ウシュアイア

ドルアーガの塔 ~the Sword of URUK~のウシュアイアのレビュー・感想・評価

4.0
GYAOでTV同時配信していたシーズン1のFODでの再視聴に続いて、視聴。

ジル一行は兄ニーバのパーティーと時に競い時に協力してドルアーガの搭の頂上にたどり着くと、その上にもう一つの搭が出現する。仲間であったカーヤとニーバの裏切りに遭い、二人は上の搭へ、二人を除く仲間は出発地の街メスキアに放り落される、というところで第1シーズンは終わる。

失意のどん底にあったジルは謎の少女カイに導かれ、ニーバの仲間であったファティナ(魔法使い)とウトゥ(アーマーナイト)、巻き込まれるようにして一緒に同行することになったヘナロ(ボウガン使いのドルイド)とともに新たに出現した搭に登ることになる。

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以下、部分ネタバレ

実はかつてドルアーガの搭を登り、邪神ドルアーガを倒したという勇者ギルことギルガメス国王は、ドルアーガの呪いにより不死の存在になっていたことが明らかになる。新たに出現した搭の頂上には、秘宝ブルークリスタルロッドとともにギルガメス国王の闇落ちした影の存在がおり、影の存在が影響力を強め、ギルガメス国王は暴君となり果てていた。カーヤは実はギルガメス国王の曾孫で、野心家のニーバを利用して闇落ちしたギルガメス国王を救済するために、搭を登っていた。
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第1シーズンを見ていれば、ギルガメス国王の闇落ち、ニーバの闇落ち、いや闇属性の本性を現す、という展開も十分に読める。(今ならニーバCV櫻井孝宏ですぐわかるが・・・)第1シーズン同様に様式美ともいうべきベタにベタを重ねた展開なのだが、勇者ギルとニーバの救済というノルマのオチに加えてブルークリスタルロッドの効能とドルアーガの搭の正体という最大の謎解きへの着地は良かった。極端に奇を衒うことない王道ファンタジーの体現と言える話だった。

異世界転生、異世界転移などに頼らない、なろう系以前のファンタジーで、ラノベ風のゆるいネタとお約束だらけの作品で今でも十分に楽しめる。
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