のりまき

アルプスの少女ハイジののりまきのレビュー・感想・評価

アルプスの少女ハイジ(1974年製作のアニメ)
-
子供にも見せた。むしろ私が夢中になった。
孤児という立場ながら高畑ハイジは実に天真爛漫で人嫌いで山に篭ってるオンジにも容赦ない。オンジも「人殺しなんじゃない?」と噂が立つくらい隣人関係を拗らせているはずなのに、ハイジにかかると大食いペーターにご飯を振舞ったり、窓を直したり、果ては足の悪い女の子の面倒まで見てしまう。どんだけいい人なんだ。娘が「とっても優しい子よ」と言ってクララを連れてきても面倒は見れない。おっと遠い所まで行ってしまった。
わざわざスイスまで行って丹念に取られたスケッチから生まれた美しい風景。愛らしい動物たち。木の食器、手作りの椅子、干し草のベッド、暖炉で作られるチーズとスープのご飯。何もかもにわくわくさせられる。これに憧れすぎたのか妹は北海道に行って酪農をしている。

オンジを始め、おばあ様、ゼーゼマンさん、ドクターと尊敬できる大人たちがきちんと話し合って子供のことを考えてくれる素晴らしい世界。
当時今ほど子供向け番組はなかったが、大人たちが、子供たちに美味しくて、栄養があって、夢があるものを食べさせてあげようと考え抜き、工夫して、手間をかけて作ってくれたご馳走のような作品。これを見て育ったことを幸せだと思う。今の子供は可哀想な気もする
のりまき

のりまき