水族館を舞台に少女たちの夢と現実、挫折と成長を丁寧に描いたお仕事アニメ
アイドルグループを引退した宮沢風花は故郷の岩手県でなく偶然見かけた観光ポスターに惹かれて沖縄へ向かい、がまがま水族館という小さな水族館でくくる出会うことで人生が大きく動き出す...
P.A.WORKS制作のお仕事アニメは『花咲くいろは』、『SHIROBAKO』に続いて3作目やったけど、この作品もたくさんの共感と励ましをもらえる素敵な作品だった
作品の構成として前半12話は"がまがま水族園"を舞台に夢の為の努力を描き、後半12話は"アクアリウム・ティンガーラ"を舞台に好きなことの為の努力が描かれていた
"がまがま水族館"
がまがま水族館とくくると出会うことで
水族館で働くことを決意した風花
温かな人々に囲まれ、生き物の大切さや素晴らしさを感じれる水族館の魅力が詰まっていて癒される
館長を始めとして周りの人がすごく素敵な人やなぁって、魚を覚えても身近な存在として子供で賑わうがまがま水族館は素敵な場所
くくるや風花みたいに大切だと思える場所や人がいるって本当に素晴らしいことやね
がまがま水族館が閉館を迎え、くくるはティンガーラへ、風花は故郷の岩手へ戻っていくこの展開には寂しさを感じるものの前向きになれる温かさを感じた
「ひとの心にうまれた塩からい海は
あふれつづけて おわりがない
海はすべてを溶かしこみ
海は 海のままである
喜びのしぶきは溶けて 海になる
悲しみの固まりも溶けて 海になる
おどろきも おそれも 恥じらいも 誇りも
すべては溶けて海になるばかり
ひとは ふところの
そんな海を のぞきこむと
なぜか ほっとする
なぜか ほっとして 思う
"また あした"」
"アクアリウム・ティンガーラ"
高校を卒業したくくるはティンガーラへ就職したが飼育部ではなく営業部に配属され慣れない仕事にもがき苦しむ
そんな彼女のもとに風花が現れティンガーラのペンギンの飼育担当としてくくるを支える
12話までの"がまがま水族館編"はどちらかというと水族館で働く楽しい面や素敵な面が中心に描かれていたけど、13話からの"ティンガーラ編"は仕事の大変さやつらさにぶつかり、それと向き合う過程がリアルに丁寧に描かれていてストーリー構成がすごく良かった
1期も2期も好きやけど個人的には2期の方が感情移入できて好き
営業部の上司である副館長や知夢さんとぶつかることが多かったけど、優しい人である一面が徐々に見えてきて、ティンガーラの人もみんな素敵な人であることに胸が温かくなる
知夢さんに子供がいたっていう背景
子供はめちゃめちゃ愛しているけど仕事をしたいのも真実でその両立の難しさにもがく知夢さんに感情移入した
好きな仕事の職場に
がまがまの大切な仲間がいて、
新しい仲間とも出会って
苦しいことも大変なこともあるけど
一緒に乗り越えていく
そんな姿はやっぱり観ていて羨ましかった
好きな仕事が楽で楽しい仕事ではないことは分かってるし、好きだからこそ大変でつらい部分、譲れない部分がたくさんあるやろうけど、それでも好きなことを仕事にしている姿にも羨ましさを感じた
くくるの成長も感じるけど、1話から24話にかけての風花の成長には目を見張るものがあった
最終話の2年後のみんなの成長にも感動
大切な人と出会って、他人を想いやって、自分の夢と向き合って、苦しいことがあっても前に進んでいく姿にたくさんの勇気をもらえる
OPが2曲とも好き
特に後半のOPが大好きで何回も聞いてる
特にアニメーションのこの鮮やかで透き通った美しさはPAならではで大好き
すごく自然に仕事を頑張ろうって思える素敵な作品
「答えはきっと一つじゃない
悩んでも立ち止まらない
同じ夢を見て 未来を探して
私たちにできることは
生き物のことを考え続けること」
OP : ARCANA PROJECT『たゆたえ、七色』
ARCANA PROJECT『とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろう』
ED : Mia REGINA『月海の揺り籠』
相沢梨紗『新月のダ・カーポ』