次郎

メイドインアビス 烈日の黄金郷の次郎のレビュー・感想・評価

4.3
劇場版を挟んで1期以上に完成度の高いシーズン2。舞台は遂にラストダイブ、6層へと至り、ここからの上昇負荷は「人間性の喪失、もしくは死」という帰還不可の世界へ。物語の進行もこれまでとは趣を変え、アビスの奥底にある人外の村の成り立ちとその結末を時系列を入れ替えながら、避けられない悲劇をじりじりと描いていく。
あいかわらず癖の強い原作者の業は如何ともし難いが、やはりアニメ化において表現には気を使っているのか、癖を抑えてアビスの底にある異界の壮大さを押し出した表現は流石の一言。相変わらずナナチはかわいい。まああさんのケツのクッッソ汚さもマイルドに補正されてて、ストーリーへの没入感はこれまで以上に高められている。
そして2期の主役ともいえる決死隊のキャラクターも従来に劣らず癖の強いもので、特にボンドルド卿の再来とも呼べるワズキャンのインパクトはかなりのもの。彼らの出自や背景は直接こそ描かないもの悲惨さは十分に伝わる中、持ち前のリーダーシップで皆を導きながらも「最適解で最低」な決断をする彼の選択は一つのハイライト。ネットでお子様ランチって言われてるの最悪に不謹慎過ぎて笑ってしまった。
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