滝和也

IS<インフィニット・ストラトス>の滝和也のレビュー・感想・評価

3.6
武装少女路線の
基幹となるラブコメ

実はラブコメ部分の
方が面白いという…
バトル部分でも演出
設定等はしっかり
しているのだが…

「IS〈インフィニット・ストラトス〉」

アーマードガールズというジャンルは2000年代後半辺りからか…。モビルスーツに乗ってしまえばヒロインの顔やスタイルは見えないが…アーマーにしてしまえば…という発想。艦これやストライクウィッチーズがこれに当たるのだろうがミリタリーよりSF色、更にラブコメという点をより強化したのがコレだろう。

女性のみが使用できる戦闘強化服インフィニット・ストラトス。攻守において圧倒的な戦闘力を誇るソレは各国で研究された。その中で世界各国の搭乗者を集め、育てる学園があった。そこに織斑一夏が入学してくる。ISを動かせる男として…。

巨大な学園(場所はお台場のイメージ)で周りはすべて女子で男は1人、次々と絡んでくる女子を究極の鈍感力と天然ジゴロの優しさで虜にしてハーレム化していきながら、インフィニット・ストラトスによるバトルシーンを交えてストーリーが進む。(ただし、本格的な敵がいない故に比較的学園モノとしての色が濃いのが第一期。)また各ヒロインのキャラクターの個性が際立っていて…と学園バトルアクション+ラブコメというジャンルがこの作品で完成形をみたと思われる。

自分を好きな美少女ヒロインが多数で迫ってくるというシチュエーションは正に男の願望そのものだが…天地無用などから始まった2000年代のアニメの流れだと言える。これはある意味男子の草食化が促した流れとも言える。つまり80年代の男子代表としてのうる星やつらの諸星あたるは何よりも自分からアタックする肉食であり、それが主人公として機能した。だが…現代の肉食でないが恋愛はしたいとするラブコメでは女子が…言い寄ることになる。

故に女子の憧れの優しさや気遣いがそれなりに天然で炸裂する主人公が大量発生する。今作の一夏は髪を変えた事には気づくし、可愛いと思ったらストレートに照れながら伝える…しかも顔はよくて能力もそれなりでヒロインを守ろうと努力する。ある意味天然ジゴロなのだ。

それに反応するヒロインたちは皆、気が強い。もしくは気丈。幼馴染であったり、ライバルだったりするパターンで沼にハマっていく(笑)その典型以外がシャルであり、四番目の登場でありながら、人気があるのが分かる。作者もやや贔屓気味かなと思えるのが良い(笑)

内容は明るい学園ラブコメベースで5人のヒロインの駆け引きや頑張りがみえる回の方が面白い…もちろんアーマードガールズの代表となるインフィニット・ストラトスのハイスピードバトルも楽しめる。デート・ア・ライブがこの流れを組んでいる気がする。

これはメカフェチ気味でうる星やつらが好きだったおっさんにも刺さる(笑)次を見ますかね。
滝和也

滝和也