して、高屋の意向で新たなスタッフ・キャストで作られることになった。また絵も自分の絵に寄せないようにしてほしいという要望から、原作の絵柄とは異なったキャラクターデザインになっている”(wikipediaより)作品です。そのため由希の声が男性に変わっていたりと始めは違和感がありますが観ていくと慣れていきます。また話の内容の方は1期では基本的には2001年版に近しい形で進行していくので比較する楽しみもあります。
作画がかなり綺麗というか少女漫画風だった2001年版より現代的になっていますがネズミや猫になった時の表情が可愛いのは相変わらずで良かったです。そして前作では透の友人としての賑やかし的存在だったヤンキー魚谷ありさ(うおちゃん)と電波系花島咲(はなちゃん)の掘り下げが描写されているのが印象的でした。魚谷については透の母親との邂逅から透と親友になる過程、花島に関しては原作未読のため本当に思念を送りこむ超能力者で且つ苦しんでいる(でも両親や弟には恵まれている)ところを透、魚谷が救うという各々3人の結びつきが分かるよう素敵な話でした。
ところで2001年版では記載しませんでしたが本作でも透の父方の親戚筋が安定してクソ揃いでした。綺麗ごとでなく人間の負の部分をキチンと描いているのも本作の魅力であると改めて痛感しました。
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