ふっかー

トム・ソーヤーの冒険のふっかーのレビュー・感想・評価

トム・ソーヤーの冒険(1980年製作のアニメ)
5.0
「ニャーゴ、ニャーーゴ!」
"んニャ〜オ"
「おまえを呼んだんじゃないよピーター」

ハックお約束の名場面でした✨
(バリエーションあり)

世界名作劇場のタイトル通りの名作。
笑えて泣けて元気が出ます。満点です!

原作、脚本、目が大きくないキャラクターデザイン、声優さん、音楽、どれも素晴らしい。オープニング曲はイントロからわくわくするし、終わりは心に沁みるエンディング曲でノスタルジーに浸れます。

物語はトムと親友のハックを中心に、家族やクラスメイト、町の人々の日常を描いています。

「トム・ソーヤーってただのいたずら好きでしょ?」
という方。いえ、ちょっと違います。正確には、好奇心旺盛ゆえの行動が結果的に大事になってしまう笑。本当は友達や仲間思い。困っている人には人種を問わず手を差し伸べる、元気いっぱいの優しい男の子です。

ではハックはというと、画面にいると安心します(落ち着かせ役?)。そして、物事を違う角度から見られる。慎重派で嫌な時は嫌と言える。弱さを見せられる。複雑な生い立ちでも穏やかで卑屈になっていないところがいいですね。あとオープニングとエンディングの走る姿が好き。彼が元気だと嬉しいです。

そのトムとハックは、本当に親友同士なんだなって思える。お互いを思っての会話だったり行動が真っ直ぐに伝わってきて清々しいです。これほどまでに親友である少年二人の友情を、飾らず丁寧に描いている作品はあまりないのでは。

その他、"ベッキー"といったら本作のベッキー・サッチャーですね!あとインジャン・ジョーの登場のさせ方がうまい。忘れた頃に出てきます。笑


全49話。登場人物やストーリーに繋がりがあったりするので、素直に第1話から観ることをおすすめします。その後の感情移入の度合いも違ってくるのでは。前半に撒いた伏線も最終話に逆転回収で泣けました。

物語序盤のおまじないの話は笑えるし、中盤以降のリゼットとハックの話やメアリー姉さんとトーマスの話もいい。他にもいい話はありますが、やっぱり

第38話:おそろしい出来事
第39話:良心の痛み
第40話:マフ・ポッターの裁判

この辺りが作品全体を通してのヤマ場であり、感動、神回かもしれません。実写版も含め、本作のマフ・ポッターの裁判のシーンを超える他のトム・ソーヤー作品はないと思います(全く観ていませんが)。

全編に渡ってこちらの期待にいつもトムとハックが応えてくれました。ひと夏の冒険をありがとう!🛶


鑑賞日 : 2022年7月〜10月
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